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着けてることを忘れる!? アップル「AirPods」レビュー

アップルから発売された純正のワイヤレスイヤホン「AirPods」。斬新なデザインが話題ですが、実際のところ、装着感は?紛失のリスクは?音質は?などのギモンに応えるべく、一週間使ってみた感想をご紹介します。

太田 百合子

執筆者:太田 百合子

携帯電話・スマートフォンガイド

身軽すぎて装着感なし!? 純正ワイヤレスイヤホン

アップルから純正のワイヤレスイヤホン「AirPods」が発売されました。ヘッドフォン端子のなくなった「iPhone 7/7 Plus」にあわせて、当初は10月後半頃の発売予定でしたが、その後発売が延期され、クリスマスシーズンぎりぎりのタイミングとなりました。筆者も含めて、楽しみに待っていたユーザーには、うれしいクリスマスプレゼントになったのではないかと思います。

「AirPods」を手にしてまず驚くのは、その小ささと軽さです。「AirPods」は「iPhone」に付属しているアップル純正のイヤホンから、ケーブルをなくしたような形をしていて、専用の充電ケースに収納されています。実際に手にしてみるとこのケースが思いの外小さく、その中の「AirPods」はさらに小さく、驚くほど軽量です。

サイズは充電ケースが高さ53.5×幅44.3×奥行き21.3mmで38g。AirPods本体は長さ40.5mmで重さは左右それぞれ4gしかありません。

サイズは充電ケースが高さ53.5×幅44.3×奥行き21.3mmで38g。AirPods本体は長さ40.5mmで重さは左右それぞれ4gしかありません。


筆者はこれまで、いろいろなワイヤレヘッドフォン、イヤホンを使ってきました。中には「AirPods」と同じく、耳に差し込むインイヤータイプのものもありましたが、大抵の場合イヤホンとは別に、首にかけたり首から提げたりする部分に、Bluetoothレシーバーやバッテリーを収納したパーツがくっついていました。

「AirPods」の最大の特徴は、左右の耳に入れるイヤホンのほかに、余計なモノがくっついていないこと。純正のヘッドフォンからケーブルをなくしたようなデザインには賛否ありますが、Bluetooth通信に必要なレシーバーもバッテリーもすべて、この小さく軽いイヤホンの中に収められています。だからものすごく身軽。

この身軽さを一度体験すると、ほんの少しとはいえケーブルのついた他のワイヤレスイヤホンを煩わしく感じてしまうのではないか、と思うほどです。


自然に抜け落ちる可能性は低いが、外部の衝撃には注意が必要

一方であまりに身軽すぎて、なくしてしまいそうという懸念もあります。うっかりすると着けていることを忘れそうなくらい身軽なので、落としても気づかないのでは……というわけです。

実際に筆者が装着した印象では、意外にしっかりとした着け心地で、そう簡単にははずれないだろうと感じたのですが、こうした装着感は人によってもかなり違うよう。耳の形は人ぞれぞれなので当然ですが、「AirPods」を試した友人の中には「不安定で落ち着かない」「すぐにはずれそう」と感じる人もいました。

また自然に抜け落ちることはなくても、たとえばマフラーやカバンのショルダーなどがあたって、はずれてしまうことはありそうです。とくにショルダーバッグの着脱時は要注意で、筆者自身もヒヤっとすることが何回かありました。身軽さと引き替えのリスクですが、販売価格1万6800円と安いモノではないだけに、自分でしっかり注意するしかなさそうです。


Bluetoothの設定、接続がとにかくカンタン!

「AirPods」には小さく、軽く、身軽であるという以外にも、おすすめのポイントがいくつかあります。例えば「iPhone」との接続がとても簡単だというのも、そのひとつ。

Buetoothのペアリング設定は面倒なモノですが、「AirPods」は充電ケースのフタを開けるだけで、自動的に「iPhone」に接続。さらにイヤホンを耳に装着すると「ブーン」という音がして、音の出力先がスピーカーから「AirPods」に切り替わるしくみになっています。
初回には接続のための画面が表示され、ワンタップで登録できるしくみ。以降はフタを開けるだけでつながります。その際、バッテリーの残量もチェックできます。

初回には接続のための画面が表示され、ワンタップで登録できるしくみ。以降はフタを開けるだけでつながります。その際、バッテリーの残量もチェックできます。

Bluetooth接続がうまくいかないときも、充電ケース背面にあるボタンを長押しすればセットアップが可能な状態になります。

Bluetooth接続がうまくいかないときも、充電ケース背面にあるボタンを長押しすればセットアップが可能な状態になります。

音楽を再生中、イヤホンを片方外すと一時停止になり、両方とも外すと停止します。なおイヤホンを手で覆えば、耳に装着しなくても出力先をイヤホンに切り替えられます。

音楽を再生中、イヤホンを片方外すと一時停止になり、両方とも外すと停止します。なおイヤホンを手で覆えば、耳に装着しなくても出力先をイヤホンに切り替えられます。


Siriの起動も可能。未来感のある操作性を提供

「AirPods」にはマイクも搭載されていて、音楽を聞くほか、電話で話したり、Siriを操作することもできます。イヤホンをトントンとダブルタップすると、Siriが起動。話しかけるだけで、操作ができます。

「ボリュームを下げて」とか、「○○さんに電話して」とか、「iPhone」を取り出さずに操作できるのは便利で未来感あり。ただ外で声を出すのはやはり恥ずかしいので、使いこなせるようになるにはちょっと慣れも必要かもしれません。なお、かかってきた電話をうける際も、イヤホンをダブルタップします。

「AirPods」は充電ケースに入れている間充電され、15分の充電で3時間、フル充電では最大5時間の再生が可能。さらに充電ケースも「AirPods」自体もフル充電の状態で、かつ充電ケースで充電しながら使った場合は、24時間以上使用可能とのことなので、毎日電源につなぐ必要はなさそう。充電には「iPhone」同様、Lightningケーブルを使用するため、別途ケーブルを持ち歩く必要がないのも、うれしいポイントです。
充電ケースに入れておくだけで簡単に充電できます。

充電ケースに入れておくだけで簡単に充電できます。


なお、音質についてはあくまで個人の感想レベルですが、身軽で装着感が薄いこともあって、イヤホンから音が鳴っているというより、耳元で自然に聞こえているという印象。カナル型のイヤホンではありがちな、音が籠もる感じもありません。高低音もしっかり聞こえ、十分に良い音だと感じました。ノイズもほとんどありませんが、「iPhone」付属のヘッドフォン同様、音漏れはそれなりにあるので、音量には注意が必要です。

前述したようにデザインにも賛否あり、紛失のリスクもありますが、音楽をとことん身軽に楽しめるという点では、ワイヤレスイヤホンの中でも「AirPods」は抜きん出た存在。「iPhone 7/7 Plus」のほか、iOS10以降のiPhone、iPad、iPod touch、Apple Watch、Macともつながるので、ケーブルに縛られない開放感を、ぜひ味わってほしいと思います。

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