オーストリア

ウィーン近郊のワインと温泉の街バーデンへ一日旅

ウィーン南方26kmの距離にあるバーデンは、ワインの産地であるとともに、温泉の街としても有名です。ハプスブルク皇帝や貴族たちの保養地として発展したこの地の魅力を解説します。ウィーンからは気軽に日帰り旅行も可能ですので、日程に余裕があればぜひどうぞ!

ライジンガー 真樹

執筆者:ライジンガー 真樹

オーストリアガイド

バーデン・バイ・ウィーン

バーデンの中央広場

ペスト記念碑がそびえ立つバーデンの中央広場 ?Dehelean/GG Tourismus

オーストリアの首都ウィーン滞在中に、ちょっとした遠足気分で足を延ばせるおすすめのスポットがあります。バーデン・バイ・ウィーン(ウィーンのそばのバーデンの意)、通常は略して単に「バーデン」と呼ばれるこの場所は、村といっても差し支えのない小規模な街。古くはローマ時代から硫黄泉が湧くこのバーデンは、ウィーン南方26kmの森の中にあり、風光明媚なことでも有名です。また、19世紀にはハプスブルク家の夏の離宮が置かれていたことから、皇帝一家や貴族たちの保養地として雅やかな社交界が築きあげられていました。それでは、そんなバーデンの街の様子を一緒に見ていきましょう。

オーストリアの温泉施設、テルメ

レーマーテルメ

ガラス張りで、一年中開放的な気分の味わえるレーマーテルメ ©Mirau

世界一お風呂好きな日本人としては、やはり温泉施設は見逃せませんよね。ここバーデンにはいまだに上流階級や富裕層の住民が多く暮らしており、小さな街ながらも瀟洒でコンテンポラリーなリラクゼーション施設がいくつも設けられてます。中でも有名なのが、Römertherme(レーマーテルメ/ローマの温泉)という名のレクリエーション施設。利用する時間単位で入浴料を払うシステムなので、短時間から数日間滞在の人までと、幅広い利用が可能です。

内部はローマの浴場を意識したエキゾチックなインテリア。構造も大浴場からジャグジーバス、子供浴場、プール、サウナ、アロマ付きスチームバス、遠赤外線キャビン、屋外浴場にカフェテリアまでと多岐にわたり、様々な楽しみ方ができるのが特徴です。ただし日本の熱い温泉とは一線を画し、水温は30~36度と若干低め。寒がりの方は、入浴時以外に羽織れるバスローブがあると安心です。また屋内後方には、ヌーディストゾーンが設置されているのでご注意を!

<DATA>
Römertherme Baden(レーマーテルメ・バーデン)
住所:Brusattiplatz 4, A-2500 Baden

入浴後は街散策とホイリゲでのワインを楽しもう

散歩道

のどかなバーデンの街並みは散策にもってこい©Lammerhuber

テルメのサウナやスチームバスで汗をかいた後は、湯冷ましも兼ねて街を散策してみましょう。バーデンは小さな街ながら、当時の面影を偲ばせる小道が多く残っているので、歩いているだけでも探索気分が味わえますし、夕食前のひとときにぴったりのアクティビティです。またバーデンはワインの産地でもあるので、途中でホイリゲ(地ワインを振る舞うカジュアルな居酒屋)を見つけたらぜひ入ってみて下さい。お風呂の後にいただく、自家製ワインやブドウジュースは格別の味がするはず!

ちなみにホイリゲはブドウの収穫の都合上、明確な開店時期が決まっていないことがほとんどですので、街のインフォメーションセンターや宿泊施設のコンシェルジュデスクで尋ねるか、散策中に見つけたところに入ると良いでしょう。

<DATA>
■Tourist Information Baden(バーデンのツーリストインフォメーション)
住所:Brusattiplatz 3, A-2500, Baden bei Wien

次はバーデンで楽しめる夜のアクティビティを紹介します!
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