2016年上期に一番注目されるバイク!ホンダ・アフリカツイン

アフリカツイン

アフリカツイン


こんにちは、オールアバウトバイクガイドの相京です。ここ数年で「アドベンチャーバイク」というカテゴリが徐々に注目されてきていることをご存知でしょうか。

スズキundefinedV-STROM

スズキ V-STROM


簡潔に説明すると、大きいオフロードバイクのような外観で、日本のメーカーの車両で言えばスズキのV-Stromシリーズが該当します。

日本ではホンダのVFR800XやヤマハのMT-09TRACERなどアドベンチャーバイクの要素が入っている車両はありましたが、純粋なアドベンチャーバイクはスズキのV-Stromシリーズだけでした。

人気はストリートファイター系

人気はストリートファイター系


現在の日本ではストリートファイター系と呼ばれるヤマハMT-09やスズキGSX-S1000の方が人気でアドベンチャーバイクはまだまだ盛り上がりはこれからでもあります。

しかし、ツーリングなどに出かけるとBMWのF800GS ADVENTUREやKTMのアドベンチャーモデルを見かける機会が確実に増えています。

アフリカツインundefinedフロントビュー

アフリカツイン フロントビュー


そんな中、日本のバイク市場に投下されたのが今回試乗インプレッションをお届けするホンダのアフリカツイン。2016年上期に最も話題となる一台といっても過言ではないのです。

たった1週間で年間販売目標を突破!

「ホンダが社運をかけています!」

アフリカツインは広報担当者からこんなコメントが飛び出すほどの力を入れようで、まず驚きなのがその価格。本格的な1000ccアドベンチャーモデルながら価格は135万円からとなっています。

ライバルと言えるスズキV-Strom1000が140万4000円で、BMWのF800GS ADVENTUREは161万円、そしてKTM 1190ADVENTUREは184万5000円なのでライバルの中で最もリーズナブルな価格です。

価格の優位性もあり2016年2月22日に発売されると、たった一週間で年間販売目標台数の1000台を突破するほどの好調な立ち上がりとなったアフリカツイン。

アフリカツインにはデュアルクラッチトランスミッションモデルとマニュアルトランスミッションモデルが存在するので、今回はそれぞれ一週間ずつお借りして試乗インプレッションをお届けしたいと思います。

もちろんオフロードのコースなどを走行するのではなく、あくまで一般道を通勤で使ったインプレッションです。

ちなみに冒頭の写真で着ているライム色が美しいジャケットですが、アフリカツインのイメージに合わせてホンダの広報からお借りしました。こちらも合わせて解説させていただきます。

アフリカツインの気になる足つき性は?

アフリカツインの通常時のシート高は870mm。身長165cmの私にとってはなかなか厳しい高さです。ですが、アフリカツインには工具を使わずにシート高を20mm下げる機構が搭載されています。

プリロード調整を工具を使わずにできる

プリロード調整を工具を使わずにできる


そこでまずはシート高を20mm低い850mmに設定しました。更にアフリカツインにはリアサスペンションのプリロードを工具無しで調整する機構が搭載されます。ざっくり言ってしまえばプリロードはサスペンションの硬さを調整する機構です。

850mmにしてサスペンションを柔らかくするとこんな感じ

850mmにしてサスペンションを柔らかくするとこんな感じ


柔らかくしてしまえばその分乗車した際に車高が落ちるので迷わずサスペンションは一番柔らかい設定にしました。身長165cmのガイドでも足つき性に関してはなんとか町乗りも耐えることができそうです。

シート部分がとにかく細身になっており、サスペンションを柔らかくセッティングすることで乗車時に車体が沈み込み、数値よりもずっとシート高は低く感じることができました。

オプションのローシートで更に足つき性が向上

また、デュアルクラッチモデルを一週間試乗後にマニュアルモデルに乗り換えた際に広報担当者から「オプションのローシートも試してみますか?」というありがたい申し出がありました。

カタログやホームページ等には記載がありませんでしたが、アフリカツインのオプションローシートは30mmシート高を下げることができます。

ローシートをつけるとこんな感じ

ローシートをつけるとこんな感じ


実際に跨ってみると私でも街中で不安なく走れるレベルになりました。シート高がネックになってアフリカツインの購入をためらっている方はローシートを導入することでシート高は820mmまで下がります。

さらに、前述したようにプリロードを調整してサスペンションを柔らかいセッティングにすることで不安なく走れるようになるでしょう。

アフリカツインのデュアルクラッチとMTそれぞれの魅力は?

デュアルクラッチトランスミッションundefined通称DCT

デュアルクラッチトランスミッション 通称DCT


デュアルクラッチトランスミッションとは簡単に言ってしまえば「オートマ感覚で運転できる装備」のこと。車のオートマとは仕組み自体が違いますが、運転している感覚はオートマそのものです。

NC750X

NC750X


ホンダがデュアルクラッチを初搭載したのはNC700Xという車両でした。多くのリターンライダーを獲得したこの車両は、過度にパワーを搾り出すのではなく、扱いやすいエンジン特性を備えていました。

このエンジンとデュアルクラッチは非常に相性が良く、街中でもツーリングでもデュアルクラッチの優位性を体感することができました。しかしあえてデメリットを加えるとすれば極低速域での操作には若干の違和感も。

信号で停車する際におもったよりブレーキをかけなければ止まらずガクンとなってしまったり、ユーターンする際に車速がうまくコントロール出来なかったりしたのです。

デュアルクラッチ仕様は荒れた道を走る用のモードundefinedグラベルモードが選択可能

デュアルクラッチ仕様は荒れた道を走る用のモード グラベルモードが選択可能


これはアフリカツインでも同じでした。特にツーリング時や荒れた道を走行する際には非常に有効な装備となるデュアルクラッチですが、混み合った街中を走る場合は半クラッチが使えるマニュアル車両の方が優位性があるのです。

あらゆる用途にバイクを使いたいという方はマニュアル車両、ツーリングがメインという方はデュアルクラッチを選んだ方が装備の恩恵を得ることができるでしょう。

アフリカツイン実際の乗り心地は?

