離婚/離婚を決意する前に

「妊娠中の浮気問題」に決着をつける3つの考え方

妻が妊娠中なのに夫が浮気をしたら、離婚か修復か?――当事者からすると、とてもショッキングな出来事ですが、実際、そういったケースでトラブルになる夫婦は少なくありません。今回は、妻の妊娠中の夫の浮気について、「離婚か、修復か」を決める際の考え方のポイントをご紹介します。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

妊娠中の浮気

妊娠中の夫の浮気! 生まれてくる子どものことを考えると「離婚? それとも修復?」

妻が妊娠中なのに夫が浮気をしてしまった――当事者からすると、とてもショッキングな出来事ですが、実際、そういったケースでトラブルになる夫婦は少なくありません。

これから二人の子どもが誕生するという大切なときに、パートナーが浮気をしてしまった場合、あなたなら離婚をしますか、それとも修復の道を選びますか?

今回は、妻の妊娠中の夫の浮気について、「離婚か、修復か」を決める際の考え方のポイントをご紹介します。


そもそも、なぜ夫は妻の妊娠中に浮気をするの?

妻の妊娠中に限らず、子どもが生まれた直後であっても、その近辺は夫が浮気の誘惑にとらわれやすい時期と言えます。その原因のひとつは、「妻がかまってくれないから」という夫による身勝手な言い分もあります。生まれてくる子どものことで頭も心も一杯になってしまうことの多い妻は、「大人なんだから、自分のことくらい自分でやってほしい」と夫のケアがおざなりになる傾向があります。

すると、夫のほうは、自分の子どもであるにもかかわらず、生まれてくるベイビーにヤキモチをやいたり、「そんなにかまってくれないなら、いいよ」とスネてしまい、自分に注目してくれる女性と浮気に走ったりすることもあるのです。

出産という人生の大仕事を控えた妻からすると、「は? かまってくれないからスネる?そんな子どもっぽい理由で浮気をするなんてバカバカしすぎる!」とあきれ、余計に夫に冷たい態度で接してしまうようになっていきます。

そして、当然のことながら、妊娠中に夫に浮気をされた妻は、悲しみ、怒り、そして深く傷つきます。「もうこの人とは別れるしかないかも……」「子どもが小さいうちなら、人生のやり直しがきくかもしれないし……」と離婚を考えるきっかけにもなるでしょう。

では、妊娠中の夫の浮気で、離婚か修復かを迷ったとき、正しい選択をするためには、どのような視点から考えたり判断したりするのが得策と言えるのでしょうか。


Point1.夫の浮気を「誰に」相談するか?

妻の妊娠中に夫が浮気をした場合、離婚か修復かで迷ったら、その悩みをひとりで抱えこもうとするのではなく、「誰かに話すことでラクになる」という選択肢もおすすめです。自分の頭のなかでグルグルと悩み続けていても、冷静に正しい判断ができるとは限りません。第三者に話すことによって、適格なアドバイスを得られることも多いのです。

ポイントは、「誰に相談するか?」ということ。「事態を冷静にとらえ、長い目で見たときにあなたにとっての幸せを最優先して考えることのできる人」がベストな相談相手です。「そんなの私だったら、絶対に許さない!」「とにかく別れたほうがいいよ!」などと感情的になって離婚をすすめてくるような相手は相談相手にふさわしくないでしょう。

夫に浮気をされて、「味方になってくれる人がいない……」と心細い気持ちになるのは理解できますが、「自分と子どもが幸せになるために、どんな選択肢があって、どんなことが想像できるだろう」という方向で一緒に建設的に考えていかれる人を相談相手に選びましょう。


Point2.離婚後しても「お金の心配」はないか?

離婚相談

自分と子どもが本当に幸せになるベストな選択をするために、信頼できる人に相談するのもアリです

妻の妊娠中に夫が浮気をして「離婚か修復か」で悩んだ場合、考え方のポイントのひとつに経済的なことについて思いをめぐらせてみるのも、冷静に判断できるコツです。

というのも、「私の妊娠中に浮気をするなんて、絶対に許せない!」などと、いっときの勢いで離婚をしてしまったとしても、妻に経済力がなければ離婚後の生活を続けていくことが現実として難しくなるからです。結婚前のキャリアがあったとしても、生まれてくる子どもを抱えて、そのキャリアを活かして働けるかどうか、復職ができるかどうかも重要な点でしょう。

過去の例では、妊娠中に夫に浮気をされた妻が復職の予定があったために離婚に踏み切り、離婚後は自分の収入と夫からの養育費で経済面の問題はクリアすることができ、現在もシングルマザーとして生活をしている、というケースもあります。

反対に、妊娠中に浮気をされたからといって即決で離婚をしてしまったものの、それまでセレブ級の結婚生活を送っていたために、離婚後にいきなり困窮してしまい「これから子どもにもお金がかかるのに。別れなければよかった……」と後悔しているケースもあります。

離婚という決断をくだす前に、まずは経済面での不安がないかをチェック。離婚後の生活をシミュレーションするなど、現実的に考えてみましょう。


Point3.離婚しても「頼れる実家」はあるか?

妊娠中の夫の浮気にショックを受けて、「夫の顔なんて、見たくもない」と、とりあえず家を出てしまう妻は少なくありません。

そういうときに頼りになるのが実家の存在です。夫との別居が一時的なものになるにしても、しばらく距離をおくことになるにしても、「母子ともに安全に身をおける住まいがあるか」「親からの経済的な援助が期待できるか」というポイントは重要です。

ただし、サポートしてくれる親がいるからといって、すぐに離婚を決めるのはおすすめできません。まずは、夫婦関係を修復することを前提に、“お試し別居”をするのも手です。お互いのいたらなかった点や、改善していくべき点を見直し、やり直すチャンスがあってもいいと思うからです。生まれてくる子どものためにも、まずは家族全員が幸せになれる道を検討する努力が必要でしょう。


……いかがでしたでしょうか。妻の妊娠中に夫が浮気に走り、夫婦に危機が訪れた場合でも、基本のセオリーは同じで、「離婚はいつでもできるもの。だからこそ、まずは幸せになる選択をしっかり考えてみよう」という姿勢が大切です。

離婚をするとしても、修復を選ぶとしても、急がず、焦らず、新しい生活への心の準備をしっかりとすること。経済的にも精神的にも、自分と子どもが幸せになる方法を見つけてほしいと思います。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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