アキュセラショック!まだ有望なバイオ株はあるのか?

市場を揺るがしたアキュセラショック!まだ日本に有望なバイオ株はあるのか?

市場を揺るがしたアキュセラショック!まだ日本に有望なバイオ株はあるのか?

日経平均下落も、東証マザーズ指数は10年来高値を更新
でも書きましたように、日経平均は調整基調である一方で、日本の中小型株は好調です。特にバイオ銘柄はアキュセラ(4589)の大暴落があった割には、その後も、比較的堅調な株価推移が続いている銘柄がいくつかあります。ちなみに、米国ではバイオ銘柄は株価の下落が目立つ状況で、日本では米国に2~3年ほど遅れてバイオ銘柄が開花した様子です。

バイオ銘柄が開花した理由の1つは前述の記事にも書きましたとおり、世界的には金融相場が継続しており、成長が期待できそうなものには資金が流入する地合いであることがあります。2015年12月に米国FRBは9年半ぶりの利上げを実施しました。しかし、利上げにもかかわらず、米国の長期金利は下がり続け、反対にニューヨークダウやS&P500は過去最高値に迫り、新興国株や資源も息を吹き返しました。つまり日経平均は為替(ドル安、円高)の影響を受けて、軟調な株価推移となっていますが、為替の影響を受けにくく成長が見込める成長株やバイオ株に資金が流入してきたわけです。

日本の「再生医療」早期認証制度

一方、バイオ銘柄側からの理由を考えると、その1つに日本の「再生医療」早期認証制度の影響があると思います。2014年、日本でコペルニクス的とも呼ぶべき大転換がありました。改正薬事法を含む再生医療新法が施行され、条件・期限付き承認により、再生医療に限って早期承認制度ができたのです。これまで医薬品は米国での開発が、資金・人材・グローバル展開において優位でしたが、こと「再生医療」に限っては、日本が最先端で世界一有利となりました。条件が合えば第1/2相臨床試験をクリアするだけで上市(限定的ですが)できるのです。世界一承認プロセスが早くなったことで、欧米の再生医療ベンチャーが日本を拠点としはじめています。日本が再生医療のシリコンバレーになるのです。

そして、この成果が徐々に見え始めており、いくつかの企業はブロックバスター薬(年間売上1000億円以上を超えるような薬)の臨床試験の結果が出ることが視野に入ってきました。上市(発売)成功の確率が3万分の1と言われる新薬開発において、これに成功すれば株価数十倍を目指せる企業が日本のバイオ銘柄の中にはまだあるわけです。

全てのバイオ銘柄が上がるわけではない。パイプラインと人材に注目

もちろん、全てのバイオ銘柄がそうなるわけではなく、勢いだけで上昇している銘柄も多くあるように思います。現在、バイオ銘柄全体としては過熱感も感じられるところで、今後大きく下がるリスクもあると思います(逆に本当に有望なバイオ銘柄は今後、大きく下がるところがあれば大きなチャンスに成り得ます)。また、アキュセラのように有望と見られる新薬(エミクススタト塩酸塩)を開発していたものの、臨床試験で良い結果が出ないというケースも当然あります(第3相臨床試験までたどり着いて、上市まで至る確率はようやく半々程度です。ちなみにアキュセラは再生医療薬ではないので上記の早期認証制度とは関係ないのですが)。

これらのことを考えると、バイオ銘柄に投資する場合は、きちんとリスクを理解した上での投資が必要になります。しかし、開発に成功した場合、現在の株価から考えれば数十倍以上の可能性を狙える銘柄もありますので、バイオ銘柄を色々精査してみることは、決して無駄なことではないとも思うところです。その会社が抱えるパイプラインはもちろん重要ですが(ブロックバスターと成りえるか?、どこまで開発が進んでいるかなど)、その会社の人材をよく調べていくと、有望なバイオ銘柄が見えてくると思います。ちなみに、アキュセラも臨床試験の結果は大変残念な結果に終わりましたが、その新薬(エミクススタト塩酸塩)の第2a相試験の結果を見たルーカス・シャイブラーという製薬界の大物がノバルティス社から同社に移ってきたという話は、同社の新薬(エミクススタト塩酸塩)が開発に成功すれば非常にインパクトがあった薬であったことを暗示していたと思います(繰り返しますが、結果は失敗だったわけですが)。

参考:日本株通信

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