株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

ダウは30年ぶりの上昇現象発生!まだまだ上がるのか?

ニューヨークダウは1987年以来30年ぶりとなる11日連続での最高値更新!30年前はそこからダウは17年で12倍となったので、長期には強気と見られると思います。ただ、短期的には過熱感も感じられるところです

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ダウは30年ぶりの上昇現象発生!まだまだ上がるのか?

ダウは30年ぶりの上昇現象発生!今後のダウはどうなるのでしょうか?

ダウは30年ぶりの上昇現象発生!今後のダウはどうなるのでしょうか?

2017年2月24日までに、米国のニューヨークダウは1987年以来30年ぶりとなる11日連続での最高値更新となっています。

ちなみに30年前に11日連続での最高値更新となった時のダウはどのような状況だったのでしょうか。1987年のダウは年初から13日連続で当時の史上最高値(2,000ドルを超えて行く段階)を更新し、そのあとも大きく下げる場面もなく進み、6月に再び11日連続で最高値更新を続け、その後も8月末まで上値追いを続けていきました。しかし、10月に、かの有名なブラックマンデーがあって大暴落しました。

ところが、ブラックマンデーは短期的には過去最大の下げとなったのですが、長期的には底となっています。というのも、1983年~1999年の17年間にダウは12倍と大きく値上がりしましたので、長期上昇序盤の短期急落に過ぎなかったわけです。ブラックマンデー時のダウは1,600ドル台まで下がったのでしたが、そこから99年の12,000ドル台まで大きく下がることなく、長期上昇を続けていきました。今回も、短期的には急落が起こる可能性があると思いますが、このような歴史的な連騰記録が30年ぶりに出たことを長期目線で捉え、2016年からダウに大きな地殻変動(上向きのスーパーサイクル)が起きている証と見ても良いと思います

ただし短期的には過熱感から調整の可能性も

もっとも、どんな上昇相場もそうですが、調整もなく、上昇し続ける株価推移というのはありません。たとえば、ダウの華々しいヘッドラインニュースに対し、米国長期金利(10年国債利回り)は軟調に推移しており、金価格の上昇も止まりません。金価格は昨年最終週以降で、下げたのはわずか一週となっています。

2017年2月20~24日の相場は指数上昇に比べて弱含みでした。半導体株指数や銀行株指数は週間で下げており、個別株でも2016年の相場のリーダー役だったNVIDIA(NVDA)や中国ネット株にも急落が見られました。決算を発表した一部企業の中には、業績・見通しとも予想を上回って着地したにも関わらず大幅安となった銘柄も複数見られ、相場の上昇力が落ちてきている様子もあります(相場の強い時は企業業績が予想を下回っても上昇していくものです)。

ことは、トランプ相場の一つだったインフラ・素材関連が2月23日(木)に大きく値を下げたことです。銅価格が大きく下げると同時に、建設株のキャタピラー(CAT)も急落しました。関連して翌日の東京市場でもコマツが大きく下がりました。建設素材関連株、鉄鋼株、アルミ株も同じ日に下がっている様子を確認できます。

全てはこの日、一部ニュースサイトで、共和党議員から聞いた話として、トランプ政権の公約である巨額インフラ投資案の策定が、2018年までずれ込むとする観測が出たことによります。インフラ投資や減税、オバマケアの中止など、数々の目玉政策案がある一方で、政策を実行する人事が遅れており、素早くまとめるには無理があるとの見方です。これによってインフラ関連株や素材価格がこの日大きく値を下げました。

これはあくまで一部ニュース元の一観測です。トランプ大統領は2月9日に3週間以内に「税金について驚くべき」発表をするとしていましたが、2月28日(火)にはトランプ大統領施政方針演説があります。今後、どのようなサプライズが飛び出すのか、正確に測り知ることはできません。ただ、事実かどうか不明であっても、こうしたネガティブなニュースが一つ出ただけで、市場がこれほど一斉に悪く反応した点は指数に短期的なピーク感があり、やや相場が疲れてきたことを表す一例とも考えられます。

これらの状況を鑑みると、長期目線には依然として強気に臨めると思いますが、短期には調整の可能性があるところとも考えられると思われます。

参考:日本株通信

※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
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