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エコリフォームに効く住宅ストック循環支援事業補助金

省エネ性能を高めるエコリフォームに期間限定で補助金が出ることが決まりました。かつての住宅エコポイントを彷彿させるこの制度は、今後の日本の住宅政策を変えるきっかけの一つになるかもしれません。今回は「住宅ストック循環支援事業補助金」のエコリフォーム補助についてご紹介いたします。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

住宅ストック循環支援事業補助金

省エネ性を高める断熱工事やエコ設備の導入を支援する「住宅ストック循環支援事業補助金」で、お得なエコリフォームを実現しましょう。

日本の既存住宅の大半は断熱性が低く、先進諸国の住宅と比べて省エネ性で劣ると言われています。せっかく省エネ性の高い冷暖房機器を導入したとしても、家のあちこちから熱が奪われて(あるいは侵入して)、省エネというには非常にほど遠い状態になっています。

そんな状況を打破すべく、ついに新しい制度「住宅ストック循環支援事業補助金」制度が始まりました。価値ある住宅を増やすための施策であり、住む人にとっても省エネ性が向上し、快適な暮らしを手に入れる絶好のチャンスです。

今回は「住宅ストック循環支援事業補助金」におけるエコリフォーム補助金制度の概要をご紹介いたします。

エコリフォームに最大30万円の補助が!

今回の「住宅ストック循環支援事業補助金」制度の主な目的としては、簡単に言うと「良質な既存住宅(中古住宅)を増やす」ということで、断熱性能を向上させ、住まいの快適性を高め、また住宅に関わる省エネルギー化を進めていくことにあります。

この補助金制度では、以下の3つの取り組みに対して支援(補助金)が設定されています。

  1. 良質な既存住宅(中古住宅)の購入 (補助最大額50万円/戸) ※
  2. 住宅のエコリフォーム (補助最大額30万円/戸) ※
  3. エコ住宅への建て替え (住宅性能・条件に応じて補助最大額30万~50万円/戸)
※耐震改修を行う場合は限度額が15万円加算されます。

今回の記事では、比較的多くの方がご利用になると思われる「2.エコリフォーム」の概要についてご紹介したいと思います。

住宅ストック循環支援事業補助金が出る条件とは?

それでは「住宅ストック循環支援事業補助金」の概要、要件などを見てみましょう。

【対象工事期間と申請期間】
工事期間:平成28年11月1日~平成29年12月31日
申請期間:平成29年1月18日(予定)~6月30日(※)
※ただし、予算が無くなり次第終了となります。

【補助対象となる工事】
次の(1)~(3)のうち、いずれか1つは必須(かつ、補助額合計が5万円以上)

(1) 開口部の断熱改修(ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換)
(2) 外壁、屋根・天井または床の断熱改修
(3) エコ設備の設置(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽、高効率給湯器、節湯水栓のうち、3つ以上を設置)

また、上記(1)~(3)と併せて実施する(A)~(E)の工事等

(A) バリアフリー改修(手すり設置、段差解消、廊下幅等の拡張)
(B) エコ設備の設置(上記(3)のうち、1種類または2種類の設置の場合)
(C) 木造住宅の劣化対策工事(リフォーム瑕疵保険に加入するもの)
(D) 耐震改修
(E) リフォーム瑕疵保険への加入

【補助額】
(1) 開口部の断熱改修
・ガラス交換 大:8,000円、中:5,000円、小:3,000円
・内窓設置 大:20,000円、中:14,000円、小:8,000円
・外窓交換 大:20,000円、中:14,000円、小:8,000円
・ドア交換 大:25,000円、小:20,000円

(2) 断熱改修
・壁  120,000円(※)
・屋根または天井  36,000円(※)
・床  60,000円(※)
※部分断熱の場合は半額

(3) エコ設備の設置
・太陽熱利用システム 24,000円
・節水型トイレ 24,000円
・高断熱浴槽 24,000円
・高効率給湯器 24,000円
・節湯水栓 3,000円

以下の(A)~(E)は、上記(1)~(3)と併せて実施する場合に対象となります。

(A) バリアフリー改修
・手すり設置 6,000円
・段差解消 6,000円
・廊下幅等の拡張 30,000円
(B) エコ設備の設置
※上記(3)と同じ
(C) 木造住宅劣化対策工事
・小屋裏換気口設置 8,000円
・小屋裏点検口設置 3,000円
・ユニットバス設置 30,000円
・脱衣室の耐水性仕上げ 8,000円
・外壁の軸組等及び土台の防腐防蟻措置 20,000円
・土間コンクリート打設 120,000円
・床下点検口設置 3,000円
(D) 耐震改修  150,000円
(E) リフォーム瑕疵保険への加入 11,000円

【補助限度額】
30万円/戸(耐震改修を行う場合45万円/戸)

工事は事業者登録のある業者で!

この補助金制度では、あらかじめ補助金事務局に所定の手続きを行った業者(事業者登録)での工事が必須となりますので、補助金を利用する場合はあらかじめ工事業者が事業者登録されているかを確認し、工事請負契約書の締結をしっかりと行い、すみやかに交付申請を行うようにしましょう。

特に交付申請期間は平成29年6月30日までとなっており、しかも予算がなくなり次第終了とのことですので、計画的かつ早めの準備がおススメです。

制度や手続きが複雑に感じたかもしれませんが、基本的には工事業者が必要書類を揃えるアドバイスをしてくれるはずですし、こういった手続きをサポートしてくれるか否かが、リフォームに慣れているかどうかの判断基準にもなりますので、対象となりそうな工事を検討しているご家庭では、業者に補助金について質問してみるとよいでしょう。

今回は「住宅ストック循環支援事業補助金」についてエコリフォームという視点でご紹介しました。実際には中古住宅取得や家の建て替えについての制度も盛り込まれておりますので、事務局ホームページもチェックしておくようにしましょう。少しの知識と手間で、最大30万円にもなる補助金です。しっかり計画して、確実に補助金が得られるように準備しておきたいものです。

【関連サイト】
住宅ストック循環支援事業補助金事務局
(事業者登録の情報や、必要書類等についての案内があります)

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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