夫に内緒の「お金」ありませんか？
夫婦間で隠している「虎の子」はありませんか？「へそくり」とは呼べない程の預貯金や資産の事です。例えば、両親からの贈与・相続したお金や、保険金や不動産、宝くじや投資等で数百万円～数千万円の大金を手にした…しかし、パートナーにはその事は秘密にしているというケースです。家計相談を受けていると、度々このように「このお金の存在はパートナーには秘密にしてほしい」と頼まれることがあります。
しかし、隠している金額が大きければ大きい程、隠しきれないものです。特に、マイホーム購入や子どもの大学進学、老後資金、転職や開業資金等、大きなお金が動くイベントがある時に、現在の家計では確実にお金が不足することが分かっている場合、「虎の子」の存在にスポットライトが当たります。
パートナーに「虎の子」を開示したほうがいいのかどうかは、その時の夫婦関係によるので、どちらが正解とは言えないでしょう。しかし、もし使いたいのに隠してるが故に使えないというのも勿体ないですね。もし、開示するならどのように開示していけば良いのかお伝えします。
■「虎の子」を秘密のする理由
秘密にする理由の多くは、以下のようにパートナーの金銭感覚に対する不信感や信頼関係の欠如です。
・パートナーがお金にだらしないから使われると困る。
・あてにされると困る
・離婚も想定しているから
夫婦円満の秘訣
信頼関係は豊かさの源泉
更にお金の問題は夫婦仲に歪が生まれます。その多くが借金問題といったマイナスのお金ですが、今回のようにプラスのお金でも、あとで隠されていた事を知った場合、「信頼されていないんだ」と悲しい気持ちになるでしょう。夫婦仲に問題があれば子どもに影響が出るのは当然の事。だからこそ、早いうちから夫婦で現状と未来の「家計」について話し合う必要があります。家族の幸せを夫婦で作り上げるのであれば、「お金」や「家計」について話し合い計画立てて一緒に進む事はとても大切な事ではないでしょうか？
夫婦の金銭感覚は「真逆」が当たり前
夫婦というのは大抵が正反対の性格の持ち主です。金銭感覚も倹約家と浪費家と真逆になりがちなんですね。詳しくはこちらをご覧ください。⇒夫婦の金銭感覚のズレを徹底解析！
従って、「虎の子」の存在を伝えることに不安を感じるのは当然です。しかし、「虎の子」の存在を打ち明ける時というのは、大金が動くイベント時や人生の節目となる時です。それを機に、自分と家族の幸せな未来について考え、過去のお金の使い方について反省し、良い金銭感覚、良い家計になるように夫婦で取り組んではいかがでしょうか？
「ラブマネー」を生きたお金に
両親からの贈与や相続、保険金というのは、子どもの幸せを願って託されたお金で、私はこれを「ラブマネー」と呼びます。両親の願う幸せとは「ラブマネー」を活用して家族で幸せになったり、「生きたお金」として活用されることではないでしょうか？もし修復が不可能な位、夫婦関係が壊れていたり、一緒にいることが良い選択ではないと離別を覚悟しているなら、新しい人生にお金を使うことが「生きたお金」となるでしょう。しかし、夫婦で人生を過ごしていくつもりなら、この機会に「ラブマネー」をどのように活用するのか？その為には、これまでの家計や金銭感覚をどのように改めていくのが良いのか、真剣に考える必要があります。
専門家の活用を
ＦＰに相談してもらえると、第三者がいることで、感情的になりがちなお金の話も冷静に話し合うことができます。「お金の話＝喧嘩になる」という夫婦も多く、なかなか家庭の中で「お金」や「家計」の話し合いが進みません。だからといって、友人に相談することが容易ではないのが、「お金」の問題です。しかし、一人で悩むのではなく、専門家に相談することで、自分の金銭感覚やマネープランを客観視する事ができ、具体的に何をどうすれば良いのかわかってくるようになります。良い金銭感覚に導いていくのもＦＰの仕事なので、浪費癖を治すチャンスにもなります。
虎の子を話すことのメリット
夫婦で未来について考え、現状を把握したうえで、「虎の子」を開示すると、意外なこともおきます。この時点でパートナーを信頼する姿勢が相手に伝わっていますので、浪費に走るどころか、「無かったものとして生活する」という家計を作っていこうと、家計管理に対し自覚が生まれることもあります。「大切に扱いたい」という気持ちの表れですね。反対にこれまで必死に「虎の子」を隠していた方は、パートナーに対する罪悪感が消えるので、この際だからしっかり使っていこうと、少し気持ちが大きくなりがちです。このようにお互いの信頼関係を元に、「ラブマネー」を大切に扱いながら使っていくことで、良いお金の流れが生まれます。深い信頼関係が生まれ、幸せと豊かさが拡大していきます。信頼関係は豊かさの源泉なんですね。
ぜひ、夫婦で歩んでください。
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