住みたい街No.1の恵比寿を歩く
担当プロデューサーのOくんより、住みたい街アンケートで恵比寿が1位になったんで、恵比寿の住みたいトコロをさがす散歩はどうかという打診があった。しかも今回はただ散歩をするだけではない。散歩を通じて、僕らが見つけた恵比寿の住みたいと思うトコロを、その道のプロである“住みやすい街選び(首都圏)”ガイドの中川寛子さんにチェックしてもらおうという企画だ。そりゃいくでしょ。
ちなみに、住みたい街のアンケートを毎年行っているのは、新築マンションポータルサイトの「MAJOR7」(今年の結果はこちら)。7年連続で1位だった吉祥寺をおさえて、今回初めて恵比寿が1位に輝いたのだそうだ。
恵比寿といえば、オールアバウトのオフィスがある場所でもある。というわけで今回はOくんの同僚のIくんも参加した。ふたりとも同じ年齢、今年で35歳だそうだ。「まずは地図を見て作戦を立てましょう。今回はノープランなんで」とOくんが話す。
地図を前にして僕は、「恵比寿のエリアって、わかりづらいでしょ。だから、恵比寿エリアとそうじゃないエリアの境界線を歩いてみるのはどうでしょう」と提案してみた。「だったら、ガーデンプレイスあたりから始めましょうか」とIくん。確かに、恵比寿といえば恵比寿ガーデンプレイスだ。
恵比寿駅からガーデンプレイスへ向かうときは動く歩道に乗って移動する。「動く歩道って、なんだかテンション上がりますよね」とIくん。あー、わかるなぁ。とくにここ恵比寿スカイウォークは、なんかワクワクするね。その動く歩道の入り口を始め、恵比寿駅構内にはいたるところに恵比寿ガーデンプレイスの広告があり、そこにはこんな言葉が書かれていた。
この街は、
徒歩10分の移動を
徒歩1時間の散歩にする。
「やっぱりカルチャーの盛んな街だから住みたいんじゃないですかね。去年まで1位で今回2位の吉祥寺もカルチャーの盛んな土地ですし」と、担当PのOくんは今回の企画意図を確認するような発言をした。確かに、それは住みたいトコロの理由のひとつになるかもしれない。
【ガイド・中川さんの見解】
「カルチャーの発信地である」について
いきなり恵比寿から脱線、目黒区を歩く……が、ここでも発見が
Iくんが、Oくんのカルチャー発言を受けてか「あっちに日仏会館とかあって、フランスがすごいことになっているんですよ」と言うのだが、まずは、境界を歩いてみようと僕。しかし、少し進んでいくと、なんと住居表示が目黒区三田。これはいかん、道を間違えたか。戻って道をさがそうかと思っていると、Oくんが「中目黒公園が見たいのでもうちょっと先へ行きましょうか」とマイペースに言う。さっきIくんの日仏会館を却下したが、まあ、恵比寿のすぐ外側なのでいいのか。目黒清掃工場の前を通り、中目黒公園をめざす。
恵比寿の住みたいトコロを探す散歩なのに随分と目黒区を歩いている。ついには三田から中目黒へやってきた……。
中目黒公園を見たいと言っていたOくんだが、けっきょく公園には入らず、先を急ぐことに。そしてやっと駒沢通りに出たところにあったのは、町中華の「宝来」さん。先日、中目黒の町中華として訪問したお店だ。
駒沢通りの坂をのぼるかんじで進んでいくと、旧山手通りと交わる槍ヶ崎の交差点がある。この交差点はとても重要で、代官山、中目黒、恵比寿といった町の境界になっており、この交差点のすぐ近くに代官山駅があるのだ。
駒沢通りを進むと、恵比寿南の交差点で、わずかに左に曲がり、緩やかな下り坂になっている。坂の先には恵比寿駅がある。
途中、チャモロというオムライスで有名なお店が見えた。ああ、以前のプロデューサーYくんが恵比寿に住み始めたころ一緒に散歩し、チャモロへ行ったことを思い出した。
というわけで、今朝10時にいた恵比寿駅西口へ戻る。ここには、ゑびす様がいる。JR恵比寿駅と日比谷線恵比寿駅の中間にある。Iくんが恵比寿像の下にお賽銭を入れるところがあるのを発見。さっそくお賽銭を入れていた。ご利益あるといいね。
