フランスらしく巣鴨らしい「パティスリー ヨシノリアサミ」のお菓子

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「オムレット」(税込350円)、「クレームキャラメル」(300円)、「ロールケーキ」(290円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「オムレット」(税込350円)、「クレームキャラメル」(300円)、「ロールケーキ」(290円)

前のページでは、浅見シェフが長年働いていらした、フランスやアルザスの空気を感じさせるお菓子をご紹介しましたが、「パティスリー ヨシノリアサミ」には、フランスの菓子店では見られない、日本の昔ながらの“洋菓子店”に並んでいそうなケーキも並んでいます。

たとえば、苺と生クリーム、カスタードをのせた「オムレット」や、どちらかと言えば“プリン”と呼びたい素朴でなめらかな「クレームキャラメル」、ホールでもカットでも販売のある「ロールケーキ」など。どれも、子供の頃におやつとして食べた思い出のあるような、懐かしくほっと心和むお菓子達です。
フランスで10年活躍されていたシェフと聞くと、お店を訪ねる側も思わず身構えてしまいそうですが、浅見シェフが「フランス菓子」にこだわることなく、どんな性別年代の人にも愛されるお菓子を作っていこうとされている思いが伝わってきます。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ハワイアン」(税込480円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ハワイアン」(税込480円)

この「ハワイアン」も、最初に見た時は、浅見シェフのご経歴のイメージと結びつかず、やや意外に思ったのですが、ダックワーズ生地2枚でふんわり軽いパイナップルのムースリーヌのクリームを上下からサンドした構成は、フランス菓子の基本スタイルにのっとったもの。中にもパイナップルのコンポート入りで、周囲に細かいココナッツフレークをまぶした仕上げの、爽やかな一品です。
夏をイメージさせるお菓子のようにも感じられますが、冬が長く寒いフランスの人々は、夏のバカンスに対する憧れが強く、トロピカルフルーツ使いや太陽のような色彩のお菓子が冬でも人気だと言います。このお菓子も、そんな南国への憧れを思いながら召し上がってみてください。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ヴァンディック」(税込490円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ヴァンディック」(税込490円)

カシスとラズベリー、ブルーベリーをブレンドした濃厚で甘酸っぱいベリーのクリームとミルクチョコレートムースとを重ね、上下をアーモンドスポンジでサンド。表面にベリーの色を散らしてエレガントに仕上げています。
このように、浅見シェフが手掛けるケーキは、ムースの中に異なる食感の層がいくつも重なっているといった複雑なタイプではなく、シンプルでわかりやすい構成のものが中心的です。
一方、焼き菓子も、本格的なフランス菓子から、気軽に食べられる洋菓子まで幅広く揃います。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「カヌレ」(1個税込280円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「カヌレ」(1個税込280円)

ショーケースの上に焼きっぱなしで並んでいる「カヌレ」は、いかにもフランス菓子店らしい存在感。既に、ファンになってリピートされている地元のお客様もいらっしゃるそうです。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ケークオランジュ」(ホールサイズ税込1,980円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「ケークオランジュ」(ホールサイズ税込1,980円)

パウンドケーク類も、「ケークオランジュ」「ケークショコラ」「ケークカフェノワ」「ケークアプリコオランジュ」と揃い、それぞれ、ホールサイズと、個包装のカットサイズが販売されています。
「ケーク オランジュ」は、アーモンドパウダー入りのしっとりした生地にオレンジピール入りのパウンドケーキ。アルザスで「エコセ」、ドイツで“ノロ鹿の背中”を意味する「レーリュッケン」と呼ばれるお菓子を焼く時に使う、波のような段々模様の型で焼かれています。透明ケース入りのホールサイズは、表面をオレンジピールやドレンチェリーでデコレーションされた様子が可愛らしく、手土産として喜ばれそうです。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「サブレ・プレッツェル」(1個税込180円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「サブレ・プレッツェル」(1個税込180円)

ショップカードなどにも描かれているアルザスの伝統菓子「プレッツェル」。現地で作られるものは、硬いパンのような独特の食感を持つ、塩味のスナックのような食べ物です。
浅見シェフは、両腕を組んだような個性的なフォルムのデザインを活かしつつ、日本人も食べやすいよう「サブレ・プレッツェル」として発売。全粒粉入りのザクザクした食感と香ばしさが特徴となっています。

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「フロランタン」(1個税込250円)

「パティスリー ヨシノリアサミ」の「フロランタン」(1個税込250円)

もう一つ、私のお勧めのアイテムをご紹介します。「フロランタン」は、通常、クッキー生地の上に、キャラメルを絡めたアーモンドスライスを流して作るお菓子ですが、こちらのお店では、下の土台と上のアーモンドキャラメルがけの層との間に、フランボワーズのジャムを挟んでいます。これは、アルザス地方に見られる、「キャレ・アルザシアン」と呼ばれる伝統菓子の作り方で、浅見シェフらしさを感じられる一品だと思います。
フランスにも興味をお持ちで、お菓子がお好きな方は、ぜひお試しください。

その他にも、プレーン・抹茶・ショコラの3つの味のある焼きドーナツや、こうのとりが描かれたラベルが素敵なコンフィチュール類、フランボワーズやレモン味のカラフルな小判型のメレンゲなど、幅広いジャンルの手土産菓子が揃います。

このように、浅見シェフのお菓子は、アルザスの伝統菓子を現地そのままに作るというのではなく、フランスの食文化をベースとしつつ、日本でも食べやすく、なじみやすいようにアレンジしているのが特徴的。日本の昔ながらの洋菓子の要素を採り入れることに対しても、柔軟に対応していらっしゃいます。

「四」のつく日の縁日で知られる“地蔵通り”からも程近く、ご年配のご夫婦から若いファミリーまで、幅広い年齢層の方が居住し、訪れる「巣鴨」いう場所でスタートした「パティスリー ヨシノリアサミ」。今後、浅見シェフが、フランスで学んだ深い知識と経験を元に、お菓子やアイスクリームの文化を発信していかれるのが楽しみです。

<ショップデータ>
「パティスリー ヨシノリアサミ」
東京都豊島区巣鴨3-23-3 ハウス桃李1階
電話 03-5980-7674
営業時間 10:30-19:30
定休日 第二火曜、水曜(祝日の場合変更あり)


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。