原油価格は現在、12年ぶりの安値水準に
原油価格は安値水準に
原油価格は現在、12年ぶりの安値水準まで値下がりしています。原油価格の下落は、中国や新興国の景気減速による需要の減退に加え、シェールオイルの登場、原油の供給過剰等が背景として挙げられます。つまり、原油価格の下落が世界経済の先行きへの不安につながり、リスク回避から、株式市場の下落や新興国通貨の下落へとつながっているのです。
そこで、今回は、株式投資や為替取引にも影響を及ぼす原油価格の動向について、解説していきます。
原油価格の現状を確認
まずは、原油価格の動向を株価チャートで見てみましょう。代表的な原油価格の動きを表す指標としては、ニューヨーク商業取引所のNY原油先物(WTI)があります。過去5年間のチャートを見てみましょう。20011年に1バレル114ドル台、2013年に112ドル台まで上昇しましたが(囲みの部分です)、その後は一貫して下落トレンドにあることがわかります。2016年に入ってからは26ドル台まで下落し、12年ぶりの安値となっています。
底打ちのシグナルは?
では、NY原油先物(WTI)の日足チャートを見てみましょう。現状では、1月につけた安値1バレル27.56ドルを再び割り込み、2月に26.05ドルまで値下がりしました。ですから、現状はまだ底打ちしたとは言えません。さらに、これまでは上値抵抗線を超えることができず、下落トレンドが継続する形が続いています。
しかし、これを超えるような状況になれば、トレンドが変化する可能性もあり得ます。また、26.05ドルの安値をつけた時のローソク足が十字線の形状になっています。
いずれにしろ、原油価格が上昇に転じれば、世界の株式市場や為替市場には好影響を与える可能性がありますから、その動向には注目でしょう。
関連銘柄は
なお、原油価格関連の個別銘柄としては、下記の他、商社等もあります。色々探してみてもいいでしょう。主な原油価格関連銘柄
止まらぬ原油安、何が問題?日本株への影響は?
原油先物価格、WTIとは?(2016年最新版)
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