リフォーム工事はトラブルが発生しやすい
ここ1、2年でリフォーム工事のトラブルが急増しています。おそらくリフォーム工事の需要が高いのでその分トラブルが増えているのでしょう。リフォーム工事と新築工事ではトラブルの内容は違いますが、どちらにも共通していえることがあります。誰でも引き渡し時は笑顔で「あなたの会社に頼んでよかった」と言い喜びを共有したいものです。そのためにはどんなことを心掛けておくべきかを考えてみましょう。
リフォーム工事のトラブルを防ぐポイント
まずは、新築工事では考えられないリフォーム工事ならではのトラブル例をみていきましょう。次のようなことがあります。- 外壁のリフォーム工事で下地からやり直すと説明を受けたのに、下地はやり直さないでそのまま工事をされてしまった
- ユニットバス、キッチン、トイレの3ヶ所の工事がセットであれば設備機器の割引率は60%にしますと話していたのに、途中さまざまな変更をしていたら、割引がない請求書が届いた
リフォーム工事は、一部解体し既存の材料を活かす、または殺すなど施工面でのやりとりが多くなります。施工面でのやりとりは意外と書面では残さないまま進みがちです。リフォームを進めるにあたっていえることはやはり工事全体の説明、書面での記録、そして保障関係です。
トラブルを防ぐには主に次の4つのポイントに注意することです。
- 現場調査に立ち合って確認する。
- 見積書に商品をわかりやすく記載する様にお願いする。
- 施工の方法は書面で明記したものをいただく
- 保証の範囲を明確化しておくこと
新築工事のトラブルを防ぐポイント
次に、新築工事をみてみましょう。新築工事ならではのトラブルは主に次のようなことが多くあります。- 別途工事など本体工事に含まれていない工事をあらかじめ確認して、変更・追加工事は早めに打ち合せをしたが、口頭での確認で見積りを出してもらわなかった
- 思っていたものと違う仕上がりに、「言った」「言わない」「伝えた」「聞いてない」などの言い合いになった
新築工事は、ある目的をもったリフォーム工事とは違い、ある意味自由です。したがって変更工事も容易にできます。しかし、新築工事は人が住みながら工事をすることはないので、どのタイミングでコミュニケーションをとるかが大切です。
契約時、着工前、着工後、引き渡し時、入居後と、これらの節目で施主と工事関係者との関係は深まっていくことが重要です。それが微妙に離れていくようではトラブルの原因になってしまいます。
トラブルを起こさないためには、次の5つのポイントを確認することです。
- 事前に確認や起こるであろうことをきちんと伝えてくれているか
- 会社として事前に伝えることや書面で残すことを仕組み化されているか
- 工事関係者との関係性は信頼ができ良い関係ですか
- トラブルが起きた際は会社としてすぐに対応してくれそうか
- 引き渡し後のアフターメンテナンスについても事前に説明があったか
トラブルの原因は現場にあり?
一般にリフォーム工事は、施主が住みながらするケースが多いので、短期間で工事を終了させなければいけません。そして住んでいるのでいつでも気軽に相談しながら進めることができます。一方新築工事の場合は、工期が長い分その時々に応じたコミュニケーションの取り方をして、施主との関係性をつくっていく必要があります。
たとえば「床材が貼られましたよ」とか「キッチンの取付けが終了したので見に来ませんか」など、施主が楽しみにしている工事をキャッチして施主を現場に呼んで信頼を築いていくことも大切で、それが工事関係者、あるいは現場監督の能力の高さでもあるのです。
そして共通して多いトラブルが、「言った」「言わない」です。これにはやはり書面を残すことが一番です。現場監督には高い技術力やコミュニケーション力と同時に事務能力も求められるということです。
依頼する会社も大切ですが、できれば素晴らしい現場監督と巡り合うことがトラブルを防ぐ最も重要なポイントということです。工事が始まる前に、これまでどんな仕事をしてきたかなどさりげなく聞いてみてはいかがでしょうか?
現場監督は高い技術力とともにコミュニケーション力が求められます。