さて、恵比寿散歩のはずがOくんの気まぐれで目黒区を歩いてしまったが、おかげでひとつ気づいたことがある。恵比寿は高台にあるのだ。目黒川を始め周辺には川が多いので、氾濫したときのことなどを鑑みると、これは意外と重要な住みたいトコロかもしれない。
【ガイド・中川さんの見解】
「恵比寿は高台にある」について
恵比寿西の高台のマンションはなぜか「代官山」を名乗る
再び西口で地図を凝視するOくんに「まずは恵比寿神社にでもお参りしようか」と提案。境界を歩くというテーマのことはすっかり忘れていた。ここで、Iくんが重要なことを思い出した。「そういえば、社会人になりたてのとき、合コンは必ず恵比寿でやっていましたね」。今からずいぶん前だけど、そのころから女の子ウケはよかったんだね、恵比寿。さらにもう少し歩くと、その「女の子ウケ」に関連すると思われる事実を発見をした。
このとき僕らがいたのは恵比寿西1丁目で間違いなく恵比寿なのだが、なぜかこの一帯には「代官山ヒルズ」のように、“代官山”を冠したマンションが多いのだ。しかも、立地は高台でとても気持ちがいい。お金があればの話だけれど、住めるのならこのあたりに住んでみたいと思う。Oくんも「恵比寿と代官山のダブルネームが使えるのは、住みたいトコロとしてかなり高ポイントですね」と話していた。
【ガイド・中川さんの見解】
「恵比寿に住めば“代官山在住”とも名乗れる」について
お昼どき、男3人、ランチ選びで大いに迷う
恵比寿駅周辺には飲食店が非常に多い。まだ11時半だというのに行列しているラーメン店を見て驚くIくん。行列するのは12時からというイメージか。でも、人気店は開店前から行列ができていたりするものだ。また、この恵比寿西1丁目エリアは飲食店が多いばかりではなく、ピーコックストアやダイソーなどもあって、ふだんの買い物にも便利だ。
お昼時なのでランチに行こうという話になったが、あまりにもお店の数が多すぎてどうにも決まらない。数が多いだけでなく、グルメのジャンルも非常に幅広く、恵比寿にいれば世界中の料理が楽しめるのではないか、という気分だ。
そんなわけで男3人、悩みながら歩き続け、高台からくだり、山手線の線路をくぐる。ここで、ふと、ブラックカウズのことを思い出した。山手線を歩く記事を書いていた時に、見つけたハンバーガー屋さんだ。記事にはしなかったけど、ブログに書いていた……というような話をしていたら、それまで何を食べたいか定まらなかったIくんが「ハンバーガー、いいなぁ」と言いながら、検索し始めた。そして僕らは、恵比寿ランチ戦争の現状を知る。
Iくんの検索したハンバーガーショップ「バーガーマニア 恵比寿店」には、長蛇の列。同店に限らず、どこのお店にも行列があり、路上のお弁当屋さんにも人がズラリと並んでいた。
【ガイド・中川さんの見解】
「恵比寿は世界中のグルメが楽しめる」について
散歩をしてわかった、恵比寿の本当に住みたいトコロ
さて、おなかもいっぱいになったところで、もう少し歩こう。「川のほうへ行きましょう」とIくん。恵比寿橋という、恵比寿の名前を冠した橋を渡る。橋を渡り、明治通りの恵比寿橋入り口と言う交差点まできた。あれ、ここはすでに住居表示が広尾だ。つまり、この橋が境目になっていることなんだね。オールアバウトの本社はこのすぐ近くにある。「そういえば、移転後行っていないな」なんて話をしていると、じゃ、来ちゃえばってことで、恵比寿散歩のゴールとして行っちゃいました。
さて、最後は今回のお散歩でわかった恵比寿の魅力について、僕なりにまとめてみよう。
恵比寿が住みたい街No.1の理由、それはランキング自体にヒントがあると思う。1位が恵比寿なんだけど、11位が広尾、15位が中目黒、16位が代官山となっている。すなわち、これらの人気地域の真ん中に位置するのが恵比寿だってこと。そりゃ、住みたくなるよね。
では、今回の散歩内容について中川さんに採点(?)をしてもらってこの記事を終わることにしよう。
【ガイド・中川さんの見解】
今回の恵比寿散歩は10点満点中、何点?