ただ子ども部屋を設けただけ?

子どもの誕生や成長を機に、新築やリフォーム、移住を行うといったケースは多いもの。
国土交通省による『平成25年住生活調査』の結果によると、最近5年間に実施した住み替え(持家の取得や賃貸住宅への入居)の主な目的に、「子育て教育の環境を整えるため」と回答した人が17.6%いました(21.7%の「就職・転職・転勤」につぐ2番目の数値)。

しかし、実際の住まいづくりにおいて子育てに適した住まいになっているかと言えば、ただ単に子ども部屋を確保しただけ、など細かい配慮はあまりなされていないケースも多く見受けられます。

配慮すべき基本的な性能はどんな項目?

子育てに適した住まいをつくるには、基本的にはまず次の7つの項目を考えていくことです。

  1. 段差をなくす
    子どもはわずかな段差を認識しにくく、また妊娠中の母親は足元が見えにくくなります。転倒による事故を防ぐためには、段差をなくすなどの配慮が必要であり、段差のない床構造にすることが基本です。

  2. 転落防止・落下物防止などの危険防止
    腰壁、窓台、手すりなど足を掛けられる部分があると、子どもがよじ登って乗り越える恐れがあります。また、足掛かりとなる部分から手すりまでの高さについての配慮も必要です(特にエアコンの室外機の設置には十分注意すること)。

  3. シックハウス対策
    子どもが健康に成長できる環境づくりのためには、化学物質の発散量が少ない建材を内装の仕上げなどに用いることは言うまでもありません。さらにその上で注意したいのは、入居時に持ち込む新規の家具類。なぜなら、こうした持ち込みの家具は、シックハウス対策の規制対象になっていないからです。

  4. 通風・採光の確保
    換気設備の義務化など法整備は進んでいますが、間取りを工夫するなどして通風や採光を確保することです。カビなどアレルギーの原因になる物質の発生を防ぎ、子どもが健やかに成長できる環境を整えることが大切です。

  5. 防犯対策
    子どもが一人で家にいる時など日常生活をより安全に過ごせるように、防犯ガラスなどを採用して防犯に配慮することです。

  6. 防音対策
    子どもが小さい時は良いのですが、受験期頃になると子どもがややナーバスになるものです。たとえば吹抜け上部が子ども部屋と近い位置になるのであれば、新築時の段階で将来を見すえて遮音性の高い間仕切り壁にしておくことです。

  7. 住戸面積の確保
    家族の団らんやゆとりある育児・家事の為には、世帯の人数に応じたゆとりある面積を確保したいもの。ただ敷地面積、予算も限られているのでひとつの目安からスタートすることです。
    それは、4間(7.2m)×4間(7.2m)=16坪(32畳)を1階とし、2階も16坪とすると合計で32坪です。仮に玄関(1坪)、階段・階段下トイレ(1坪)、洗面脱衣室(1坪)、浴室(1坪)とすれば、16坪‐4坪=12坪(24畳)になります。
    この12坪(24畳)がキッチン・ダイニング・リビングとなり、家族で共有できるスペースです。これを基準にスタートして下さい。

また、以上にあげたポイント以外にも、細やかな配慮は数多くあります。以下は一例です。

【引戸の指挟み防止対策】
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  引き残しを確保することで指を挟まない


【扉付きコンセントの設置】
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差し込み口に扉が付いているコンセント。感電する心配が少ないので、子ども部屋などにおすすめ  


佐川旭のアドバイス

子育てしやすい、子どもに優しい住まいは、高齢者にとって住み良い住まいと共通している部分が多くあります。子育ての視点を大切に取り組むことで、家族も使いやすくなるということです。



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