震度7を22回、震度6弱~4を224回をクリア。繰り返す余震への強さを実証

住友林業の『ビッグフレーム(BF)構法』 は、日本初の“木質梁勝ちラーメン構造”。“ラーメン構造”とは、柱と梁を強固に接合し建物を支える堅牢な構造で、各階ごとに柱の位置を決められる“梁勝ち”構造は間取りの自由度が高いだけでなく、将来のリフォームや間取り変更にも対応しやすいという利点があります。

今井氏

住友林業 住宅事業本部 技術商品開発部 次長 今井淳一さん

住友林業では、この『BF構法』の実大モデルを用いて、実際に地震波を加える“振動実験”を実施しています。
「この実験は2013年11月に、つくば市にある国立研究開発法人 土木研究所で行いました。用いた実大モデルは3階建てのBF構法の住宅。当社の標準的な3階建てと2階建て住宅を比較すると、建物の重さが約1.6倍で、負担する地震エネルギー量は2~3倍になります。2階建てに比べてとても厳しい条件ですが、そこで高い耐震性を証明できれば、当社にとって大きな自信になると考えました」(住友林業 住宅事業本部 技術商品開発部 次長 今井淳一さん/以下同)。

一般的な実大振動実験では、2階建て・小規模・小さな開口部・バランスのとれた間取りなど、耐震面で有利なプランで実施することが多いのです。しかし、住友林業では3階建てであることに加え、大空間のLDK・大開口・キャンティ居室やキャンティバルコニーなど、実際に建てる住宅と同様のプランで実施しました。条件としては、かなり難易度の高いものだったといえます。

実大実験

大きな開口部やキャンティ(張り出し)部分もある、3階建ての実大モデル。実際に建てられる住宅と同じような条件で、実験を行いました


この実験では、建物に以下のような加振を行いました。
●震度7クラス:22回
東日本大震災の地震波を2回(3階建て住宅での実験は当時日本初)
阪神・淡路大震災の地震波を20回
●震度6弱~4:224回
●合計:246回

「室内にはキッチンなどの住宅設備をしつらえ、家具やマネキンを置くなどして、実際の暮らしを再現。14台のCCDカメラで、各部屋の状況を記録しました。また、構造躯体の状況を確認するために、『ビッグコラム』の接合部分などを目視で確認できるつくりにしました」。実験終了後、内外装の仕上げに軽微なダメージはあったものの、構造躯体の損傷はなく、巨大地震や度重なる揺れにも耐える強さが実証されました。


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リビング(左)、浴室の壁・開口部(中)、ビッグコラム接合部(右)など、さまざまな空間や設備、構造部分で検証を行いました



「震度7クラスの揺れは加振の終盤に実施したため、それまで200回以上加振していることを考えると、持ちこたえてくれるか…と若干の不安もありました。“がんばれ!”と心の中でエールを送りましたが、やっぱりこの子は強かったですね(笑)」と今井さん。こうして実験で得られたデータはフィードバックされ、さらなる技術開発に活かされています。


地震大国である日本に暮らす以上、どこに住んでいても大きな地震に見舞われる可能性はあります。巨大な本震だけでなく、度重なる余震にも耐える住宅こそが、安心して住める住宅だといえます。それを実証できる“実大振動実験”の意義は、とても大きいものだといえるでしょう。

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