6月株式市場の傾向
6月相場はボーナス月でもあり、投資家が株を買いやすい時期といわれています。そこで今回は、6月相場がどのような傾向があるのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2017/04/28
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・5月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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5月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、6月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、6月は下がりやすい月と言えるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
■株式市場の傾向(6月)の検証結果
勝率: 49.92 %
勝ち数: 39,201 回
負け数: 39,326 回
引き分け数: 2,024 回
平均損益(円): 1,908 円 平均損益(率): 0.95 %
平均利益(円): 18,339 円 平均利益(率): 9.17 %
平均損失(円): -14,374 円 平均損失(率): -7.19 %
合計損益(円): 153,659,493 円 合計損益(率): 76,829.68 %
合計利益(円): 718,912,503 円 合計利益(率): 359,465.52 %
合計損失(円): -565,253,010 円 合計損失(率): -282,635.84 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.272
平均保持日数: 27.50 日
以上が、株式市場の傾向(6月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は49.92%、1トレードあたりの平均損益は0.95%となっています。勝率はほぼ50%ではあるものの、平均損益もプラスな上、損益の推移は右肩上がりに上昇しています。勝率は五分五分ですが、総合的に見て6月は上がりやすい月と判断できるでしょう。
6月相場が上昇しやすい要因として、5月相場に手控えムードが強まりやすい点が考えられます。5月は3月決算企業の決算発表が本格化します。日本企業は保守的な見通しを出すことが多く、投資家は決算内容を嫌気して手控えムードが強まります。反対にボーナス月である6月からは、見直し買いが入りやすくなると考えられるため、株価が上昇しやすい傾向があるのでしょう。
今回の検証では、6月相場が上がりやすい傾向にあることがわかりました。次は、このような6月の株式市場で特に好調な銘柄を確認してみましょう。
6月の好調銘柄ランキング
上記の表は先ほどの検証結果において、勝率が高かった銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴を見ると、「タクミナ(6322)」「キューブシステム(2335)」「フジコー(3515)」などの企業が、6月相場と相性がよいといえるでしょう。タクミナは定量ポンプを製造している産業機械メーカー、キューブシステムは銀行や流通など向けのシステム開発企業、フジコーは不織布・フェルトの総合メーカーです。
ランキング上位の銘柄には業種の関連性はありませんが、より詳しく調べていくと、ジャスダックやマザーズといった新興市場の銘柄が多いことが確認できます。ジャスダックやマザーズはどちらも新興企業向けの市場であり、個人投資家の動向が表れやすい市場です。
6月はボーナス月なので、個人投資家の投資資金が増え、そういった市場の銘柄の成績が好調になると期待できます。6月は、ジャスダックやマザーズなどのに注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)