ハーレーにとっては鬼門?水冷モデルラインナップ

ハーレーダビッドソンのVロッド マッスル

ハーレーダビッドソンのVロッド マッスル


進化しつつもクラシカルな味わいをアイデンティティーとするハーレーダビッドソン。とりわけその中心となっているのが、独特の鼓動感を生む空冷Vツインエンジンです。そんな基軸とは対をなす進化系モデルが、シャープなフィーリングを生み出す水冷エンジンを積んだファミリーのバイク。今年(2017年)を最後にラインナップから姿を消すVロッドファミリー、そしてお手頃なハーレーとして人気を博するストリート750をご紹介しましょう。

2017年モデルで見納めとなるVロッド

Vロッドモデルの心臓 排気量1,246cc 水冷Vツインエンジン「レボリューション」

Vロッドモデルの心臓 排気量1,246cc 水冷Vツインエンジン「レボリューション」


ハーレーダビッドソン創業100周年となる2002年にデビューした初の水冷モデル、Vロッド。45°空冷Vツインエンジンとは異なる60°水冷Vツインエンジン「レボリューション」が新たに開発、まさに100周年を機に新時代へと踏み出すニューハーレーの象徴としてデビューをはたしました。

この新型エンジンは独ポルシェ社と共同開発されたもので、ゆったりとトルクを楽しみながら走る空冷エンジンとは対極的な、スポーティなライディングが魅力のエンジンとして仕上げられました。

オーソドックスなオートバイと異なり、ガソリンタンクとバッテリーの位置が逆転しているのがVロッドの特徴だ

オーソドックスなオートバイと異なり、ガソリンタンクとバッテリーの位置が逆転しているのがVロッドの特徴だ


マシンのスタイルは、アメリカで人気のモータースポーツ「ドラッグレース」に登場するレーサースタイルそのまま。コーナリング性能は度外視、どれだけ直線でのスピードを極められるかを追求したものになっています。その構造もこれまでのバイクにはないもので、本来エンジン上部にあるガソリンタンクがシート下に設置、代わりにバッテリーがエンジン上部に来るという斬新な内容に。

「ハーレーというよりはVロッド」と、独特のブランド力を誇ったVロッドファミリーですが、今年2017年を最後にラインナップから姿を消すことになりました。逆に言えば、これがVロッドを手に入れる最後のチャンスでもあります。それでは、現ラインナップを飾る2モデルの特徴と魅力を紐解いていきましょう。

VRSCDX ナイトロッドスペシャル

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCDX ナイトロッドスペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCDX ナイトロッドスペシャル(2017年モデル)


真っ黒なレボリューションエンジンを搭載する漆黒のマシン、ナイトロッドスペシャル。現Vロッドファミリーの主軸であり、Vロッドの魅力をすべて兼ね備えた伝統モデルでもあります。ハーレーを名乗りつつも前衛的なスタイルを有し、実際の走りも他の空冷モデルとは比べものにならないほど戦闘的でスポーティな仕様となっています。

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCDX ナイトロッドスペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCDX ナイトロッドスペシャル(2017年モデル)


日本人の体型や乗り方を完全に無視していたかのような初代ナイトロッドから見比べると、ライディングポジションは驚くほどニュートラルなものになった本モデル。もちろんステップ位置がフォワードコントロール仕様なので踏ん張りが難しいという側面はありますが、このスタイルこそがアメリカ流スポーツモデルなのだという前提で楽しむバイクでもあります。ハーレーであってハーレーではない、ナイトロッドスペシャルはそのままのスタイルでも十分楽しめる一台なのです。

・キャラクター:★★★
・乗りやすさ:★★
・カスタムしやすさ:★★

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:2,245,000円
・モノトーン:2,245,000円

[スペック]
全長2,440mm/車重302kg/シート高675mm/ホイールベース1,705mm/排気量1,246cc/エンジン:レボリューション/タンク容量18.9リットル/タイヤサイズ(F)120/70 ZR-19 60W(R)240/40 R-18 79V

>> ナイトロッドスペシャルの試乗インプレッションを読む

VRSCF Vロッド マッスル

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCF Vロッド マッスル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCF Vロッド マッスル(2017年モデル)


その名のとおり、スタンダードなナイトロッドをより筋肉質にしたのがこのVロッド マッスル。若干重量が上がりつつも、マシンとしての構造をギュッと絞り、コントローラブルに仕上げた一台です。

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCF Vロッド マッスル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン Vロッドファミリー VRSCF Vロッド マッスル(2017年モデル)


真っ黒なナイトロッドとは対照的なクロームパーツ多様モデルで、炎をかたどったフレイムスデザインが揃うなど、最新鋭スタイルでありながらビンテージハーレーの装いとなっているユニークなバイクです。それもメイドインUSAだからこそのテイストと言えます。絶対的多数が好むとは言い難い世界観ですが、だからこそオンリーワンたりえる存在だと言えるでしょう。

・キャラクター:★★
・乗りやすさ:★★
・カスタムしやすさ:★★

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:2,013,000円
・モノトーン:2,145,000円
・カスタムカラー:2,183,000円

[スペック]
全長2,410mm/車重307kg/シート高705mm/ホイールベース1,700mm/排気量1,246cc/エンジン:レボリューション/タンク容量18.9リットル/タイヤサイズ(F)120/70 ZR-19 60W(R)240/40 R-18 79V

XG750 ストリート750

ハーレーダビッドソン ストリートファミリー XG750 ストリート750(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ストリートファミリー XG750 ストリート750(2017年モデル)


2015年、もっともお求めやすいスポーツスターの弟分として登場したニューカマー、ストリート750。為替の変動により今では乗り出しで100万円オーバーのモデルになってしまいましたが、ラインナップでもっともリーズナブルな街乗りイメージのバイクとして知られる存在となりました。

排気量749ccの水冷Vツインエンジン「レボリューションX」

排気量749ccの水冷Vツインエンジン「レボリューションX」


Vロッドの弟分となる新型の水冷エンジン「レボリューションX」(排気量750cc)がその心臓。平均260kgというスポーツスターと比べて30kg以上軽くなった車体、水冷エンジンがもたらすシャープな動き出しと、これまでのハーレーにはなかったコントローラブルな面が魅力のバイクです。ハーレーが掲げる「ダークカスタム」よろしく、真っ黒なボディもカスタムベースとして最適。自分だけの特別な一台を作られるところもストリート750の特徴と言えますね。

・キャラクター:★
・乗りやすさ:★★
・カスタムしやすさ:★★★

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:975,000円
・モノトーン:1,003,000円
・ツートーン:1,028,000円

[スペック]
全長2,215mm/車重233kg/シート高720mm/ホイールベース1,520mm/排気量749cc/エンジン:レボリューションX/タンク容量13.1リットル/タイヤサイズ(F)100/80R 17M/C 52H(R)140/75R 15M/C65H

>> ストリート750の試乗インプレッション記事を読む
>> ヤマハ・ボルトと比較して見えたストリート750の本質

まとめ

ハーレー本来の主流とは違った異端児の集まり、水冷ハーレー群。「よくあるハーレーのイメージとは異なる味わいが欲しい」「あえてハーレーらしくないハーレーに乗りたい」という、ちょっと変わったテイストを求める人にこの水冷ハーレーはうってつけ。Vロッドに関しては、最新ラインナップから姿を消すことにはなりますが、中古車市場には「新古車」「中古車」がまだまだ揃っているので、気になる人は最寄りのハーレーダビッドソン正規ディーラーまで問い合わせてみてください。

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