恋人なし、性体験もなしの男女が過去最大
18~34歳の未婚男女の最新恋愛事情があきらかに。
その割合は、前回調査から男性で8ポイント、女性は10ポイント近く増加。5年ごとにおこなわれているこの調査で、いずれも過去最低となっている。
さらに、「異性との交際を望んでいない」と答えた人が、男性で30%、女性で26%にのぼっている。さらに性交渉の経験がない独身者の割合も、男性42%、女性44.2%と男女とも増加。30~34歳に限っても、男性の25.6%、女性の31.3%が経験なしと答えている。ただ、この年代の未婚の男女の9割が「いずれは結婚したい」と考えているようだ。
この調査の対象年齢は34歳までとなっているが、もっと上の年代の独身男女に聞いてみても、実態はそれほど変わらないのかもしれない。
結婚するか独身でいるのか、恋人をもつかもたないかはもちろん個人の自由である。だが、未婚男性の7割、女性の6割に交際相手がいないということに、やはり若干の驚きはある。
「自分で行動を起こすことはできない」男たちの嘆き
友だちグループでは仲良くできるのに……
つまり、誘い方がわからない。どうしたら一歩近づけるのかがわからない。SNSなどに友達は多く、人との連絡自体はとりやすくなっているはずなのに、一対一のつきあい方となると戸惑ってしまうらしい。
「グループでよく一緒に遊んでいる仲間がいたんです。その中のひとりがすごくいい子で。ふたりきりで会いたいと思ったんだけど、彼女あてにLINEをしたら読んではくれたけど返事が来なかったんです。それですっかり落ち込んで、グループにもいられなくなった。そうなるともう、知り合うチャンスさえなくなりますよね」
34歳のタカオさんはそう嘆いた。今後は近づきたい気持ちはあっても、自分から行動を起こすことはできないだろうと彼は言う。フラれてもフラれてもめげないというわけにはいかないのだ。もともと恋愛経験が少ないと自覚している人も多い。
「女性にしつこく迫るのはいけないことですよね。だから僕ら世代は、相手が完全に自分に気があるとわからないとアクションを起こせない。友だちともよくそういう話をするんです。いったん、『ヘンなやつ』と女性たちに烙印をおされたら、もう仲間内では相手にされなくなる。だったら個人的につきあわないでグループでいるほうがいい、と」(タカオさん)
なんとも不自由な話だ。仲間うちで告白して、たとえフラれても仲間としての関係性は維持していくことができないのだろうか。
「恋人が必要だと思えない」女性たちの言い分
女性は、恋人が必要ない?
「仕事があって女友だちがいて趣味があれば、恋愛はいらない。恋に落ちるとよく言うけど、落ちたことがないからどういう感覚かわからないんですよね。学生時代も社会人になってからも、相手からのアプローチでつきあったことはありますけど、相手にばかり気を遣って、それほど楽しい思い出もありません」
ミエコさん(32歳)はそうあっけらかんと言った。彼女も性体験はない。そのことを「別になんとも思ってない」そうだ。
「話し合ったり相談したりするのは女友だちがいちばん。以前、恋人がいる友人と旅行に行く約束をしていたんですが、結局、『彼がいけないって言うから』とキャンセルしてきた。恋人に行動の自由を制限されて、よく平気だなと思いました。だったら制限しないような恋人をもてばいいじゃない、と言われることもありますが、恋愛って、探してまでするものでもないですよね?」(ミエコさん)
平日は仕事をして女友だちと楽しい時間を過ごし、週末は趣味や自分自身の勉強のために時間を使う。女性たちにとって、そのスタイルが定着してしまうと、そこに「恋」など入り込む間がないのかもしれない。そして、自分のスタイルを変えてもいいと思うほどの相手に出会ったことがないと、別の30代女性も言った。
恋愛は、その人のどこかに「求める」気持ちがあるときに入り込んで来るような気がする。
もともと恋愛したいという欲求がないと、目の前に相手がいてもアンテナが動かないのではないだろうか。
女性側からの強烈なプッシュがないと行動を起こせない男性、もともとそれほど恋を欲していない女性――このギャップはそう簡単には埋まらないのかもしれない。