海外投資家の日本株買いが歴代3位の高水準!
米国株は上昇、下落する日ともに非常に小幅な値動きとなり、また長期金利やドルの上昇にも一服感があり、長期的な上昇トレンドは続きますが、短期的な値動きの勢いは弱まっています。そうした中、出遅れてきた日本株に資金を向ける動きが出てきました。財務省発表の2017年10月1~7日の海外投資家による日本株の買い越し額は1.2兆円を超え、歴代3位の高水準となりました。選挙や間もなく始まる上半期決算(7-9月期決算)への期待が高まっているものと見られます。外国人買いは日本株のエンジンであり、この発表のあった10月13日(金)の日経平均は場中に大きく値を上げ、21年ぶりに2万1千円台を回復しました。
日経平均は9日連続で年初来高値を更新し、週間+464円高で5週続伸、10月13日(金)の終値は21,155円でした。9月終盤より売買代金を増やして指数が上昇した日は一度もなく、逆に商い増加して上昇した日は6度を数え、完全に上昇トレンドの形状です。
いよいよバブル越えへとターゲットが移る期待も
このところ経済指標や株価指数に10年以上ぶりという記事が目立ちますが、1996年ぶりの株価水準となったことで、いよいよバブル越えへとターゲットは移って行きます。2万1000円は通過点に過ぎないと思われます。今の景気や企業業績の水準からすれば、株価はバブル期を超えて当然と言えます。法人企業統計によると、2017年4-6月期の全産業(資本金1000万円以上、金融機関を除く)の経常利益は+22.6%増の22兆3,900億円と、四半期ベースで過去最高となりました。前年通期も+9.9%増で過去最高でしたが、さらに伸び上がっているところです。次に発表されるGDP改定値にもこの好結果が反映されて行く予定です。
上場企業についても4-6月期の日本企業は市場予想からの上振れ度で欧米や新興国以上の成績となりました。同時期の経済統計では、日本の需給ギャップはさらにプラス幅を拡大し、直近は需要が供給を年4兆円上回る状態で、内閣府推計の潜在成長率を大幅に超えている事が明らかになりました。これを反映して物価も上昇基調で、7月は2年7か月ぶりの高い伸び、同月輸出額は+13.4%増と8か月連続して前年同月を上回りました。
バブル期の最高を軽く上回る利益を出し、全体の増益率が+22%増という強烈な伸び足ともなっている中で、日経平均が21年ぶり高値と言ってもまだ2万1000円程度では、ダウなどの上昇劇と比べて物足りないところです。イメージとしては、同じく選挙のあった2005年の秋口から12月にかけて見た強烈な上昇相場になればと期待できるところでもあると思います。
参考:日本株通信
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。