1万8000円が視野に入る日経平均
日銀が金融機関への貸し出しにもマイナス金利検討との報道で、俄然追加緩和への期待感が高まってきました。当然何らかの発表があるものと思われますが、期待にそぐわない内容であれば、円高+株安に動く恐れもあり、予断を許さない状況が続いています
4月18日(月)は地震、ドーハ会合決裂、円高(107円台)を嫌気し、日経平均は売買高も増加させて▼572円もの大幅安となりました。しかし、同日夜の米国が予想外の反転となったことで、19日(火)は+598円高と、一日で18日(月)の急落分を一気に取り戻しました。このような極端な事が起きる相場はあまり質の良いものではありません。真の上昇相場は小幅高程度で延々と上がり続けて行くものだからです。
しかし、4月18日(月)の週で、一番予想外だったのは4月22日(金)後場の動きです。この日の前場の相場は下げていました。しかし、日銀が金融機関の貸出に対してもマイナス金利を検討している事が、関係筋の話として伝わったことで、銀行を中心に後場から急騰したのでした。銀行は日銀からお金を借りて利息をもらえるという、常識の覆るような話です。要するに、日銀が銀行に利益を補填した上で、マイナス金利をさらに進める狙いと思いますが、そこまでして貸し出しを増やさなければならない世界というのは、行く末恐ろしい気もします。資金の需要サイドを無視した愚策とも言えるでしょう。ただ長期的にはともかく、短期相場には相場に大きなプラスとなるビッグサプライズであり、大型の銀行株が一瞬で飛び跳ねました。不動産株も緩和期待で連れ高し、22日(金)の日経平均は朝の安値から+380円ほど上げて終えたのでした。
サプライズ期待の高まる4月の日銀金融政策決定会合次第では暴落も
もっとも、上述の話は決まったものでなく、4月27日(水)~28日(木)の日銀金融政策決定会合で検討されそうな話という事です。そもそも、このような重大事項を事前にマスコミへリークする「関係筋」というのも恐ろしいですが、当局が円安・株高に誘導したい表れとも取れ、下がるものが強引に上がってきているという印象です。ここまでする以上、4月の日銀金融政策決定会合では何らかの発表があるとみられて当然です。いずれにせよ、俄然4月28日(木)の日銀発表に期待高まる形となっており、市場ではもはや追加緩和なしではすまされない(ありえない)雰囲気になってきました。28日(木)の追加緩和はあって当然、さらに上のようなサプライズ演出も期待されています。
もっとも、市場予想では追加緩和の予想が増えているものの、G20で米国から円安誘導に釘を刺されていることなどから、依然として大した追加緩和は発表されないとみる向きもあり、予断を許しません。仮に期待が高まる中で、何も発表されない、あるいは、発表されても期待に届かない内容ならば、一気に円高+株安に振れるシナリオも十分考えられます。
参考:日本株通信
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