インプラント埋入時の最重要ポイントとは

下顎大臼歯部に比べて難易度が高くなる上顎大臼歯部のインプラント。

下顎大臼歯部に比べて難易度が高くなる上顎大臼歯部のインプラント。


インプラント手術が成功するかどうかは歯科医師の知識と技術、多くの経験あるかどうかが大きく関係してくると言われています。さらに、3DCTなどの設備や治療器具の準備があるかどうかが必要不可欠です。

インプラント体を埋入する際の標準的な手順をおさらいすると、

  1. インプラント埋入予定の箇所の歯肉の切開
  2. 埋め込み予定の箇所に位置決めのドリル
  3. 位置が決まったら埋入するインプラントのサイズに合わせてドリルで穴を拡張
  4. 形成した穴にインプラント体を埋め込む

となりますが、ドリルで穴を開ける際には過剰な温度上昇や圧迫を与えすぎないよう骨質に合わせた様々な配慮が必要です。インプラント成功の重要なポイントである埋め込みの際には、緩すぎても窮屈すぎてもダメでちょうどいい頃合いは経験値が必要不可欠。そしてこのとき重要となるドリルをまわす機械をインプランターといいます。

インプランターの役割

ビアンエアー社の最新のインプランター

ビアンエアー社の最新のインプランター

インプランターは、コンピューターによって制御された外科手術用のマイクロモーターが先端に装備されており、自動でドリルの回転数などの調整をするシステムです。

当医院でも長年使っているビアンエアー社の最新のシリーズでは、メジャーなメーカーのインプラントシステムの全てのデザイン・サイズのドリルステップが設定されています。画面は写真のようにipadになっており、そこにはスピードとトルク値が同時に表示されるので、手術中も硬い歯槽骨にどれだけのストレスがかかっているかなどがタイムリーに確認できます。スピードはグラフを見ながらフットコントロールで調整しトルクもまたグラフを見ながら圧力を手元で合わせていきます。最も重要なポイントを確認しながら確実な手術が可能になりますし、その手術がどのようなスピード・トルクで行われたか記録されます。インプラント埋入手術成功のための最重要ポイントをサポートしてくれるのです。

インプランターのメリット

骨の硬さには個人差も部位差もあるので単純なプロトコールでは判断できません。インプランターを使用してタイムリーに確認しながらアジャストしていく細やかさが成功ポイント。アバットメントの締結時にもしっかり確認できます。

また、正確で迅速な手術をサポートするだけでなく患者登録し部位と使用器材などのデータを登録しておくことができるので、後に何か不具合が起きた際にどんなインプラント埋入をしていたか振り返ることもできるのです。そのような視覚化とレコーディングは歯科医師の経験値の向上にもつながります。感覚的なものがシビアに数値化されることで、様々な注意が厳格にされるようになる。長期経過の向上にもつながっていくことでしょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。