住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材選び

家の花粉対策は設備やプランから/換気、室内干しetc.

住まいのプランや設備選びを選ぶ際にも花粉への対策を考慮しておきたいもの。ここでは、プランの工夫や設備建材アイテムをピックアップしました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

花粉症に悩まされる方は多くみられますが、住まいづくりや設備選びの際にも、できる対策は施しておきたいものです。基本は、家の中に持ち込まないこと、家の中に入ってしまった花粉を排除すること。ここでは、これらを実現するために、プランニングの前に知っておきたいプランの工夫や設備建材アイテムをピックアップしました。

家の中に花粉を持ち込まないプランを考えたい

コートなどは玄関に収納スペースを確保して、部屋の中に持ち込まない工夫も。[玄関用収納 エントランスパーツ クローゼットスタイル エントランスパーツ+収納用建具(3枚連動引戸) イメージ]undefined パナソニック エコソリューションズhttp://sumai.panasonic.jp/

玄関に収納を確保、部屋の中に持ち込まない工夫も。[玄関用収納 エントランスパーツ クローゼットスタイル エントランスパーツ+収納用建具(3枚連動引戸) ]  パナソニック エコソリューションズ

家の中に花粉を持ち込まないためには、帰宅時に身体や服についた花粉を玄関先でしっかり払い落とすことが大切です。そのためには、日々家族が使用する玄関ポーチは、ある程度ゆとりのあるスペースとした方がいいでしょう。

また、玄関内にコート掛けやシューズインクロークなどを設け、外で身につけていた衣類を帰宅後すぐに収納しておくことができれば、プライベートルームやリビングに侵入する花粉を少しでも減らすことが可能です。

その他、玄関ホールとリビングなど家族がくつろぐ場には、ドアを設けるなどして、しっかりと仕切れるようにしておきたいもの。空間のつくりは、開放感などとの兼ね合いもありますが、花粉を玄関よりも中、家の奥まで侵入させないようなプランを考えておきたいものです。

空気をきれいに保つため、窓の開閉、換気・給気などに配慮

給気清浄フィルターで花粉などの粉塵を除去し、きれい外気を取入れる。 [自然給気口(アレルバスター搭載)FY-GKF45L-W] undefinedパナソニック エコソリューションズhttp://sumai.panasonic.jp/

給気清浄フィルターで花粉などの粉塵を除去し、きれい外気を取入れる。 [自然給気口(アレルバスター搭載)FY-GKF45L-W]  パナソニック エコソリューションズ

心地よく暮らすためには、換気を心がけ、室内はいつも新鮮な空気としたいものですが、窓から花粉が入らないような工夫も必要でしょう。たとえば、花粉が多く飛ぶような風の強い日は窓を開けないようにすること。また、窓サッシを開閉して操作しなければならない雨戸ではなく、室内からリモコンで開閉できる電動シャッターを取り入れるなど、窓の開閉回数を減らすようなプランも考えられます。

その他、換気プランによっても異なりますが、たとえば、給気口などから入ってくる花粉にも注意が必要でしょう。花粉などの粉塵を除去して、きれい外気を取入れるために、給気清浄フィルターを設置することのもひとつの方法。もちろん、適したお手入れ方法やフィルター交換を忘れないことも大切です。また、熱交換換気システムには、除塵フィルターや空気清浄機能などを搭載したタイプもありますので、換気プランの際には、設計担当者に性能や機能を確認するようにしましょう。

もちろん、家電商品である空気清浄機を用いるのも有効です。花粉を減らすことができるタイプもあるので、ライフスタイルに合わせて取り入れてみてもいいでしょう。

室内物干しや乾燥機、サンルームなども検討を

天井スペースを有効活用できる室内用の物干しユニット。undefined[室内物干しユニット ホシ姫サマ] パナソニック エコソリューションズhttp://sumai.panasonic.jp/

天井スペースを有効活用できる室内用の物干しユニット。 [室内物干しユニット ホシ姫サマ] パナソニック エコソリューションズ

太陽の光で乾く洗濯物は気持ちのいいものですが、花粉の季節は注意をしなくてはなりません。洗濯物に花粉がつかないように、乾燥機や室内に干すことができるスペースなどを検討しておきたいものです。

設備機器として馴染みのアイテムは、浴室換気暖房乾燥機。洗濯物の量や家族構成などにもよりますが、忙しい主婦には人気のアイテムのひとつです。多くのシステムバス商品では、オプションとして選ぶことが可能です。

また、室内干しができるスペースも確保しておきたいもの。造作で物干しとなるバーなどを設けてもいいですし、メーカーからは、天井や壁面に設置することができる室内物干しユニットなども出ています。洗面室や寝室、2階の廊下などの天井面に設けるケースが多くみられますが、乾きやすく、室内に湿気が溜まらないように配慮を。日当りがよく換気のしやすい場所にプランニングすることが大切です。あわせて、布団を干すことができるスペースも検討しておくことも必要でしょう。

効率よく採風可能な縦すべり出し窓を標準設定し、洗濯物を効果的に乾かす。 [サニージュundefined囲い納まり、Fタイプ2間6尺]undefinedLIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/

効率よく採風可能な縦すべり出し窓を標準設定し、洗濯物を効果的に乾かす。 [サニージュ 囲い納まり、Fタイプ2間6尺] LIXIL 

リフォームで取り入れられることも多いサンルームは、リビングなどにつなげてくつろぎの場としての使用する他、洗濯物を干す場所としてプランニングするケースも。メーカー商品には、実用面を重視したタイプもでており、洗濯物や布団が干しやすい便利なパーツを揃えた商品も多くみられます。

また、2階バルコニーを囲うことができるタイプなどもあるので、洗濯物干し場のプランに合わせて取り入れることができるでしょう。

壁紙やカーテン、掃除のしやすい素材、暮らし方にも工夫して

壁紙やカーテンにも花粉への配慮がみられる商品もでています。壁紙では、花粉やダニのアレルゲンを吸着し、室内のアレルゲン量を低減するものがありますし、空気中の花粉やほこりを付着させ、再度飛散することを防ぐカーテンも。洗濯することで機能性が回復するタイプなどもみられます。いずれも、メーカーや商品によって機能や性能は異なるので、ショールームなどで実際に確認することが必要でしょう。

また、床に落ちた花粉を巻き上げないように、掃除がしやすい床材を選ぶことも考えておきたいもの。フローリングやタイル、コルクなど、床がフラットな素材の方がいいでしょう。

花粉症の症状や原因などは、人によって異なりますし、適するプランや設備建材は、それぞれでしょう。新築やリフォームを進める際には、家の中に持ち込まず、できる限り排除する、という基本を踏まえた上で、ライフスタイルに合わせ、プランや設備機器を検討していくことが大切です。換気プランなどは専門的な部分も多いので、設計担当者と充分な打ち合わせを行うようにしてください。


【関連記事】

匿名で優良会社にリフォーム相談!

ホームプロでリフォーム会社を探す

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます