パートナーに請求できる「お金」は3種類

「こういう場合の慰謝料って、もらえるのでしょうか?」「どうしたら慰謝料をもらえますか?」――夫婦問題の相談を受けていると、避けては通れないのがお金の話。離婚とお金の問題は、切っても切り離せないほど重要です。

「いざ離婚」と慌てる前に知っておきたいお金の話。「もらいっぱぐれ」のないように!

「いざ離婚」と慌てる前に知っておきたいお金の話。「もらいっぱぐれ」のないように!


離婚後の生活が安定したものになるのか、悲惨なものになるのかの分かれ道は、お金の話し合いがしっかりできているかで決まるといってもいいほど。離婚を考えたときにお金の話をするのは恥ずかしいことではないのです。

今回は、そんな「離婚×お金」のことについてお話しします。

「離婚×お金」というと、まず慰謝料を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。ですが、実際は、離婚を考えたときにパートナーに請求できるお金には3種類あります。その3種類のお金について詳しくみていきましょう。

知っていると、いざ「離婚かも?」と頭をよぎったときでも、慌てずに今後のことを考える心の余裕が生まれるはず。あなたの幸せの味方になる離婚の新常識として、ぜひ知っておいてください。


ケース1.「慰謝料」を請求する

慰謝料とは、婚姻関係が破綻する原因をつくったパートナーに請求するもの。精神的・肉体的苦痛に対して支払われるお金のことを言います。

「浮気」や「DV」といった、明らかにどちらかに責任があるとわかる場合はさておき、問題なのは「性格の不一致」や「親族との折り合いが悪い」というような可視化しにくいあいまいな場合。これは、責任の割合によって判断してもらうことになります。

ちなみに、慰謝料は、パートナーだけに請求するのではなく、第三者に対して請求することもできます。「夫の浮気相手の女性に慰謝料を請求した」「離婚にいたるまで、たび重なるいやがらせで精神的苦痛を受け続けていた相手の親族に慰謝料を請求した」といったケースもあります。


ケース2.「財産分与」を請求する

結婚生活のなかで、二人で協力して貯蓄した財産があるとします。この財産を、割合に応じて分割や分与することを財産分与と言います。たとえ、名義が夫のものとなっていても、「妻の協力なくして形成するのは不可能だった」とみなされるため、夫婦の共有財産と考えます。もしも妻が無職であったり、夫との共働きであったりしても、この基本が変わることはありません。なので、離婚原因がある側のほうからでも請求することはできます。

「うちには財産と呼べるようなものなんてないから……」と考えて、財産分与を請求せずに離婚を決めるのはもったいないかもしれません。なぜなら、財産とはなにも別荘などの不動産や金の延べ棒、ゴージャスなジュエリーといったものだけではないからです。財産についてこちらの記事でも紹介しています


ケース3.「養育費」を請求する

「親権が両親のどちらにあるか」ということにかかわらず、夫婦は子どもの養育費を負担する義務があり、取り決めにしたがって支払われるのが養育費です。養育費に関しては夫婦の問題ととらえがちですが、大切な子どもの将来のためのもの。子どもは親から扶養を受ける権利を持っていることを忘れずに、しっかり請求したいものです。

このように、離婚をする際、パートナーに請求できるお金は基本的に3種類あります。ただし、このほかにももうひとつ、パートナーに請求できるお金があります。それが「婚姻費用」です。

夫婦には、お互いの生活を自分の生活の一部として考えます。たとえ、離婚を決める前に別居をしていたとしても、夫婦生活をしていたときと同じレベルの生活を続けていくことができるように不要する生活保持義務があります。別居期間中の生活が、夫婦生活をしていたときより水準が低い場合、義務を怠ったパートナーにお金を請求できるケースもあります。

ここまでがスタンダードな「離婚×お金」のお話。こちらの記事では、「こんなとき、お金はもらえるの?」という、慰謝料、養育費、財産分与について、それぞれのちょっとレアなケースのQAをご紹介します。


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