16年6月24日(金)の日本株はまさに鉄火場

英国のEU離脱決定で大混乱の株式市場。しかし、それ以上に重要なのはブレグジットが、世界が変わっていく号砲である可能性があることです

英国のEU離脱決定で大混乱の株式市場。しかし、それ以上に重要なのはブレグジットが、世界が変わっていく号砲である可能性があることです

16年6月24日(金)午前の日本の株式市場は、英国のEU離脱の是非を決する国民投票の開票中に取引されていたことで、まさに鉄火場となりました。23日(木)夜の米国の株式市場では出口調査で残留派がリードと伝わり(調査会社ユーカブによると残留52%、離脱48%)、ニューヨークダウは+230ドルもの大幅高で1万8千ドルの大台を回復、ドル円相場は2円以上円安に振れて106円台半ばとなっていました。シカゴ日経先物は16,495円と前日現物終値16,238円を大きく上回っていました。

そして、24日(金)の寄り付き直後の日経平均も前日比+150円高の16,389円をつけ、VIX短期先物ETF(東証1552)は前日比▼8.92%安となりました。ほぼ残留決定を織り込んだ形で始まったわけです。ところが、開票開始直後から意外に拮抗し、むしろ離脱派が大きくリードして進んで行くと、10時09分の日経平均は高値から631円も下落して15,757円となりました。同時にVIX短期先物ETFは寄り付き直後の安値から+12.3%も急騰しました。

途中で何度も180度方向転換し、サーキットブレーカー発動へ

ところが、10時半頃に今度は残留派が僅差で逆転と伝わると、日経平均は急反転して前日比僅かにプラスへ(16,285円)、VIX短期先物ETFは朝の安値に近づくところまで一旦急落しました。 しかしながら、また11時前から形成が再逆転しはじめ、11時20分には離脱537万票、残留522万票と率にして0.7ポイントの差を開けました。

さらに分ごとに差を拡大して行くと、日経平均は11時28分に安値を更新して15,719円まで下落、VIX短期先物ETFも早朝の高値を更新しました。マザーズなどの新興市場も日経平均と連動する形で乱高下しました。前場の日経平均は前日比▼495円安の15,742円、VIX短期先物ETFは同+1.02%高の396円で引けました。そして、日本市場の昼休み中も開票が進むごとに離脱派が差を広げると、その時間も取引されていた日経平均先物は1万5000円割れへ、ドル円は一時99円近くまで突っ込みました。
形勢がほぼ確定したのが日本市場のお昼休みという酷な事態に

形勢がほぼ確定したのが日本市場のお昼休みという酷な事態に


12時30分から始まった後場の日経平均は前日比▼800円超値下がりとなる大幅ギャップダウンで、VIX短期先物ETFは特買い気配でそれぞれ開始されました。数分後から時間の経過とともに離脱派の勝利が鮮明となって行き、12時47分に日経平均は前日比▼1,347円安の14,890円まで下がりました。

その時の日経平均先物は一時14,840円まで下落すると、サーキットブレーカー発動で10分間ほど取引が停止され、VIX短期先物ETFは13時まで寄り付かず、大幅な特別買い気配のままストップ高472円で値が付くと、今度は数秒で445円まで急落した途端に特別買い気配となり、再びストップ高へ張り付いて行きました。

結局、14時には離脱1,683万票、残留1,569万票となって勝敗が決まり、両者の割合は直前の世論調査(この世論調査の結果を重視して世界中の投資家が株式を買い、英ポンドを高値で買い入りました)の丁度反対の数字(離脱52%、残留48%)で決着しました。

日経平均の終値は前日比▼1,286円安(歴代8位、2000年ITバブル崩壊以来)の14,952円で、特大の大商いを記録し、2月安値を更新しました。週間では▼648円安で、前週の▼1002円安に続いて4週続落です。一旦リバウンドしてからミニ三尊天井を下に抜ける可能性もあるかもしれません。

一旦リバウンドしてからミニ三尊天井を下に抜ける可能性も

一旦リバウンドしてからミニ三尊天井を下に抜ける可能性も

BREXIT(ブレグジット)は終わりの始まり?

ここまでに書いてきたように、6月24日(金)の株式市場はまさに大混乱となった訳ですが、株価の値動き以上に重要なのは、ブレグジットが大変な事の始まりである可能性があることです。ブレグジット自体の影響度は限定的かもしれませんが、社会の流れの1つの現象という捉え方をすると話しはまったく違ってきます。BREXIT(ブレグジット)が日本株にとって怖い本当のワケでも書きましたが、ここ20年ほど続いたグローバル化の大転換が始まり、今後多くの国が団結(United)から離れて方々に散って行く可能性があり、BREXIT(ブレグジット)がその号砲となるかもしれないからです。もしもそうなると、目先の為替や日経平均が何円下がるという問題ではなく、世界の根本が変わり、長い時間をかけて10~20年ほど逆戻りしていくかもしれません。

信用評価損益率は再び売られ過ぎを示唆している

信用評価損益率は再び売られ過ぎを示唆している

なお、株価は短期的には信用評価損益率が再び売られ過ぎを示すなど、目一杯に近いところまで下がっており、今後一日で、或いはもっと短いスパンだと日中のある時間帯に大きく急騰する場面もあると思います。

各国の政策による対応も今後相次いで出てくるでしょう。ただ、相場のパニック時は、大幅上昇と大幅下落が混在していきます。過去、最も株価が大きく上昇した日のベスト10のほぼ全ては、どの国においても強烈な下落相場の最中に起きています。今後の株式市場は短期的な急騰を挟みながらも、中長期的に見ると激震が続いていく可能性もあると思われるところです。

参考:日本株通信

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