44年ぶりに「復活」した大型4シーターオープン
2015年、じつに16年ぶりに輸入車の販売台数ナンバー1になったメルセデス・ベンツ。2016年は「SUVイヤー」と位置づけ、フルモデルチェンジを受けて車名をGLKからGLCに変更するなど、多くのSUVを送り出している。
車名変更によるラインナップの整理、拡充はSUVだけでなく、6月2日に2シーターオープンのSLKをマイナーチェンジしてSLCに変更(納車は6月中旬頃から)、最高級ロードスターのSLもマイナーチェンジを同時に実施した。
6月2日に発表された3台のオープンモデルのうち、最大のトピックスが44年ぶりに復活するSクラス カブリオレで、1961年から1971年まで販売されたW111以来の復活となるが、これだけの年月を経ていると実質的にはブランニューモデルといえるだろう。
3層構造のソフトトップは50km/h以下で約20秒で開閉可能
Sクラス カブリオレは、現在求められる高い安全性を確保しながら、Sクラス史上最高の美しさと質感を追求された4シーターオープンで、その存在感は圧倒的だ。
3層構造のソフトトップは閉じれば通常のクーペのような高い静粛性を有しているそうで、ソフトトップのカラーはブラック、ダークブルー、ダークレッドの3色が用意されている。
華麗なインテリアも見どころで、ソフトトップを開くとヨットのような雰囲気のあるトップラウンジになるのが特徴。もちろん、随所に質感の高いレザーが採用されている。
ボディは、Sクラス クーペからコンポーネントの約60%を共有しているものの、専用開発のアルミニウム、マグネシウム製リヤバルクヘッド、アルミニウム製リヤフロアなどの採用により、重量増を抑制。どれを選んでも動力性能に不足はないはず
ラインナップは、4.7L V8直噴ツインターボと9ATの「9G-TRONIC」を搭載する「S 550カブリオレ」、メルセデスAMG製の5.5L V8直噴ツインターボを積む4WDの「メルセデスAMG S 63 4MATIC カブリオレ」、6.0L V12ツインターボを積む「メルセデスAMG S 65 カブリオレ」、そして特別限定車で5.5L V8直噴ツインターボを積む「メルセデスAMG S 63 4MATIC カブリオレ Edition 130」も用意されている。
価格もサイズもスタイリングも存在感も別格で、購入する層はSクラスのサルーン(セダン)やクーペよりも限られてくるだろうが、クルーザーを保有している富裕層に似合いそうなラグジュアリ4シーターといえそうだ。