藤嶋ひじりの恋愛コラム/藤嶋ひじりの恋愛情報

恋愛の黒歴史こそステップアップへの「ヒント」

「あぁ、もうあの男のことは忘れたいの。黒歴史なんだから」なんていう、思い出したくない過去の恋。でも、目を背けるのではなく、そこからヒントを見つけてみて。原因は自分にもあるのかもしれません。

執筆者:藤嶋 ひじり

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恋愛の黒歴史は「忘れる」よりも「反省材料」に

楽しそうな冬のデート

浮気など相手が原因で別れると、どんなに楽しかった日々も空々しく感じて封印したくなりますよね

恋愛とは、修行である。筆者は、最近そう思います。ロマンチックな一面がありつつも、これほど「むき出しの自分の感情」と向き合うことって、そうそうありませんよね? 

「そんなムードのない言い方」と大学生の娘には呆れられてしまいますが、恋愛って光と影の両方を味わうもの。決して楽しいことばかりではありません。最初からうまくいく関係もないし、どれだけ好きでも一生添い遂げられるかどうかは、また別の話。

今回は、筆者のリアルな過去の恋を具体的にお話しします。終わりを迎えた恋に、どれほど傷ついたとしても、「そこから何を学ぶべきか」ということから目を背けてはいけないのです。


彼が悪くても「その彼を選んだ理由」を振り返るべし

物思いに耽る女子

彼が悪い。裏切られた。そこにフォーカスして被害者意識ばかりでは、運命の人に辿り着く道は険しいかも

筆者には、19歳から4年間つき合った恋人がいました。名前をショウイチとします。つきあい始めて2年経ったころ、ショウイチはアメリカに留学。家族ぐるみのおつきあいでしたし、彼のことを100%信じ切っていました。

留学して1年近くになるころ、ナカノさんという女性から国際電話があり、浮気が発覚(インターネットの無い時代なので)。留学先のシカゴで現地彼女を作っていたのです。ショウイチを100%信用していた私は、ナカノさんの話を信じることができずにオロオロ。曖昧な返事をしました。彼女は「あなたも大したタマね!」と怒鳴って電話を切りました。当時、ナカノさんは26歳。私は21歳。語気の強さに、心臓がバクバクしました。

言い訳を信じて、一度は彼を許しましたが、その数ヶ月後、またナカノさんから午前3時に国際電話が。「あなたも私も騙されていたのよ! 彼、どちらとも別れていなかったのよ!」と電話の向こうで興奮状態。

当時、私はすでに社会人で、その日は朝から会議が2つ。「学生は気楽なもんだなぁ」という苛立ちもあり、その会話を録音。彼に電話をして録音した会話を流し、「私は仕事がありますので、そちらの問題は、そちらで解決してください」と電話を切りました。気持ちが落ち着かず、5時まで部屋の掃除に没頭。7時まで睡眠を取って、月曜8時からの会議に間に合うようにしっかり出勤した記憶があります。

涙は全く出ませんでした。彼の気持ちが移った悲しさよりも、モテていた自分のプライドを傷つけられたことへのイライラがあることに気づき、自己嫌悪しました。

この一件で学びとったことが、今思うと失敗でした。

・男は信用できない
・男は浮気をする
・男は身勝手である


この時点で、私が自分を省みていたなら、次の恋愛に生かせたはずです。でも、私は被害者意識しか持っていませんでした。


わがままを反省せず、再度「ダメ男」を引き寄せてしまう


リモコンを動かす外国人女性

彼を想い通りにコントロールしようとしていませんか? 二人で同じ夢を見るのと、自分の理想の夢に巻き込むのとは、似て非なるもの


・自分をいつも褒めてくれる人がいい
・いつもかわいがってくれて甘やかしてくれる人がいい
・頭はいいものの言葉や涙でごまかせる(少々鈍感な)男がいい

当時の私は、そう思っていました。

「私にとって都合のいい恋愛をしたい」という、ずるい考えを持っていたのです。幼少期に男子にブスと言われていたことや、父親が姉びいきだったこととも関係していると思いますが、これが間違いでした。

男女に限らず、人間関係は「育む」ものであり、対等であり、お互いがお互いを大切に思えるかどうか、が最も重要です。

反省しなかった私は、さらに歪んだ判断をします。「信じても裏切られるのなら、いっそ、自分もずる賢くわがままになろう」「寂しければ、人の男だろうと甘えてもいいのだ」と考えたのです。浅はかですね。

当時、前夫が彼女と同棲しているのを知っていながら、私をかわいがってくれてるのをいいことに、とことん甘え、隙を与えたのです。挙句、彼は同棲していた部屋を出て彼女と別れました。彼女と同棲していながら、「恋愛感情があるかわからない」と話し、私がショウイチと別れたことを知ると「じゃ、次は俺が守ってあげるね」という前夫。

そんな自己中同士では、結婚も、うまくいくわけがありませんよね。それに前夫のことも、上記の理由で選んでいました。自分が思い通りにする関係でいたいし、「自分が愛されている」という優位に立てる関係でいたかった。いい関係が育めるわけがありません。

結婚してからは前夫を一生懸命支えましたが、どこかで「結婚してあげた」という上から目線を持っていたことは、きっと、前夫にも伝わっていたと思います。打算的で高飛車だったからこそ、その後、苦労することになったのだと、今は思っています。


心の痛みを忘れることは大切です。
前に進むポジティブさも大切です。

でも、壊れた関係の根本的な原因を、しっかり見つめ直せるかどうかが、その後の恋愛に大きく影響することを思うと、簡単に蓋をしてしまうことは決してオススメできません。

浮気男を「恨む」のではなく、「男運」を嘆くのでもなく、そういう男を選んでしまった自分にも「反省」が必要なのです。

過去の恋を元に、自分の「弱さ」「ずるさ」「甘え」に気づき、外見と共に内面をバージョンアップさせていきましょう。

素直に反省してからの筆者は、自身にも私にも厳しいけれど、とても誠実なパートナーに出会うようになりました。内省し自分をアップデートする度に、めぐりあう相手も、どんどん理想に近い男性になっていくはずです。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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