デュアルクラッチモデルとマニュアルモデルを合わせて二週間試乗しましたが、まず驚くのが非常にスムーズなエンジンの特性です。高速道路も走行してみましたが走りはじめから100km/hまで加速に谷が無くフラットに加速するのです。

アフリカツインのエンジン

アフリカツインのエンジン


92ps/7500rpmを出力する直列二気筒998ccエンジンはどの回転域でもコントロールしやすくホンダらしいエンジンと感じました。

最近はヤマハMT-09やスズキGSX-S1000など、アクセルを回した瞬間に目の覚めるような加速をする車両がユーザーに好まれている印象がありますし、実際に販売台数も伸ばしています。

しかしホンダはとにかく「ユーザーが乗りやすい車両」を作り続けています。排気量と馬力がある車両なのでアクセルを勢いよく回せば鋭い加速はしますが、他メーカーの大排気量車と比べるとアクセルコントロールに気を使わずに済みます。

他メディアでのアフリカツインの試乗インプレッションを拝見すると、皆さんオフロードコースを走っていらっしゃいますが、オフロードも走れる車体設計なのにオンロードでの直進安定性も極めて優れています。

加えて前後のサスペンションのストロークが長く衝撃をしっかりと吸収するため、乗り心地も良く、ロングツーリングなどにも最適と感じました。

アフリカツインundefinedウインドスクリーン

アフリカツイン ウインドスクリーン


ロングツーリングには必須のウインドスクリーンも標準装備されており、穴が空いた独特のデザインながら体の中央部分に当たる風当たりをかなり緩和させてくれます。さらに驚いたのは小雨が降っている状況で走行してみたところ、体に当たる雨をかなり軽減してくれました。

トルクコントロールやABSなども標準装備なのでオフロード走行を視野に入れていない方でもアフリカツインは選択肢に入れても良いと思います。


ホンダ スーパーシェルジャケットの着心地は?

スーパーシェルジャケット

スーパーシェルジャケット


ここで、いったん今回アフリカツインの試乗に合わせてお借りしたホンダのスーパーシェルジャケットについても解説してみましょう。

モンベルやノースフェイスなどのアウトドアジャケットのデザインに近く、最近は街着でアウトドアジャケットを着ている方も多いので、バイクから降りても違和感のないデザインに仕上がっています。

肘と肩の部分には、脱着可能なプロテクターが入っています。外さなくても比較的細身に出来ているのでホンダのロゴを見なければライディングジャケットだと気がつく人も少ないでしょう。

ファスナーは全て止水ファスナーを採用しており、ジャケットには防水素材を採用しているので、雨天時に着て走っても濡れることはありませんでした。また、この素材は防水なだけでなく透湿素材のため蒸れにくくなっています。

ただ防水性が強いので20度を超える気温で撮影のためにバタバタ動いていた時には若干蒸れる印象を持ちました。このような場合には脇下のベンチレーションを開けることで蒸れを防ぐことが可能です。春先から秋ごろまでは中に着る服で調整することで重宝しそうです。

ちなみに私は身長165cm 体重63キロですがMサイズで調度良い感じでした。

アフリカツインの完成度は非常に高い!

話をアフリカツインに戻します。ウインドスクリーンやナックルガード、リアキャリアなどのユーティリティが標準装備となっているので、後から追加する必要がありませんし、正直後から何かをつけようと思ってもアクセサリーソケットとスマホホルダーぐらいしか思いつきません。

走行性能も文句なしですが、個人的には林道を走る趣味はないので前後17インチホイールとチューブレスのロードタイヤを採用したバリエーションモデルがあれば良いなという印象も持ちました。

ローシートを装備すれば820mmまでシート高を下げることができるので私でも不安なく走行することが出来ました(ただ、スタンドを出し入れする際などは少し苦労も)

弟分のCRF250LにはモタードモデルのCRF250Mが存在しますし、CRF1000Mもラインナップに加えてもらえればユーザーの選択肢も増えてよいのではないかと思います。

アフリカツインのおすすめ用途の一つはキャンプツーリング

キャンプツーリングにも最適!

キャンプツーリングにも最適!


社外のリアキャリアは積載量が3キロから5キロ程度が想定されているのが一般的ですが、アフリカツインに標準装備されているリアキャリアの最大積載量は10キロ。

写真のようにキャンプ道具を満載積んでも余裕があります。

キャンプ場の多少荒れた路面でもトラクションコントロールが装備されているので安心して走ることができますし、週末は一泊二日でキャンプツーリングなんて使い方もおすすめです。

アフリカツインちょっとカスタムするなら

ほとんど後からカスタムする余地がないほど完成度の高いアフリカツインですが、USB電源は装備されていません。スマホナビなど使うならUSBチャージャーは必須です。

私のように身長が高くないライダーでも比較的足つき性が良い一台ですが、とはいってもシート高が830mmを超えると膝が伸びきり、信号待ちなどでは膝に負担がかかります。

元バスケット選手の妻に聞いたところ、ザムストの膝サポーターは使い勝手がよいということだったので最近使っていますが、シート高の高いアドベンチャーバイクに試乗する際は重宝しています。

アフリカツイン関連リンク

■アフリカツインのエンジン音やマフラー音はこちら
■国産勢では唯一のライバル スズキ V-Strom1000の試乗インプレッションはこちら


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