市場全体に良いローテーションが起きている
上記は大統領選挙後の米国株の個別及び指数の騰落率をまとめたものです。トランプラリーに乗り、勝ち組の医薬、インフラ関連、金融は選挙直後に大きく伸びあがり、先週後半は赤色が目立っているようにアンダパフォームしました。入れ替わるように前半出遅れたナスダック100銘柄が後半緑色に変わってアウトパフォームし、市場全体に良いローテーションが起きています。指数では小型株指数のラッセル2000が圧倒的な強さで、この間(11/8~11/18日)+10.1%高です。2000銘柄の中で最も強かったのがバイオ医薬株で、+20%超上昇したものが続出しました。次に銀行等の金融株となっています。
大型の個別株では鉄鋼大手ニューコア(NUE)が累計+14.5%高、そして時価総額が半分以下の同業USスチール株(X)は、値動きの軽さから+36.3%高ともなりました。ゴールドマンサックス(GS)、JPモルガンチェース(JPM)の大幅上昇にも注目できます。セメントや建設株も大幅高です。一方、ナスダック上位の下半分に描いた銘柄は、累計で全てマイナス騰落となっています。フェイスブック(FB)は200日移動平均線を割り込みました。なお、S&P500とナスダック100が+2%台で赤色となっていますが、色はマイナス騰落を示すのでなく、指数内での優劣(アウトパフォーム、アンダーパフォーム)を示しています。
市場全体のローテーションで次は小型株の出番?
次はセクターローテーションで小型株の出番!?
16年11月14日(月)からの週では、週後半に利益確定売りが出て伸び悩む展開も見られましたが、自然な事であり、下がる時はきっちり出来高を落として下げています。そして上げる時はしっかり出来高をつけており、完全に上昇トレンド時のリズムにはまっています。大きく上がれば売りが出て下がるのは自然な事ですが、3歩上がって1歩下がる、2歩上がって1歩下がるというリズムで長期的に進んで行ければ良いのです。為替もこうしたリズムで一旦下げても再度高値を抜けて行けば、一株利益は久しぶりに上昇し、株価も上に抜けて行けるでしょう。
ただ一旦下がるという市場の原則はみておかなくてはなりません。テクニカル指標は再び加熱域に近づきつつあり、もう少し上がれば売りシグナルが出そうです(金曜時点でまだ出ていません)。主力株については、今後、調整指摘所は良い押し目買いのタイミングになるかもしれませんが、出遅れている小型株などは買っていけるものもあると思います。基本的に大型株がTOPIXを上回る一方中・小型株は下回り、出遅れています。この2週間、小型株で上昇したセクターは殆どありません(1,000億円以下の地方銀行は最も騰がっていませんが、そのあたりがもっともましだったというぐらいです)。セクターローテーションが起きるとすれば、小型株に期待できるところかもしれません。
参考:日本株通信
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