世界の株式市場は予想通りのロケットスタート!
NYダウは2万ドルを超えて上げていくのか?や2017年の日本株の相場展望、日経平均はどうなる?で2017年の展望を書きましたが、2017年1月、世界の株式市場は予想通りのスタートダッシュとなっています。先進国の株価指数ではナスダック100が今月に6%を超える上げ幅となっています。半導体指数も同様に6%以上上げています。他に目に付くのはブラジルやロシア株が昨年後半より大きく上げていることです。これは資源価格の上昇期待を表していると思います。これらの国は資源価格低迷時に大きく下げ、深い不況に陥りました。実際資源価格が反発しているとともに、将来期待も高まっていると思います。先進国でも鉄鋼や素材セクターが今年強くなっています。
トランプ大統領が早速メキシコとの壁やアメリカを縦断する石油パイプライン建設を促し、インフラ建設関連株が再上昇してきています。そして高い国境税を示唆し、百貨店などの小売り株は下げました。経済的にはインフラ需要で国内経済と雇用にプラスで、輸入物品の上昇につながるでしょう。
高まるインフレ期待
そして各国ではインフレ期待が高まっています。長期債利回りが再上昇して銀行株が上昇したほか、日本でも40年債利回りが先週1%の大台を1年ぶり近くに回復しました。日銀がマイナス金利を導入した1年前より下げていたものです。また物価連動債(TIPS)が通常の国債をアウトパフォーマンスしてきていることも、物価の先高観の表れです。資源価格が上がり、輸入物品価格が上がり、そして雇用拡大で国内生産キャパの逼迫を生み、そして人々の心にインフレ期待や先高観の芽生えと、すべて物価上昇要因となります。これからインフレが数十年ぶりに加速し、リフレ相場が本格化すると読めるでしょう。
つまりインフレ効果だけで(企業成長がなくとも)ダウは2万ドルで止まる理由などなく、そこへ好調な企業業績が加われば、EPSとPERの同時上昇効果で一段高が続いて行くものと(長期には)考えます。ニュースなどで喧宣されるトランプ懸念と、経済効果は別に考える必要あります。
日経平均2万円超えが視界に迫る
好調なスタートを切った世界の株式市場!果たして日本株はこの波に乗れるのか!?
トランプ大統領の保護貿易主義によって日本叩きも懸念されていますが、日米貿易摩擦全盛期だった1980年代(米国議員が東芝のラジカセをハンマーで叩き割るなどのパフォーマンスが見られ、プラザ合意で円高制裁も)、日本の株価は上がりに上がったのです。むしろ摩擦の相手が中国にとって変わられ、日本が存在感を失うと同時に叩かれなくなった以降の方が株価低迷したのです。したがってこの点についてはあまり大きな心配をしなくても良いように思います。
世界の株式市場上昇の波に乗り、日経平均がこのまま2万円超えが実現できるかに注目したいところです。
参考:日本株通信
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。