花と物語に彩られた、大和の長谷寺
今回歩くのは、大和(奈良)の長谷寺。飛鳥時代の創建と伝わり、『源氏物語』や『枕草子』でも「初瀬詣(はつせもうで)」と語られる古刹(こさつ)です。長谷寺といえば、牡丹で知られます
長谷寺は「花の御寺(みてら)」とも呼ばれ、一年を通じて花々が美しく境内を彩ります。とくに春先の桜や、大輪の花を咲かせる7000株の牡丹(ぼたん)は見応えがあり、「牡丹の長谷寺」として全国的にも有名です。
そして、皆さんよくご存じの昔話、『わらしべ長者』の物語の舞台も、じつはこの長谷寺。花と物語に彩られた大和の長谷寺へ、早速、出かけてみましょう!
長谷寺の参道を歩いて
長谷寺は、奈良市の南に位置する桜井市にあります。最寄りの駅は近鉄大阪線の「長谷寺」駅で、奈良からだと、JR桜井線で「桜井」駅まで行き、近鉄大阪線に乗り換えれば、一時間ほどで到着します。近鉄の「長谷寺」駅
「長谷寺」駅からお寺までは少し距離があり、お寺に近づくと、草餅や漬け物、地酒などを売る土産物屋や、名物のそうめんや柿の葉寿司などを食べさせる飲食店が軒を連ねます。
長谷寺の門前町
このあたりで売られているものの中で面白いなと思ったのが、「そうめんばち」というもの。「ばち(バチ)」とは、そうめんをつくる時に、同じ長さに切り揃えることからできる端っこの部分で、三味線の「ばち」に形が似ているのが語源なのだそうです。
そうめんばち
「味噌汁に入れて食べると、美味しいよ!」と言われて、試しに買って帰りましたが、なかなか美味しかったです。さすが、「三輪そうめん」のふるさとですね!
次のページでは、長谷寺境内を歩き、四季折々の景色を楽しみます。