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平均年収1位常連企業のキーエンス、何が凄いのか?

キーエンスは生産現場で使用するFAセンサなどの計測・制御装置のトップメーカー。高収益企業としても有名で、社員の平均年収は日本1位の常連企業でもありますです。今回はその同社の何が凄いのかに迫ります

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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平均年収1位常連企業のキーエンス、何が凄いのか?

キーエンスは社員の平均年収1位の常連企業!同社の高収益の根源は何なのかに迫ります!

キーエンスは社員の平均年収1位の常連企業!同社の高収益の根源は何なのかに迫ります!

キーエンス(東証一部<6861>)は工場の自動化に使われるFA(ファクトリーオートメーション)用センサーなど、検出・計測・制御機器を手掛ける産業エレクトロニクスメーカーです。高収益・高年収企業としても有名です。

同社の製品は、いずれも生産現場の生産性向上や合理化、品質向上に貢献するもので、自動車、半導体、電子・電気機器、通信、機械、化学、薬品、食品など、製造業のあらゆる分野、20万社を超える企業が導入しています。

そんな同社の製品は3割が新製品、その内7割が世界初製品という構成です。こんなに新製品を開発することができているのは、同社が工場を持たないファブレスメーカーであることが関係しています。生産ラインを持たないファブレスメーカーは、開発に専念することができます。つまり、次々と新製品を企画・開発することを可能にしています。

そしてそうした新製品や差別化された製品は、営業の重要商材となります。多くのメーカーが代理店を通して販売する中、同社では営業が直接販売するコンサルティング営業の形を採っています。競争力のある製品を直接販売するということは、価格競争に巻き込まれることなく、自分たちで価格を決定することができるということです(それゆえ、粗利益率が80%と高いということもあります)。しかも同社はカタログ価格から一切値引きしないスタイルを採っており、利益率が維持されるわけです。

盤石財務のルーツ=2度の会社倒産の辛い経験

同社は、1974年に会長滝崎武光氏が兵庫県尼崎市で創業した、リード電機を前身とします。余談ですが、滝崎氏はかつて2度、会社を倒産させたことがあるといいます。かつての企業経営は、経営者が会社の負債をすべて個人保証するというのが一般的であったため、2度の倒産でかなり厳しい状況になったでしょう。懲りたのでしょうね、それゆえ、「失敗しない経営」をするにはどうすればよいか、まずは無借金経営だ、ということで「有利子負債ゼロ」実行してきたと思えます。

上場来概ね40%の営業利益率を維持し、2000年代には50%を達成しました。一時リーマンショックの煽りを受けたものの、それでも40%は守っていました。そんな同社の財務基盤は盤石なもので、銀行からの借り入れはおろか社債も発行していません。正真正銘の無借金経営です。

良好な需要環境、円安の恩恵も手伝って好業績が期待できる

ここ数年で人手不足が深刻化しており(国内だけでなく中国でも!)、特に製造業では人材確保が困難な状況になっています。各製造業では工場の省人化・自動化によってそうした課題を克服しようとしているのです。人の五感に替わるFAセンサーは、工場の自動化・省人化に欠かすことができない機器でることから、あらゆる分野の製造業の、工場生産の合理化、省力化、品質向上、そして研究開発の強化に向けた動きが活発化する中で、中長期的な成長が期待できると思います。

現在の世界経済の堅調さを踏まえると、今期も引き続き好調な販売が期待できると見ています。海外売上は輸出が中心(国内協力工場に生産を委託)となっていることから、現在の円安の流れは更なる業績の追い風となりそうです。

なお、同社は株式分割を繰り返しているものの、株価は6万円、単元株100株なので最低売買代金が600万円と手が出しにくい値嵩株です。投資アイデアとしては、単元未満株(S株・ミニ株)での購入があります。中長期的な成長が見込まれることから、買拾う形でもいいかもしれません。(寄り付き売買や成行注文に限られること、売買手数料が割高になるなどのデメリットがあります)

参考:日本株通信


※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。

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