新窓販国債は全期間募集停止。個人向け国債が注目される

個人向け国債の魅力が高まっている

個人向け国債の魅力が高まっている

日本銀行がマイナス金利の導入を決定(実際の導入は2月16日から)したことにより、債券市場は混乱をきたしています。決定後、長期金利は連日のように過去最低水準を更新。2月3日には0.045%まで低下し、長期金利がマイナスのなるのも時間の問題とも言われています。

そんな中、ちょっとした事件が起こりました。2月3日の日本経済新聞の朝刊に「個人向け国債」募集停止という記事が記載されたのです。小見出しには「10年物で初 利回りマイナスの見通し」と書かれているのです。個人向け国債の商品性に詳しい人は「?」となったのではないでしょうか。筆者もその1人でした。

個人向け国債は、3年物、5年物、10年物いずれも「0.05%」という最低保証金利が決められているため、利回りがマイナスになることはあり得ないからです。ちなみに記事の本文を読むとは募集が停止となるのは「新型窓口販売国債(新窓販国債)」の10年物が初めて募集停止になるということでした。

実際、2015年2月募集の個人向け国債は、3年固定0.05%、5年固定0.05%、10年変動0.05%と、いずれも最低保証金利で募集されることが2月3日に財務省から発表されています。

個人向け国債を見くびるな

3年固定、5年固定、10年変動のいずれもが利率0.05%。昨年までであればあまりにも金利が低すぎて大多数の人は見向きもしなかったはすです。しかしながら、マイナス金利が導入されることによって消去法的に個人向け国債にスポットライトがあたるようになると考えられるのです。

マイナス金利導入が決定したのは1月29日の金曜日。翌週の月曜、2月1日は預金金利が改定される日だったのですが、大多数の銀行は預金金利を引き下げていません。マイナス金利の導入が2月16日からなので、前日の15日に金利を引き下げれば、あるいは横並び意識の強い銀行が他行がどう出るか様子見をしたのかもしれません。

理由はさておき、定期預金金利を改定した銀行の指標になるのが横浜銀行ではないかと筆者は推測しています。その横浜銀行の定期預金金利は、1ヵ月~1年が0.02%、2年から5年が0.025%、7年物が0.03%、10年物が0.04%です(いずれもスーパー定期の金利)。

この金利に照らし合わせれば、個人向け国債の0.05%の金利を全期間預金金利が下回っていることになるのです。微々たるものかもしれませんが、定期預金金利は下げようと思えばさらに引き下げることが可能です。2000年代前半、日本銀行がゼロ金利政策を導入していた際、普通預金金利は0.001%(ほとんどの銀行が採用)まで低下したケースがあったからです。

これに対して個人向け国債の金利は、どんなに市場金利が低下しようとも、言い換えればマイナス金利に下がろうとも、商品性が変更されな限り0.05%の金利が保証されているのです。定期預金金利が下がれば下がるほど個人向け国債の魅力が高まってしまうのです。

残りものに福

消去法的に個人向け国債の魅力が高まってしまいことは仕方ないのかもしれませんが、まだ、高金利の債券をゲットする方法が残されています。個人向け社債に注目するのですが、残念ながら債券市場の混乱が落ち着かない限りは新発の個人向け社債は募集されない気がします。

そこで注目したいのが既発の個人向け社債です。野村証券、大和証券、SMBC日興証券などのHPに行けば、各証券会社が在庫として保有している個人向け社債を銘柄リストを見ることができます

たとえば、2015年2月4日の午前9:00現在、野村証券では第43回ソフトバンクグループ社債が、残存年数2年4ヵ月で税引前利回り0.72%、第45回ソフトバンクグループ社債が、残存年数3年3カ月で税引前利回り0.92%で販売されているのです。この超超低金利のご時世に既発債といえども、0%台後半の個人向け社債が販売されているのです。在庫が無くなるのは時間の問題と考えられるため、早い者勝ち!です。

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