東京オートサロンで見つけた軽・コンパクト
世界最大のカスタマイズカーの祭典である東京オートサロンが1月15日に閉幕した。13日からの3日間で30万人を超える来場者を集め、その注目度の高さを改めて証明している。これは3年連続での30万人超えとなる。
その中で元気だったのは、以前までのミニバンやSUVよりも軽自動車やコンパクトカー、セダンやスポーツカーなどで、とくにミニバンに関しては新車不足という事情もありそうだ。ただし、SUVではマツダの新型CX-5、トヨタのC-HRが多くの来場者を引き寄せていた。
新車がなければカスタマイズカーもできず、新車の登場がオートサロンも左右するのだろう。さて、ここでは、まず軽自動車とコンパクトカー(コンパクトミニバンを含む)に絞ってお届けしたい。
ホンダは「モデューロX」シリーズがイチ押し
さて、ホンダからは軽スポーツのS660 Bruno Leather Edition、FREED Modulo X Concept 、FREED ACTIVE Conceptなどが登場。
S660 Bruno Leather Editionは、その名の通り、ブラウンのボディカラーやレザーシートでコーディネートされた参考出品車で、S660を大人のスポーティモデルに昇華させている。
フリードをさらにしなやかで上質な乗り味に仕上げたという、コンプリートカーブランド「Modulo X」シリーズからFREED Modulo X Concept、FREED+が登場。
さらに、アウトドアスポーツを楽しむライフスタイルを提案するFREED ACTIVE Conceptも提案されていた。「Modulo X」の2台は、市販化を期待できるモデルで完成度が高く、FREED ACTIVE Conceptも新型フリード・スパイクとして市販されれば既存のフリード・スパイクからの乗り替えもあるのではないだろうか。
新たなG’sシリーズが誕生か!?
トヨタからはヤリス(ヴィッツ)のWRC参戦者をはじめ、ヴィッツとアクアをベースとした新たなコンセプトシリーズである「TGR」を披露。こちらは僅かなスペック以外詳細は明らかにされていなかったが、TOYOTA GAZOO Racing(G’s)のシリーズとしての市販化を期待したい。
日産の大人気のノートe-POWERにニスモ仕様が登場
日産は新型ノートe-POWERのニスモ仕様やMode Premierなどが披露された。ニスモ仕様は、NISMO専用のチューニングが施され、スポーツドライビングのための機能と快適性を追求したという専用スエード調スポーツシートや、専用ボディ補強や専用サスペンションなどを装備。
ノートe-POWERのMode Premierは、専用デザインのフロントマスクが与えられ、随所にメタル調フィニッシュを配した優美な外観が特徴。専用インテリアは明るい「グレージュ」と、シックな「ブラック」からチョイスできる。ノーマル仕様よりも上質な内・外装で高級志向層から支持されそうだ。
スズキは二輪のカラーリングを四輪車に反映
スズキは二輪のレース、モトクロスバイクのカラーを内外装に施した2台のコンセプトカーが注目を集めた。スイフト レーサーRSは、二輪の「FIMロードレース世界選手権(MotoGP)」に参戦する「チームスズキ エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)」のカラーリングが施されたトリトンブルーのボディに、レカロ製専用シートや17インチアルミホイールなどを用意。
もう1台のイグニス モトクロッサー コンセプトは、二輪のモトクロスをイメージしたチャンピオンイエローのボディカラーにデカールを施し、オフロードタイヤを履くことでアクティブな印象が強調されている。
ダイハツはあのデトマソが復活!?
ダイハツからは軽自動車、スポーツモデルが多数登場した。中でも注目を集めたのが、真っ赤なボディカラーで仕立てられたSPORZA(スポルザ)シリーズ。ブーン シルク、トール、ムーヴキャンバス、コペンをベースに、ダイハツ往年のホットハッチ「シャレードデトマソ」や「TR-XX」の要素を現代に蘇らせた仕様となっている。ここで紹介したモデルのうち、市販化される仕様もあれば今回限りのコンセプトカーもあるだろうが、来場者の反響などにより急遽市販化されるモデルもある。将来、市販車として数多くリリースされればクルマ好きの底辺拡大に寄与してくれそうな仕様が多いだけに期待したいところだ。