落ち着いた女性らしさを演出する「ダークフラワー柄」
毎回、世界的な話題を集める、「H&M」と有力デザイナーによる、年に1度のコラボレーション。今回は優美な装いと美しい花柄を得意とする、カナダ/トルコ系デザイナー、Erdem Moralioglu(アーデム・モラリオグル)氏のロンドンブランド「ERDEM(アーデム)」です。
英国調がトレンドとして盛り上がっているのに加え、甘さを抑えた、シックで落ち着いた色味の「ダークフラワー」も大人女性に支持が広がる中、「アーデム」の魅力に触れるには絶好の機会となりそうです。「ERDEM x H&M」は限定ストアとオンラインで11月2日から発売となる予定です。
「レース、フリル、アシンメトリー」の3拍子そろった花柄ドレス
花柄と聞くと、甘く愛らしいイメージが思い浮かびますが、今回のコレクションで提案されているのは、黒を地色に選んだダークロマンティックな花柄。シックなカラートーンにボタニカル風のプリントが落ち着きをもたらし、着ていく場面を選びません。レースやフリル、ギャザー、アシンメトリー(左右非対称)などのディテールに凝っているので、クラス感のある着映えに。クラシカルなリボン使いも印象的です。
ワンピースを1枚で着るだけでなく、ニットやアウターなどと組み合わせたレイヤードも楽しみやすくなっています。冬のパーティーシーンにはもちろん、デイリー使いで重ね着を楽しんだり、カジュアルなシューズで足元でハズしてみたりと、アレンジは自在。シーズンレスで着回せるシルエットは通年で重宝しそうです。
遊び心とフェミニンが融合 あでやかな花柄ニューフェイス
赤やイエロー、グリーンなどのあでやか色をちりばめた花柄も、ベースがブラックだから、エレガンスを感じさせます。程よくカラフルな花柄は、アウターがかさばって重たくなりがちな冬ルックを華やがせてくれます。
花柄のマルチカラー刺繍が施されたパーカ(フーディー)はスポーティーでありつつ、グラマラスなたたずまい。やさしげなドレスやスカートで合わせると、メリハリが出て、今の気分を映す着こなしに仕上がります。
フェミニンなムードを帯びたスリップドレスや、脇が大胆にカットアウトされたドレスもレイヤードに組み込めば、デイリーに着こなせます。細かいプリーツが入ったドレスや、ボリューミーなスカートなど、冬のワードローブを盛り上げてくれそうなアイテムも見逃せません。
ジェンダーレスできちんと感 フラワーモチーフを使いこなす
見慣れたパンツスーツも、花柄を迎え入れると、ガラリと印象が変わります。スーツの柄はピンストライプやチェック柄あたりがせいぜいですが、フェミニン感を帯びたフラワーモチーフは新鮮なスーツルックに仕上げてくれます。スーツは男っぽくみえがちですが、花柄スーツは性別にとらわれない「ジェンダーレス」の風情をまとわせます。単品でのコーディネートも楽しめそうです。
パジャマライクなセットアップはこなれたムードが出せる、オントレンドのアイテム。上下でのセットアップは上級者向けですが、単品でのコーデにすれば出番が多くなりそう。たとえば、花柄のシャツは手持ちの無地のワイドパンツやプリーツスカートに合わせれば優美な着姿に。一方、花柄パンツは冬にコートで隠れてしまわない点でもうれしい、アイキャッチーなアイテムとして活躍しそうです。
小物やメンズアイテムにも花柄
小物にも花柄がふんだんにあしらわれています。ソックスやタイツといったレッグウエアは全体がシンプルな装いの日でも足元を色めかせてくれます。冬ルックのキーパーツは靴。ブーツやスリッポンに花柄を生かせば、退屈に見えません。
「アーデム」はこれまでウィメンズオンリーのブランドでしたが、今回のコラボで初めてメンズアイテムを発表しました。パーカやバックパックなど、ボーイズライクなアイテムにも花柄を配しています。男女でシェアしたくなるようなアイテムです。
デザイナーのモラリオグル氏は優美でロマンチックなテイストで知られています。世界のトレンドが「ネオフェミニズム」とも呼ばれるような、強さとエレガンスを兼ね備えた雰囲気に向かう中、「ERDEM x H&M」のムードはその流れとトレンドにもマッチしています。手持ちアイテムと組み合わせやすいダークフラワーのニューフェイスたちは冬コーデをドラマチックに彩ってくれるはずです。
【画像協力】
H&M
www2.hm.com
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