消費増税の先送りが決定
日経平均株価はゴールデンウィーク以降、G7や伊勢志摩サミットといったイベントに向けて底堅く推移していました。そして、イベントが通過し、来る選挙に向けて、消費増税の先送りが決まったばかりの状況です。前回2014年は、消費増税が先送りされた時は好材料だと判断されて、株価は上昇しました。しかし、今回は、消費増税の先送りは悪材料だと判断されて株価は下落。日経平均株価は6月1日に1万7000円を下回ってしまいました。
10年以上株を取引していますが、株価が何をどう織り込むのかは、本当に悩ましい所。「これから株価はどうなるのだろう?」と考えている個人投資家も多いかもしれません。そこで、日経平均株価がこれからどう動くのかをチャートで考えてみました。
現状を確認する
日経平均株価の日足チャートを見てみましょう。4月に日銀会合が不発だったことから、ゴールデンウィークに株価は大幅に下落しましたが、その後は小幅ながら堅調に推移していました。消費増税が先送りされることは、すでに報道がありました。つまり、今回は織り込み済みだったということになります。
RSIで確認する
RSIは、過去一定期間の株価の上昇と下落の変動幅における上昇分の割合を指した株価チャートです。0%から100%で表され、株価の変動で上昇分の割合が高ければ数値が高くなります。反対に、下落分の割合が高ければ数値が低くなります。RSIの曲線が100%に近づくほど株価が高値(買われすぎ)の水準にあると考えられ、反対に0%に近づくほど安値(売られすぎ)の水準にあると考えられています。一般的に、70%超えは買われ過ぎ、30%割れは売られ過ぎの水準と考えられています。株価の変動が一定の水準の間でいったりきたりしているボックス相場で利用すると有効に機能するとされています。
では、RSI(下)で日経平均株価のチャートを見てみましょう。
RSIが70%を超えていて、買われすぎの水準にあったことがわかりますね。日経平均株価が2万円台にあった時から見れば、1万7,000円台は安いと感じるかもしれません。しかし、現状は買われすぎの水準と分析できるのです。
今後の動きはどうなる?
「日経平均大幅安!今後どう動くか窓から考える」の記事では、株価チャートに窓が空いてしまったことを解説しました。4月12日(1万6,908円)から13日(1万6,132円)の窓は今も埋められていませんから、埋めに行く可能性はあります。なお、今日の下落の際に、6月1日(1万5,963円)から2日(1万6,819円)を開けましたので、この窓もいずれ埋めるでしょう。
下落の波動はまだ始まったばかりですから、底打ちを確認できるまでは、当面は短期売買に徹し、吹いたら売り、もしくは戻り売りに徹した方がよいかもしれません。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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