干渉しすぎず黙って見守る。常に子どもの目線の一歩先を見て
受験が迫ったこの時期、お子さんに対し過度に干渉するのは控え、適度な距離感を保ってバックアップしたい
受験生の保護者として心がけておきたいのは、まずお子さんを信じて干渉しすぎないことです。入試情報や目標について、親子でよく話し合って意思疎通をしたあとは、間合いを保ってさりげなく見守ることが肝心。1人の人間として認められたという信頼は安心感となり、お子さんが自分を信じて目標に向かう励みにもなります。
そして、模試の成績の善し悪しなど、目先のことに一喜一憂せず、常にお子さんの目線の一歩先を冷静に見ていることが親としての役目です。時間があるときに、入試まで/入試当日/入試後に「やるべきこと」を整理しておくと、その都度確認しながら実行できるので便利です。また、万一のトラブルがあったときもフォローしやすくなります。親の側にも不安が募ってくる時期ですが、親が焦っても仕方がありません。また、大人の動揺は子どもにも敏感に伝わるので、気持ちのゆとりが持てるよう、受験一辺倒から離れて、趣味などで気分をリフレッシュする時間を少しでも確保できるのが理想です。
勉強に集中できる環境をつくる 休ませるのも親の役割
保護者が最も気を使いたいのが、生活面のサポートです。一日の生活スケジュールを決めて、同じリズムを守れるように気配りしましょう。縛りすぎるのは逆効果なので、勉強時間と食事、睡眠、入浴の時間くらいを固定して、あとは自主性に任せるほうがいいでしょう。特に勉強時間と休息時間の切り替えが大事。たとえば帰宅後すぐ勉強するなら、夕食を少し遅めにして温かい食事で一息つけるようにする。深夜型なら、入浴してから深夜の勉強に入り、タイミングよく夜食を挟むというように、食事や入浴の時間を切り替えに使うのが望ましいでしょう。またこの時期、体調を崩すことは大敵。栄養のバランスに注意し、特に夜食は消化のよいものを選びましょう。
寒い時期なので、勉強部屋の温度には要注意です。部屋全体が暖かすぎると集中力が下がるので室温設定は控えめに。小型ストーブなどで、足もとを中心に温めるのもおすすめです。また、外が静まる夜間は、特に雑音が気になるものです。勉強中はテレビの音量や会話の声などがうるさくないよう家族で配慮しましょう。
体調悪化や気分のイライラなどの異変を感じたら、休ませることも保護者の役割です。お子さんが無理をしているようなら、適度なタイミングで声をかけ、休養をとらせましょう。
期待しすぎはプレッシャーにつながる。助言はタイミングが大事
受験を前に保護者がやりがちな失敗として、兄弟や知り合いなどを引き合いに出して、励まそうとすることがあります。どんな人でも他人と比較されることは気持ちのよくないもの。励ましたつもりでもプレッシャーになるばかりで、決してよい結果を生みません。また、お子さんに対し、受験料や入学金など経済的なことで愚痴を言ってしまうのも、不要な心配をかけるので避けたいものです。受験当日、帰宅後のお子さんに向かって「どうだった」と手応えを聞きただすことも、よくある失敗の一つ。気がはやるのは人情ですが、「お疲れさま」といたわりの言葉をかけるだけでとどめましょう。結果がよければ自然に話しますし、そうでなくても自分のほうから話し始めるのを待ってあげてください。
激励の言葉や注意は、言い出すタイミングが大事です。お子さんを見ていて気づいたことがあったらすぐに口に出すのではなく、いったん胸に納めて気分を落ち着かせてから話しかけましょう。注意するにしても、まずはお子さんの言い分を聞き、そのうえで大人としての意見を率直に伝え、自分で考えてみるよう促すこと。そのほうが、お子さんにとっては叱責されるよりもはるかに効果的です。
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