「バルミューダ ザ・ポット」のメディア体験会に行ってきました
コンピューターによる完璧な温度制御と、独自のスチームテクノロジーで“感動のトースト”を人々に提供した「BALMUDA The Toaster(バルミューダ ザ・トースター)」。バルミューダのキッチン家電戦略は、同機の成功により多くの人から注目を集めることになった。そして2016年10月21に発売されたバルミューダの“つぎなる一手”。それは、いまや一家に一台が当たり前となった電気ケトルをバルミューダ流に解釈した――「BALMUDA The Pot(バルミューダ ザ・ポット)」 だった。
「バルミューダ ザ・ポット」。公式サイトでの通販価格は11,000[税別]
……なんともシリアスかつもったいぶった導入文となってしまったが、なんてことはない、本記事はAll Aboutの白物家電ジャンル担当編集(筆者のことである)が、趣味半分で足を運んだイベントのリポートである。
さて、以前にこんな記事(バルミューダの「リベイク」イベントに行ってきました)を書き散らかしたことからもわかる通り、筆者はバルミューダのファンだ。しかし、9月に開催された「ザ・ポット」の発表会には業務の都合で足を運ぶことができなかった。その時の悲しみ、後悔たるや、「ザ・トースター」で焼いた“感動のトースト”でも到底拭うことができぬほどに深かったのである。
そんな筆者の気持ちを汲んでいただいたのか、2016年12月7日~9日にわたって、東京は原宿にあるartless craft tea & cafeで開催された「ザ・ポット」のメディア向け体験会にご招待いただいたのである!
「ご招待いただいたのである!」とか言ってる前に自腹で購入しろよ、という声が聞こえてきそうな気もするが、筆者はしがない平リーマンであり、金銭的サムシングは常に抱えているわけであり、お正月には親戚の子にお年玉をあげな(中略)というわけで、「ザ・ポット」で淹れるコーヒーのために、喉をカラカラにして会場へ足を運んだ。
バリスタも認める「ザ・ポット」の使いやすさ
会場となったartless craft tea & cafeは、公式サイトによれば「日本の独自の美意識を再解釈し、現代のトレンドやサードウェーブとの融合を模索する新しいスタイルの『ティー & コーヒースタンド』」。騒がしい原宿の竹下通りを抜けた先の静かな路地裏にひっそりと構えた店舗は、文字通り隠れ家的な存在だ。ちなみに店名にあるtea & cafeの“tea”は紅茶ではなく日本茶を指しており、店内にはコーヒー用の道具と並んで立派な茶釜が鎮座していたりする。
■「artless craft tea & cafe」公式サイト
オシャレである
今回のメディア体験会は、同店に務めるバリスタの方から直々にレクチャーいただきながら、「ザ・ポット」によるコーヒーのハンドドリップを実践してみようというもの。
なぜ「ザ・ポット」を体験してもらうために、ハンドトリップなのか? その答えは公式サイトの“ストーリー”にだいたい書いてあるのでそちらをチェックしていただくとして、ここではバリスタの方に聞いた同製品の魅力について簡単に触れておこう。
まず挙がったのは、本体下部からスッと伸びた注ぎ口の使いやすさ。細くて長い注ぎ口は一般的な電気ケトルと比べて湯切りが抜群に良いとのことで、繊細な湯量調整が求められるハンドドリップでは、その利点が多いに光るそうだ。
スッと伸びた「ザ・ポット」の注ぎ口
コーヒーを提供するお店ならではの意見と感じられたがのが、蓋の外しやすさという指摘。一般家庭に比べて店舗では当然お湯を沸かす回数も多くなるわけで、蓋が簡単に外せるというのはじつは非常にありがたいポイントなのだとか。オシャレな店なので、デザイン性の良さは言わずもがな。
ちなみに今回「ザ・ポット」はあくまでメディア体験会用に店舗に設置されたものだったが、話を聞いたところ今後も店舗で使い続ける予定とのこと。artless craft tea & cafeへ足を運んだ際にカウンターの奥に目を向ければ、「ザ・ポット」の姿が見られるかもしれない。
3分キッカリでのハンドトリップに挑戦!
随分と話が長くなってしまったが、ようやくハンドトリップの実践だ。artless craft tea & cafeでは200mlのコーヒーを3分間かけて淹れる、という手法を取っている。念のため言っておくと、“なんとなく3分”ではない。タイマーを使い、本当にきっかり3分をかけて淹れているのだ。タイマーを使ってきっかり3分で淹れる!
筆者も自宅でハンドトリップ(と言っても、安いドリップパックで)をすることはあるが、淹れる時間など気にしたこともなかった。そのため「3分で」と言われると、これが難しいのなんの……。しかし、前述した「ザ・ポット」の魅力のひとつである湯切りの良さも手伝って、湯を注ぎすぎるなどの惨めな事態にはならずに済んだ。
また、実際に「ザ・ポット」を触ってみて気がついたのが、ハンドル(取っ手)の持ちやすさ。握ると自然に親指が取っ手上部へ接触するのでグラグラせず、安定した状態でお湯を注ぐことができるのだ。
自然と親指がハンドルの上に接触する
本記事の冒頭でも述べた通り、「ザ・トースター」は完璧な温度制御と、独自のスチームテクノロジーがウリ。言うなれば“デジタル”の粋を極めた商品だ。対して「ザ・ポット」には技術的な面での目新しさはない。しかし、注ぎ口やハンドルの構造といった“アナログ”な部分でのこだわりが凝縮された商品となっている。
同じメーカーの家電でも、ここまで方向性が真逆なのはじつに面白く、またなんとなくそれがじつにバルミューダっぽくも感じてしまうのだ。
アクセサリーとしてオリジナルのドリップセットも販売されている
……なんてもっともらしいことを考えたところで、「ザ・ポット」体験は無事に終了。自分で淹れた美味なコロンビアコーヒー、そしてザ・トースターで焼いたチーズトーストもいただき、満たされた気分になった筆者は、定時前だけど直帰したのであった。
美味しくいただきました
【関連サイト】
「バルミューダ ザ・ポット」公式サイト