2016年の日本株相場展望と注目ポイント

歴史的な転換点となった米国の利上げ後も株式市場は堅調な推移となっています。2016年もこの好調を維持できそうですが、一方でリスクもあります。今回はリスクを踏まえた今後の展望や注目ポイントを見てみたいと思います。

歴史的な転換点となった米国の利上げ後も株式市場は堅調な推移となっています。2016年もこの好調を維持できそうですが、一方でリスクもあります。今回はリスクを踏まえた今後の展望や注目ポイントを見てみたいと思います。

2015年12月は歴史的な転換点ともなった米国の利上げがありました。利上げによって株式市場への悪影響も懸念されましたが、株式市場は逆に利上げを好感して、大幅上昇という反応となりました。

いよいよ運命のFOMC!日本株への影響は?でも書きましたが、利上げ自体は株価にとって悪い材料ですが、十二分に事前に織り込まれ、なおかつ株式市場の上昇トレンドが続いている中での利上げ発表でしたので、米国経済が利上げに耐えうるほど強いという解釈になったいうことです。

米国の利上げは2006年以来のことですが、前回の一連の利上げサイクルが始まったのは2004年6月です。実にそれ以来の利上げラウンド開始の号砲が鳴り響いたことになります。今回の利上げ後の株価推移を見ていますと、当面は堅調な株価推移となる可能性もあると思います。

日本の株式市場は歴史的に11月から4月が上がりやすく、5月から10月が下がりやすい

日本の株式市場は歴史的に11月から4月が上がりやすく、5月から10月が下がりやすい

上図は日経平均の1970年から2014年までの月別の騰落率の単純合計と勝率(前月末よりも上がったか下がったか)を表にしたものです。日本の株式市場は歴史的に11月から4月が上がりやすく、5月から10月が下がりやすい傾向があります(そしてこのことは米国の株式市場にも同じ事が言えます)。加えて言えば、日本では日銀の追加金融緩和への期待もあります。政府が期待している春闘でのベースアップや7月に予定されている参院選を視野に入れれば、2016年3月~6月に実施される可能性も十分あるでしょう。さらに、2016年は米国も大統領選挙の年ですので、選挙対策による効果で、米国の株価も上昇しやすい1年です。

利上げ後の株価の動きや、ここまでに書いてきた要因などから考えると、大きな問題が発生しなければ、2016年も4月ぐらいまでは日本株も含め、世界的に堅調な株価展開が続くと見ることもできると思います。ただ、米国の今後の利上げペースがどのようになるか次第ですが、特に5月以降は資源安のリスク資産への波及懸念や、中国の通貨の実質的切り下げで株価が下落する恐れがありますので、注意する必要があると思います。

2016年は製薬、バイオ関連に注目

次に、2016年はどのような銘柄を狙えばいいのか?ということですが、ここでは、ここ2年ほど大人しい動きとなっているバイオ関連株に注目してみたいと思います。2016年3月期の期末決算では、参天製薬<4536>や小野薬品<4528>など一部のブロックバスターを持つ製薬会社の業績が良くなり始め、来期には市場予想を超える業績拡大があるのではないかと予想しています。もちろん、それらの会社自体も注目できると思いますが、このことからの連想で将来に大きな期待が持てるバイオ銘柄に注目が集まる可能性があると思います。

たとえばペプチドリーム<4587>です。同社は独自構造を持つ「特殊ペプチド」から、医薬品候補物質を大手医薬企業と共同で開発するビジネスモデルを持ちます。ペプチドとは、天然に存在するアミノ酸が2個以上結合したものの総称で、最も小さなタンパク質です。これを病原に届くよう人工のアミノ酸を組み込んだのが特殊ペプチドです。特殊ペプチドは、従来医薬品候補物質の中心とされてきた低分子医薬、抗体医薬にはない優位性を持ち、より多くの種類のターゲット(病気の標的分子)を対象としながら、副作用リスクも小さいという優れものです。

ユニークで、強いビジネスモデル

同社はこの特殊ペプチドを大量に作り出し(1本の試験管に1兆個以上)、それを高速スクリーニングして医薬品候補物質を選び出す「PDPS(Peptide Discovery Platform System)」というシステムを開発し、これを大手医薬メーカーとライセンス契約し、新薬候補物質の共同開発を行っています。共同研究開発パートナーは大手製薬企業12社となり、具体的には米国4件(ブリストルマイヤーズ、アムジェン、イーライリリー、メルク社:2015年4月から)、欧州4件(アストラゼネカ、ノバルティス、イプセン、グラクソスミス、サノフィ:2015年9月締結)、日本2件(第一三共、田辺三菱製薬、帝人ファーマ:2015年9月締結)となります。

同社の売上は開発の初期段階から発生する仕組みで、最初の契約締結時において契約一時金が入り、順調に研究が進めば「創薬開発権利金」「目標達成報奨金」が、そして最終的に上市されると「売上ロイヤルティ」が入ります。バイオベンチャーの場合、開発の初期段階はなかなか収入に結びつかないものですが、同社の場合、最終的に発売されなくても、研究段階から売上になるというところがユニークで、強いビジネスモデルです。

欧米大手製薬会社との契約金が入り、2016年6月期第1四半期(7-9月期)は売上が+178%増の3億8,900万円、純利益は前年同期の▼2,100万円の赤字から+3,700万円の黒字に転換しました。通期予想は、売上+25.2%増の30.9億円、純利益▼16.7%減の8億3,500万円です。まだ小粒なサイズの企業ですが、同社は44億円をかけて研究施設を新たに建設し、2021年には売上10億ドル(1,200億円)を目指すとのことで、成長性の高い医薬ベンチャーとして期待が持てると思います。

もちろん、同社は一例で、今後も大きな成長を期待できる医薬ベンチャーは他にもあります。2016年はバイオ関連銘柄も是非、チェックしてみてください。

参考:日本株通信

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