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IE10以前のサポートが終了。起こりうるリスクと対策

Internet Explorerのサポートポリシーが2016年1月12日で変わりました。この変更で、ホームページ閲覧中にウイルス感染したり、パソコンが乗っ取られてしまうなんてことがあるかもしれません。

齋藤 実

執筆者:齋藤 実

ウィルス対策・セキュリティソフトガイド

IEサポートのサポートポリシーが変更になりました。

Internet Explorerのサポートポリシー変更

IEサポートポリシー変更でどのようなリスクがあるのでしょうか?

Internet Explorer(以下IE)のサポートポリシーが2016年1月12日で変わり、IEのサポート対象が最新バージョンのみになりました。

この変更により、今後は古いバージョンのIEにウイルス感染するような欠陥が見つかっても改善されることはありません。今すぐにでもIEのバージョンを確認したいですね。

なお、IEはOSの一部ともいえる厄介な側面があります。そしてGoogle ChromeやMozilla Firefoxといったブラウザをメインで使っていても、IEが古いままのバージョンだとリスクが残ります。

今回は、このIEサポートポリシー変更についてレポートしましょう。

古いバージョンのIEはなぜ危険?

IEの危険な欠陥といえば、ホームページ閲覧だけでウイルス感染したり、パソコンが乗っ取られてしまうことがあげられます。そして情報処理推進機構の発表によると、そのような危険レベルの欠陥が2013年1月から2015年11月までの間に430件も発見されていたとのこと。1週間に1件以上も発見されている計算になります。

ちなみに、それくらい頻発した話ですが、大きな被害を聞くことはありません。それは欠陥を悪用する攻撃やウイルスが出回る前に、欠陥が改善されているためです。しかし、今後は古いバージョンのIEに欠陥が発見されても改善されなくなってしまうため、もしウイルスサイトに遭遇することがあればアウトです。

なお、改ざんされたWEBサイトやネット広告、SNSの乗っ取り被害などから、ウイルスサイトへ誘導されてしまうなんてことが意外と多発していたりします。直近では、2015年9月に国内3,000ものホームページで不正なネット広告が配信されニュースになりました。多くのパソコンが知らないうちに攻撃されていたのです。もし欠陥のあるパソコンだったなら、ウイルス被害に遭っていました。このような罠は多いので、IEは最新バージョンで使いたいですね。

IEのバージョン確認方法

2016年1月27日現在、IEのバージョンは11が最新になります(Vistaのみ9が最新)。IEのバージョンは「ツール(歯車マークのアイコン)」をクリックし、次に「バージョン情報(A)」をクリックして確認できます。
Internet Explorerのバージョン確認方法

これでIEのバージョンが確認できます。


なお、使っているIEが最新バージョンであるかどうか、IEのダウンロードサイトで簡単にチェックできます。最新と表示されていれば問題ありません。この記事最後の「Internet Explorer のダウンロード」から確認してください。
アクセスしただけで、IEが最新バージョンなのかがわかります

アクセスしただけで、IEが最新バージョンなのかがわかります


最新バージョンにできないトラブルも!?

そもそも、Windows UpdateでIEも一緒にメンテナンスされています。なので、多くの人が最新バージョンのIEになっていたでしょう。

ここで要注意なのは、最新バージョンにできない……という異常が起きているケースです。たとえば、IEをクリックしても起動しない、エラーが表示され使えない、なんてトラブルが昔からあります。そこでGoogle ChromeやMozilla Firefoxをメインで使い、IEは古いバージョンのままで放置してしまうなんて例外の方向に進んでしまうとキケンです。

ちなみに、IEがアンインストールできれば問題ないのですが、IEはアンインストールできません。となると、古いバージョンのままではリスクが残ります。たとえば、古いIEが原因でウイルス感染することはなくても、古いIEが入っているために情報漏えいするような、被害拡大の原因になってしまうことが考えられます。それと、IEが古いままになってしまうと、エラーや不具合が起きるといったトラブルの原因になることも考えられます。もしWindowsのプログラムは更新され続け、IEだけは古いバージョンで止まったままになれば、互換性がないためトラブルの原因になります。

そして万が一、最新バージョンのIEにできないような異常が起きている場合は、パソコンを初期化するなどし、メンテナンスすることが大切です。他のブラウザをメインにして異常を放置するのは避けたいところです。一見すると、最新バージョンのみがサポート対象になる、というちょっとした変更なのですが、実際は大きな変更と言えるのかもしれませんね。

なお、今後もこのような大きな変更がサポートポリシーやサービスでもあるかもしれません。なぜなら、ネットの脅威はどんどん高度化していますし、それとWindows10が最終バージョンになるような噂もありますが、ITサービスもどんどん進化しているためです。

最後に、今後も注意したいポイントをもう一度。アップデートがうまくいかない時にその異常を放置しないこと! うっかり放置するとウイルス被害に発展してしまうなんてこともあるかもしれません。しっかりと解決することが大切です。

【関連サイト】
Internet Explorer のダウンロード
Internet Explorer サポートポリシー変更の重要なお知らせ
Internet Explorer のサポートポリシーが変更、バージョンアップが急務に
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