愛を「与える」ことって結構難しい

男性にハートを渡す女性

「好き」って気持ちならわかる。でも「愛を与える」人になるにはどうしたらいいのか。

“恋とは奪い合うもの
 愛とは与え合うもの”

よく見かけるフレーズです。とてもわかりやすい説明だとも思いますが、筆者は共感はしていません。

激しく求めあっても奪い合わない恋もあるし、傍目には片方が一方的に与え続けている愛でも成り立っていたりするものです。

男女の関係は、本当に不思議です。

まずは、愛を与えることから始めること。正論ではあるのかもしれないけれど、やっぱり難しいという方もいるでしょう。

たとえば、子どもは親から愛情を注がれて育つ……と、世間では思われています。では、歪な愛を注がれてきた人や、あまり愛を注がれてこなかった人はどうしたらいいのでしょう。

世間では、貧困家庭や母子家庭など、いわゆる「機能不全家庭」でのみ、「愛情のない子育て」が起こり得ると思われがちです。しかし、愛情の貧困は、経済状態とイコールとは限りません。

「愛情」は目に見えません。つまり、「愛情の貧困」は世間からはわかりにくいのです。親が愛情不足なら、例え裕福でも心は貧しくなりがちです。

親自身が愛情不足を自認しておらず、「これだけ与えているのだから、ありがたく受け取りなさい」と、物質面、教育環境、思想、価値観など、どんどん与えることも多いでしょう。

それでは、人と関わるうえで一番大切な「心」は満たされない。そんなふうに育った人にとって「まず愛することから」というのは難しいでしょうし、どうすればいいのか具体的な部分がわかりにくいもの。

見たこともない、感じたこともないものを、想像して人に渡さなければいけないのですから。

呼吸は「吐くのと吸うのとどっちから」を迷うようなもの

瞑想する女性

「吐く」ことに意識を向けたほうが呼吸がしやすい。「与える」ことから始めるのと似ている?

ある日、「今日、なんかいつもよりかわいいね」と、ある男性に言われたとしましょう。

「そう?」と言いつつ、あなたはつい笑顔になります。なんとなく心地よくて、一日笑顔で過ごすと、また別の人に「君の笑顔いいよね」と言われるかもしれません。あなたは次の日、少し髪型やメイクが念入りになったり、笑顔をキープしようと思うかもしれません。

かわいいから「かわいい」と言われる。
「かわいい」と言われるから、かわいくなれる。



愛されてから、愛してもいいし、
愛してから、愛されてもいい。


どちらでもいいんです。

どちらが先かというのは、呼吸するときに、「吐く」のと「吸う」のとどっちが先のほうがいいのかと聞いているようなもの。

吐くから吸えるし、吸うから吐けるのではないでしょうか?

ただ、人間は、生まれたときに「吐く」ことによって呼吸を始め、文字通り「息を引取る」ということで、「吸う」のが最後と言われています。

これを当てはめるなら、「吐く」つまり、与えることから始めるほうが、確かにスムーズであり、「愛される」には近道なのかもしれません。ヨガなどでも、呼吸は「吐く」ことに意識を向けてと言いますよね。


小さな愛の欠片を受け取る「きっかけ」を作る

コンビニ店員と対話

見知らぬ店員との会話で、ちょっとした笑顔を。それだけでも誰かの心が温まり、「愛」の循環が始まるきっかけに

では、具体的に「愛を与える」ってどんなことなのでしょう。何をすればいいのでしょう。筆者のオススメは、「一日一善」の習慣を身につけること。

「ありがとう」と言われるようなことを、日々の生活のなかで、誰かにしてみればいいのです。いわば、「与える愛」の練習です。

小さな親切をする → 相手から「ありがとう」という言葉を受け取る。これも「愛を与える」「愛される」の小さな愛情の循環だと言えるのではないでしょうか。

愛情不足で育った人のなかには、男女を問わず好意を持った相手に、「物」を与えようとする人がいます。「物」よりも「行為」を。小さなことでいいのです。誰かに「ありがとう」と言われる体験をしてみましょう。

「偽善者だと思われたくない」という人がいますが、「フリ」でもいいので、「やさしい人」になってみると、「ありがとう」という言葉で、人とつながる心の豊かさを実感できるはずです。

「見ず知らずの人にやさしくするなんて損だ」という人もいますが、「情けは人のためならず」。リアルタイムに届かなくても、めぐりめぐっていつか自分に返ってくるものです。

例えば、道でぶつかりそうになった人に「ごめんなさい」とちゃんと伝える。店員に笑顔で「ありがとう」と伝える。その結果、あなたの言葉や笑顔を受け取った人が、その日一日、少し優しくなれるかもしれません。

ただし、「感謝されること」に執着することのないように気をつけて。個人差があるので、自分のしたことが感謝されるとは限りません。ときには、逆に傷つけてしまう可能性だってあります。

そのうえで、できれば「かわいい」と言ってもらえる環境を作ってみましょう。

こちらは「与えてもらう」練習です。「かわいい」と言われるきっかけを自分で作ればいいのです。それが、小さな自信につながり、素直に甘える練習にもなるでしょう。

例えば、職場では責任ある立場だとしたら、オフの時間に「かわいくなれる場」を作ればいいのです。うんと年上の男性たちと知り合う機会を作ってもいいかもしれません。こちらも「かわいがられて当然」にならないよう気をつけることも必要でしょう。

愛情は「与えた相手から100%返してもらえるもの」とは限りません。でも、別の誰かから受け取れることもあります。そして、受け取った分だけ、また誰かにやさしく与えることができるものです。

その結果、愛情が循環する魅力的な人になれるのです。そのための小さなきっかけを、自分が作ること。それが、「与える愛」から始めることなのかもしれません。

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