今後、原油価格はどう動く?
2016年12月19日、ANAグループとJALグループがそれぞれ、2017年2月1日以降の国際線発券分から「燃油特別付加運賃(燃料サーチャージ)の改訂が行われることを発表しました。ニュースを聞いた人も多くいるのではないでしょうか?「燃料サーチャージがゼロだから海外旅行に行こう!」等と思われていた方も多いかもしれません。
この燃料サーチャージの価格に影響を及ぼしているのが原油価格です。そこで、今後原油価格がどう動くのか、考えてみました。
参考:「原油価格の今後の動きは?その関連銘柄は?」
原油価格の現状を確認
原油価格で最もポピュラーな指数は、ニューヨーク商業取引所のNY原油先物(WTI)でしょう。NY原油先物(WTI)のチャートを見てみましょう。2016年に一時は1バレル30ドルを割り込み、2月には1バレル26.05ドルの安値をつけたことがわかりますね。
原油価格は当時、12年ぶりの安値水準であり、中国や新興国の景気減速による需要の減退に加え、シェールオイルの登場、原油の供給過剰等が背景として挙げられていました。
資源のない日本としては原油価格が安い方が嬉しいですが、産油国としては価格が高い方がいいですよね。
そこで、11月にOPEC総会で減産合意、そして12月には石油輸出国機構(OPEC)とロシア等の非加盟の主要産油国が閣僚会合を開き、15年ぶりに協調減産で合意しました。
こうした背景もあり、原油価は現在上昇基調にあります。今後はどう動くのでしょうか?
今後はどう動く?
NY原油先物(WTI)の週足チャートを見てみましょう。2016年2月を中心に、原油価格が2015年8月に1バレル37.75ドルと、2016年8月に1バレル38.19ドルの安値をつけて底打ちをしていることがわかります。このチャートパターンを「ヘッド&ショルダー・ボトム」(もしくは逆三尊)と言います。
三点の安値をつける時に注目したいのが、チャートに水色の線で引いた「ネックライン」です。ネックラインを超えることで、価格の動きに新たなトレンドが発生していると考えることができます。
現在は、ネックラインを多少超えたところであり、これからどう動くのかには注目が必要です。トレンドがいったん発生すると、しばらくはそのトレンドが続く可能性が高いです。ですから、このまま原油価格の上昇トレンドが続く可能性があります。
原油価格が1バレル30ドルを割り込んでいた時、ガソリンスタンドではレギュラーガソリンが1リットル100円を割り込んだ価格でした。しかし、今後原油価格が上昇するのであれば、レギュラーガソリンの価格は上昇するでしょうし、燃料サーチャージも上昇していくことは明白ですから、その場合、私達は少しずつ生活におけるコストが増えていく可能性もありますね。
なお、原油価格関連を株式投資のように手軽に取引できる金融商品としては下記があります。なお、ベア型は弱気の時に使う金融商品です。
- 「WTI原油価格連動型上場投信」(1671)
- 「ETFS WTI原油上場投資信託」(1690)
- 「NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス上場」(1699)
- 「原油ダブル・ブルETN」(2038)
- 「原油ベアETN」(2039)
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