4月末に期末を迎える注目の伊藤園(東証1部・<2593>)

経済キャスターの鈴木ともみです。

このコラムでは上場企業の中から注目すべき株主優待をピックアップし、企業トップへの取材や国内外の取材で得たリサーチを交えながら独自の視点で解説していきます。

4月末に期末を迎える企業群から今回ご紹介したいのは伊藤園(東証1部・<2593>)です。

伊藤園と言えば、皆さまもよくご存知の「お~いお茶」や「充実野菜」、「エビアン」などの商品(製品)を扱う総合飲料メーカーです。

伊藤園の株主優待は、年1回(4月)となっており、4月の権利付き最終日までに株式を購入する必要があります。ちなみに今年4月の権利付き最終日は4月25日(火)です。
以下に銘柄の概要をまとめました。

【銘柄データ】伊藤園 東証1部<2593>
【2017年4月7日株価】 4060円
【株主優待獲得最低投資額】 100株以上 40万6000円
【今期予想現金配当(1株あたり)】 40円
【株主優待権利確定】 毎年4月末日
【今期予想PER】 30.00倍
【株主優待の内容】伊藤園 自社製品
※100株以上 1,500円分相当
1000株以上 3,000円分相当
※保有株数に応じて掲載商品を優待割引価格で購入可能なパンフレットを進呈
○優先株式を保有の株主にも、普通株式と同様の基準で自社製品を贈呈
○普通株式と優先株式の2種類の株式を保有している場合には、その合計株数は不可
詳しくはHPをご覧下さい。
http://www.itoen.co.jp/finance_ir/stock/dividend/#pages_02

伊藤園の株主優待は、日常の食生活に必要な魅力的な自社製品がもらえるため、毎年、人気の株主優待となっています。ちなみに、伊藤園には優先株式があり、普通株式より割安な株価で優待を取得できます。

但し、株主総会で議案に賛否の票を入れる権利などの議決権はありませんのでご注意下さい。

伊藤園の経営理念は5つ

伊藤園の経営理念は、「自然」「健康」「安全」「良いデザイン」「おいしい」という5つコンセプトに基づいています。

「STILL NOW」を合言葉に「今でもなお、お客様は何を不満に思っているか……」という問題意識を常に持ち続け、「お客様第一主義」を掲げ、営業の現場から絶えず寄せられる消費者からの要望や不満を吸い上げ、製品開発に活かしているとのことです。

そもそも、伊藤園の歴史を紐解きますと、1966年に前身である「フロンティア製茶株式会社」を静岡県静岡市に設立し、従来の量り売りではないパック茶を販売したことから人気ブランドの道を進み始めました。
1968年には早くも茶業界で売上高トップの座を射止めます。その後、 1969年に称号を「株式会社伊藤園」に変更。

1981年 には世界初となる「缶入りウーロン茶」を日本全国で発売し、1984年には緑茶の品質を保持する「TーNブロー製法」により「缶入り煎茶」の開発に成功、そして1989年に伊藤園の代名詞とも言える製品「お~いお茶」が誕生しました。常に時代のニーズに合ったマーケットを自ら切り拓いてきた企業と言えるでしょう。

マーケットを切り拓くという点では、国内だけでなく、海外での事業展開にも積極的です。

2012年には成長が著しい東南アジアへの進出を発表し、シンガポールに東南アジア事業を統括する持ち株会社「伊藤園アジア・パシフィック・ホールディングス」を設立。シンガポール、ミャンマー、ベトナムの3か国での事業展開に注力し始めます。

東南アジアの中でも高成長を遂げているベトナムundefinedホーチミン市

東南アジアの中でも高成長を遂げているベトナム ホーチミン市



またその後、中国の上海にも「伊藤園飲料(上海)有限公司」を設立。
2013年には、タイのバンコクに「ITO EN (Thailand)Co.,Limited」を設立した他、インドネシア市場での開拓を見据えた製造部門の合弁会社
「PT ULTRAJAYA ITO EN MANUFACTURING」や、販売部門の合弁会社「PT ITO EN ULTRAJAYA WHOLESALE」も設立しています。

私自身もアジアの国々へ出張した際に、コンビニエンスストアなどで一番目につくのは伊藤園の「お~いお茶」でした。中国では何度も目にしました。

そして、今年の3月にベトナム・ホーチミンを仕事で訪れた際にも、「お~いお茶」は健在でした!

コンビニエンスストアでは、500ml入りの「お~いお茶」が24,000VND(日本円で115円~120円)で売られていました

コンビニエンスストアでは、500ml入りの「お~いお茶」が24,000VND(日本円で115円~120円)で売られていました




東南アジアで販売されているお茶の飲料は加糖の甘めのものが多いのですが、「お~いお茶」は日本の味に近く無糖でした。

現地メーカーの飲料水よりも割高ではありますが、どのコンビニでも2列以上確保されており、人気商品である様子がうかがえました

現地メーカーの飲料水よりも割高ではありますが、どのコンビニでも2列以上確保されており、人気商品である様子がうかがえました



そもそもホーチミンと言う地名は、1960年から1975年まで続いたベトナム戦争時に活躍した革命家「ホー・チ・ミン」氏からとった名称です。

ホーチミンの観光名所でもあり、ホーチミン市にとって重要な水源となっているサイゴン川。 その畔で、私も「お~いお茶」を味わいました

ホーチミンの観光名所でもあり、ホーチミン市にとって重要な水源となっているサイゴン川。 その畔で、私も「お~いお茶」を味わいました



それ以前は「サイゴン」と呼ばれており、ミュージカル「ミス・サイゴン」の舞台としても有名な場所となっています。今や商業船や観光船が賑やかに行き交い、活気にあふれるサイゴン川を眺めながら、過去の複雑な歴史とその地に生きる人々の姿を想像しつつ、「お~いお茶」と共にアフタヌーンティさながら…午後のひとときを過ごしました。

※写真撮影は全て鈴木ともみ

<鈴木ともみ プロフィール> 

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経済キャスター、FP、多様性キャリア研究所副所長、 日本記者クラブ会員記者。大学、高校にて『パーソナル・ファイナンス論』の講師を務める。主な著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。来日する各国大統領や閣僚、ハリウッドスターを含む取材・ インタビューは3000人を超える。中央大学経済学部国際経済学科を卒業後、ラジオNIKKEIに入 社し、経済番組の記者・ディレクター、キャスター、 映画番組のパーソナリティを務める。その後は独立し、キャスターとしてTV、ラジオ、 各種シンポジウムへの出演の他、雑誌やニュースサイトにてコラムを連載中。現在、地上波TV初の株式市況番組『東京マーケットワイド』 キャスター、『小島・鈴木のダイバーシティ・プラットフォーム』キャスター(ラジオNIKKEI)、『中西哲生のクロノス~朝の経済サプリ~』(TOKYO-FM) コメンテーター他。

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