家電のノウハウを集結した“トレーニング家電”
パナソニックは2016年11月1日に都内で発表会を開催。座ってバランスを取るだけで手軽に体幹を鍛えることができるトレーニング機器“コアトレチェア(EU-JC70)”を2017年2月下旬に発売することを明らかにした。価格はオープンで、想定販売価格は税別で30万円前後。平均寿命が80歳を超え、2050年には女性の平均寿命が90歳を超える見通しにあるなど、“超高齢化社会”に入った日本。それに伴い、近い将来最大のボリュームゾーンとなる40~50代の“生涯現役”への意識も強くなっている。パナソニックの調査によれば、それら“ネクストシニア”世代の美意識・健康意識でとくに重要視されているのが「実年齢より若く」という考え。一方で、それを実現するために欠かすことができない“適度な運動”については、「やり方がわからない」あるいは「時間がない」といった理由から、しっかりと取り組めていないという実情もあるという。
今回パナソニックが発表したコアトレチェアは、生涯現役をサポートすべく、同社の家電のノウハウを集結して開発した“トレーニング家電”となっている。
V字運動で“コア(体幹)”を正確にトレーニング
コアトレチェアの利用によって得られるのは、商品名にもある“コア(体幹)”へのトレーニング効果。インナーマッスルとも呼ばれる体幹は美しい体型の維持だけでなく、健康面にも影響する重要なものだが、鍛えるための運動がハードなため、定期的なトレーニングの継続が困難と悩む人も少なくない。そこでパナソニックでは、体幹トレーニングの第一人者である木場克己氏の監修で、同社独自の“V字運動”を開発し、コアトレチェアに搭載した。V字運動はその名の通り、座面がV字の軌道に揺れるというもので、チェアに座っている人はその運動に対して反射的にバランスを取ることで、自然と体幹の筋肉に低負荷の刺激が得られる。トレーニングコースは全身を鍛える“全身コアトレ”、くびれを作る“おなか・ウエスト”、下半身を集中的に鍛える“下腹・骨盤底筋”の3つを、それぞれ弱と強モードで搭載している。
コアトレチェアのシートには骨盤を固定するエアバックが搭載されているので、体を安定させ、かつ安全に利用が可能。鍛えたい部位に合わせて自動で変形するほか、音声ガイドによって取るべき姿勢の指示もしてくれるので、誰で正しく効果的なトレーニングを行なうことができる仕組みだ。
トレーニングだけでなく、ストレッチコースも搭載されているので、疲れた日や運動前に活用することもできる。
発表会の中では、コアトレチェアを3週間使ったモニター結果を男女それぞれ紹介するひと幕も。ビフォー・アフター写真だけでもその変化は明らかだが、細かい数字を見ると体重はほぼ変わらないままにウエストが細くなっているなど、明らかに“鍛えられている”ことがわかる結果となっていた。
ストレッチコースは“運動の前”がおすすめ
発表会では監修をした木場氏も登壇し、商品についてみずから解説した。「スポーツクラブに行かなくても自宅でできるトレーニング」をコンセプトに、コアトレチェアを監修したという木場氏は、前述したV字運動のほかにこだわったポイントとして“腹式呼吸”を紹介。ふだん胸を使ってしている呼吸を、お腹を使って行なうだけで、腹部のコアが鍛えられる腹式呼吸は、コアトレチェアに座ってバンザイ姿勢を加えることで効果がさらにアップするという。
また、ストレッチコースの活用法についてもコメント。木場氏はふだんトレーニングを行なう際、必ず事前にストレッチをさせているそうで、その狙いは「血流をよくすること」にあり「さらにインナーマッスルに刺激が入ってくる」ことが期待できるそうだ。
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