身長150センチでもバイクに乗れる?
日本の海外バイクメーカー トップ3を形成するのが、ハーレー、BMW、そしてドゥカティ。イタリア・ボローニャを拠点に80年以上の歴史を持つこのバイクメーカーは、艶やかなデザインとレーシングスピリットあふれる性能を併せ持ったマシンを輩出してき、国内外から高い支持と人気を得てきました。フェラーリと同じレッドというカンパニーカラーも、イタリアらしい側面と言えます。
常に前衛的なスポーツバイクを手がけてきたドゥカティが、昨年より「ポストヘリテージ」というコンセプトのもと、これまでにない次世代向けのネイキッドバイク「スクランブラー」を発表。排気量800ccの「スクランブラー」と、400ccの「スクランブラーSixty2」という2つのタイプを導入し、新たなバイクファンを獲得しつつあります。
その販売元であるドゥカティジャパンのスタッフ原 佐知子さんも、スクランブラーSixty2を購入したひとり。「ドゥカティに入社するまでバイクと関わり合ったことはありませんでした」という彼女に、自身のドゥカティライフとスクランブラーの魅力について伺ってきました。
ゼロから始まった充実のバイクライフ
原 佐知子(はら・さちこ):栃木生まれ。大学卒業後、カナダに語学留学。その後、独四輪メーカー代理店、米アパレルブランド勤務を経てドゥカティジャパン入社。マーケティングや広報活動のサポートなどドゥカティのブランディング展開に大きく貢献している。愛車はドゥカティ・モンスター696からドゥカティ・スクランブラーSixty2へ。
―― ドゥカティに入社する前から、バイクには乗っていたんですか。
原:いえ、まったく。面接の前まで、ドゥカティがバイクメーカーだということも知らずにいたぐらいです(笑)。後ろに乗せてもらったことはあるけど、自分で運転するなんて考えたこともありませんでした。
―― どうしてドゥカティに入ろうと思ったんですか。
原:「あ、私きっとここで働く」って直感が働いたんです(笑)。そして面接で加藤稔社長(当時)とお会いしたことが大きかったですね。
―― 確かに加藤さんはバイク業界でも一風変わった試みをする方として有名です。バイクの枠組みにとらわれない発想力が、人を惹きつけますよね。
原:面接で感じたのは、ドゥカティというブランドを心の底から愛していて、さらに感覚だけでなくロジカルな組み立て方ができる方だということでした。「この人の下でなら、私はもっと成長できる。だから加藤さんの下で修行がしたい」って思ったんです。
―― そして念願叶ってドゥカティジャパンに就職。免許は入社後に取得されたんですか。
原:いえ、入社前に取得しました。まだ採用が決まっていないのに教習所に申し込みに行って、入社前日に交付されたんです。普通自動二輪免許、そして大型自動二輪免許と一気に駆け抜けたんですが、思いのほかいいペースでたどり着けました。
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