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2018春夏ロンドンコレから読む、来春夏トレンドは?(3ページ目)

伝統的なチェック柄やテーラーリングなどで盛り上がる英国ファッションブーム。そこに、多様性(ダイバーシティ)の勢いがプラスされ、文化やテイストのミックスが着姿を新鮮にしてくれます。今回はロンドンで取材した2018年春夏の新傾向を一足早くリポート。今からインプットしておけば、来年に向けてさらに自分流のおしゃれが楽しみやすくなるでしょう。

宮田 理江

執筆者:宮田 理江

レディースファッションガイド


ショーの後すぐ買える、「SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)」


ニューヨークから広まったとされる、ショーの後、すぐに買えるシステム「SEE NOW BUY NOW(シーナウバイナウ)」の手法がロンドンでも見受けられました。

TOPSHOP ロンドンコレクション

TOPSHOPは「シーナウバイナウ」の手法を取り入れてショーを発表

TOPSHOP ロンドンコレクション

ケイト・モスと娘のライラ・グレース・モスがフロントローに登場!


従来はファッションショーで発表された後、縫製やオーダー、宣伝などに半年ほど期間を要するのが通常でした(丁寧な手仕事技を必要とするブランドほど、時間と手間を惜しまない傾向があります)。

しかし、ネットメディアやSNSの影響で、すぐに画像が広まることにより、実際に買えるようになるまでの半年間を消費者が待ちきれなくなったということもあり、この「シーナウバイナウ」形式を取り入れるブランドも現れました。比較的、若い世代(ミレニアル世代)をターゲットにしているブランドが取り入れているのも今のネット時代を反映してるいるようです。

◆TOPSHOP(トップショップ)
TOPSHOP ロンドンコレクション

TOPSHOP 2018年春夏ロンドンコレクション

TOPSHOP ロンドンコレクション

TOPSHOP 2018年春夏ロンドンコレクション


スポーティーな装いとエレガントな雰囲気を交じり合わせるスタイリングはさらに広がりを見せています。「シーナウバイナウ」でショーを発表をした英国のアパレルブランド「TOPSHOP(トップショップ)」は、両サイドに白ラインを走らせたトラックパンツや、ジップアップのジャージートップスを投入。穏やかな風合いのロングコートや、つややかなレザーのミニスカートと組み合わせて、アスレティックとフェミニンを重ね合わせました。

「着心地、動きやすさ、アクティブ感」と「大人っぽさ、フェミニニティ、上質感」を響き合わせるクロステイストは今の気分。オーバーサイズのコートをばさっと羽織って、ジェンダーレスの雰囲気もまとわせています。

【画像協力】
TOPSHOP


◆TOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)
TOMMY HILFIGER

ロンドン屈指の大型ライブ会場「The Roundhouse」でショーを開催

 

TOMMY HILFIGER

左から、Lucky Blue Smith, Hailey Baldwin, Sara Sampaio, Tommy Hilfiger, Gigi Hadid, Anwar Hadid


米国からの引っ越し参加となった「TOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)」は音楽ライブの聖地的なホールを会場に選んで、ロックフェスティバルのような新タイプのショーを開催。「#TOMMYNOW “ROCKCIRCUS”」というハッシュタグが示す通り、ショーの後は、サーカスパフォーマンスに続き、エレクトロ系DJデュオの「The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)」のライブで会場はヒートアップ。

TOMMY HILFIGER

TOMMY HILFIGER 2017-18秋冬ロンドンコレクション

TOMMY HILFIGER

TOMMY HILFIGER 2017-18秋冬ロンドンコレクション


ショーにはトップモデルのジジ・ハディッドとベラ・ハディッドの姉妹がそろって登場。ジジは英国調のチェック柄コートをまとい、ベラは花柄×チェック柄という柄on柄のワンピ。ショーの後すぐ買える、「シーナウバイナウ」にふさわしく、今のトレンドを反映した、今すぐ欲しくなるような服を提案。会場内にも早速、購入できるブースが設けられていました。

【画像協力】
TOMMY HILFIGER


今回のロンドンでは文化やテイストのミックスが加速。スポーティーと英国調を融合して、着姿が若返り、気分はハッピー志向が盛り上がりました。ビニールのようなケミカル系素材の活用、レトロ風味の広がり、手仕事感の重視、パーツのドッキング・再構築なども目立った動き。ミニ丈ボトムスの復活、ブランドロゴの多用、80年代テイストのカムバックも目につきました。

全体におしゃれをもっと自由に楽しむ気分、そして人からどう見られるのかでなはく、自分自身のためのファッション志向が強まり、自在のアレンジを試す方向に進んでいるようです。そんな流れを今からインプットしておけば、2018年に向けてさらにマイスタイルの着こなしが楽しみやすくなるでしょう。


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