ショーの後すぐ買える、「SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)」
ニューヨークから広まったとされる、ショーの後、すぐに買えるシステム「SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)」の手法がロンドンでも見受けられました。
従来はファッションショーで発表された後、縫製やオーダー、宣伝などに半年ほど期間を要するのが通常でした(丁寧な手仕事技を必要とするブランドほど、時間と手間を惜しまない傾向があります)。
しかし、ネットメディアやSNSの影響で、すぐに画像が広まることにより、実際に買えるようになるまでの半年間を消費者が待ちきれなくなったということもあり、この「シーナウバイナウ」形式を取り入れるブランドも現れました。比較的、若い世代(ミレニアル世代)をターゲットにしているブランドが取り入れているのも今のネット時代を反映してるいるようです。
◆TOPSHOP(トップショップ)
スポーティーな装いとエレガントな雰囲気を交じり合わせるスタイリングはさらに広がりを見せています。「シーナウバイナウ」でショーを発表をした英国のアパレルブランド「TOPSHOP(トップショップ)」は、両サイドに白ラインを走らせたトラックパンツや、ジップアップのジャージートップスを投入。穏やかな風合いのロングコートや、つややかなレザーのミニスカートと組み合わせて、アスレティックとフェミニンを重ね合わせました。
「着心地、動きやすさ、アクティブ感」と「大人っぽさ、フェミニニティ、上質感」を響き合わせるクロステイストは今の気分。オーバーサイズのコートをばさっと羽織って、ジェンダーレスの雰囲気もまとわせています。
【画像協力】
TOPSHOP
◆TOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)
米国からの引っ越し参加となった「TOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)」は音楽ライブの聖地的なホールを会場に選んで、ロックフェスティバルのような新タイプのショーを開催。「#TOMMYNOW “ROCKCIRCUS”」というハッシュタグが示す通り、ショーの後は、サーカスパフォーマンスに続き、エレクトロ系DJデュオの「The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)」のライブで会場はヒートアップ。
ショーにはトップモデルのジジ・ハディッドとベラ・ハディッドの姉妹がそろって登場。ジジは英国調のチェック柄コートをまとい、ベラは花柄×チェック柄という柄on柄のワンピ。ショーの後すぐ買える、「シーナウバイナウ」にふさわしく、今のトレンドを反映した、今すぐ欲しくなるような服を提案。会場内にも早速、購入できるブースが設けられていました。
【画像協力】
TOMMY HILFIGER
今回のロンドンでは文化やテイストのミックスが加速。スポーティーと英国調を融合して、着姿が若返り、気分はハッピー志向が盛り上がりました。ビニールのようなケミカル系素材の活用、レトロ風味の広がり、手仕事感の重視、パーツのドッキング・再構築なども目立った動き。ミニ丈ボトムスの復活、ブランドロゴの多用、80年代テイストのカムバックも目につきました。
全体におしゃれをもっと自由に楽しむ気分、そして人からどう見られるのかでなはく、自分自身のためのファッション志向が強まり、自在のアレンジを試す方向に進んでいるようです。そんな流れを今からインプットしておけば、2018年に向けてさらにマイスタイルの着こなしが楽しみやすくなるでしょう。
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