青木宣親が貧打と外野陣の守備難を解決するか
マリナーズは昨年、2014年の本塁打王ネルソン・クルーズ外野手をオリオールズから補強し、2001年以来のプレーオフ進出に期待がかかったが、結局、76勝86敗と大きく負け越した。故障者が続出したことが大きく、岩隈もその1人で、後半戦にノーヒットノーランを達成するなど調子を上げたが、広背筋の故障で開幕直後から長期離脱したことが痛かった。今回の同サイトは「シアトルがポストシーズンに出場してから本当に15年が経ってしまったが、うまくいけば、この渇望感は2016年に癒されるかもしれない」としている。その最大要因は、ジェリー・ディポト新GMの存在だ。
昨季、エンゼルスの強化責任者を退任し、シーズン終盤にマリナーズ入りしたディポトGМは、積極的に選手を獲得した。「ディポトは守備を向上させた。また、ブルペンと先発ローテーションをレベルアップさせた。何より一塁手のアダム・リンドと左翼手のノリ・アオキをラインナップに加えたことは、昨季(チーム得点が)メジャー21位だった打線にとっては重要な補強となった」と評価した。
昨季、新加入のクルーズは44本塁打を放ったが、ソロホームランが31本で打点は93止まり。前年にオリオールズで40本塁打、108打点だっただけに、マリナーズの出塁率の悪さが際立つ。青木は昨季、2度の死球という不運に見舞われる前まで、打率、出塁率、盗塁数でナ・リーグのベスト10に入っていた。ディポトGМも「出塁率とスピードを評価している。1番打者にふさわしい」という青木が、“1番・左翼”で活躍すれば、貧打と外野陣の守備難という2つの大きな問題が解決に近づいていく。
マリナーズは日本人コンビで飛躍を遂げる?
岩隈は今オフ、ドジャース入りした前田健太投手と自主トレを行い、キャンプに臨んだ。「彼はふつうやれば結果は残せると思う。自分の目標は、ケガをせずにしっかり1年間投げて、200イニング投げること」と言い切った。ドジャースと一度は契約合意したが身体検査で破談になったことは、マリナーズと1年契約で残留できたことで気持ちを切り替えている。何より同学年の青木とチームメートとなり、食事に行くなどして「いい刺激をもらっている」ことが今までにない原動力だ。“クマ”の愛称で親しまれている岩隈の再契約で「ア・リーグ屈指の先発ローテーション(マイリ―、ネーサン、カーンズ、ヘルナンデス、岩隈)となる」と同サイトが絶賛していることから、日本人コンビの存在で投打にアップグレードされるマリナーズが、最大の飛躍を遂げる可能性が高い。