個人向け国債の金利は、いまが下限
個人向け国債の金利は、今より下がることはない
「個人向け国債」の金利も下がっていて、新たに発行される「個人向け国債」の金利はすべてのタイプで0.05%になっています(2016年2月募集分)。しかし、「個人向け国債」には「0.05%を金利の下限とする」という決まりがありますので、これ以上に低くなることはありません。一方、預貯金の金利には下限のルールがありませんので、さらに低下する場合もあります。ネット銀行などの定期預金には今現在、「個人向け国債」よりも高い金利をつけているものも多いのですが、今後の市場動向によってはどうなるかわかりません。では、このような状況下で新たに「個人向け国債」を購入する場合、どのタイプを選べばよいのでしょうか。
固定5年と3年は満期まで0.05%ですが、変動10年の金利は、市場金利の上昇に伴って上昇し、しかも市場金利がさらに低下しても0.05%より低くなることはありません。「個人向け国債」を新たに購入するなら、今後への期待もこめて変動10年タイプを選択するのがよいのではないかと思います。ただし、3年後や5年度に使う予定があるお金ならば、固定金利タイプを選択するか、もっと期間の短い定期預金に繰り返し預けるほうがよいかもしれません。
すでに持っている個人向け国債の金利は?
すでに持っている「個人向け国債」や、すでに預けている定期預金の金利はどうなるかというと、ほとんどが固定金利型ですので、預入れ時の金利が満期まで適用されます。しかし、金利が半年ごとに見直される「個人向け国債」の「変動10年」タイプは例外です。タイトルに「これ以上、下がることはない」と書きましたが、「すでに購入済みの変動10年」に関してだけは、金利見直しのタイミングによっては金利が下がってしまう恐れがあります。とはいえ、金利の下限として決まっている0.05%よりも下がることはありません。個人向け国債の「0.05%を金利の下限とする」という決まりは、お金を預ける側にとってのひとつの安心材料といえますね。