黒塗りで礼拝堂をイメージ、由布院駅(JR久大本線)
九州の有名温泉観光地、由布院の玄関はJR久大本線由布院駅。観光特急「ゆふいんの森」が発着する。ホームに足湯もあり、いつも観光客で賑わっている。 駅舎は、地元大分県出身の建築家磯崎新が設計した黒塗りの斬新な建物で、礼拝堂をイメージしたとのことである。富岡製糸場を連想させる上州富岡駅(上信電鉄)
世界遺産富岡製糸場の最寄り駅となる上信電鉄の上州富岡駅(群馬県)。古びたローカル線の駅が刷新され、富岡製糸場を連想させるレンガ造りである。とはいえ、製糸場の重厚な赤レンガとは異なり、薄茶色のレンガとしたことで明るく現代的な駅となっている。白い屋根も特徴的で、コンパクトにまとまった感じがする。地元ゆかりの動物をイメージした女川駅(JR石巻線)
東日本大震災からようやく復興したJR石巻線の終点女川駅(宮城県)。新たに出来た駅舎は、地元の海ゆかりのウミネコが羽根を広げた姿をイメージしたという。建築家・坂茂氏の設計で、駅舎内には、温泉ゆぽっぽ、ギャラリーなども併設されていて、地元の人々や観光客が立ち寄り、賑わいを取り戻しつつある。高知駅(JR土讃線)は、まるで「くじら」?
JR四国の高知駅は、南国土佐の玄関駅にふさわしい堂々たる造りだ。ヨーロッパのターミナル駅を思わせる巨大な覆いは太平洋に出没する鯨から「くじらドーム」と命名され、アンパンマン列車をはじめとする特急列車やローカル列車が発着、駅前では、とさでん交通の路面電車が行きかっている。東京駅のもう一つの顔、グランルーフ
最後に、東京駅八重洲口のグランルーフを紹介しておきたい。歴史的な丸の内側の赤レンガ駅舎と正反対の極めて現代的な建造物を配置し、過去から未来へと続く東京らしいデザインとした。駅は、電車や列車が発着する場所のみならず、町の顔でもある。上質なデザインの駅は、町に人を引き寄せ、発展の象徴でもある。古き駅舎を大切にするのはもちろんだが、時代に合わせた洒落た駅舎もまた、時代と共に進化する町づくりには必要なのだ。
【関連サイト】
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