「UN GRAIN(アン グラン)」のミニャルディーズおすすめあれこれ
前のページで、「UN GRAIN(アン グラン)」オープンに際しての思いや代表的なミニャルディーズ2品をご紹介しましたが、注目したいミニャルディーズはまだまだ沢山あります。
生菓子タイプで、小さな愛らしさに思わず胸がキュンとするのが「モンブラン」。カップ形のタルトを土台としてころんとした球体の形に仕上げられ、マロンクリームにはラム酒を効かせ、コーヒーとヘーゼルナッツとを合わせています。四角い土台には、シナモンがほのかに香り栗とも相性のいいリンツァー生地を使用。
フレンチのデセールとして知られる「タルトタタン」をテイクアウトできるケーキ仕立てにした「ポム」は、筒状に巻いたホワイトチョコレートの中に飴色にキャラメリゼしたタタン仕立てのりんご。生クリームにレモン果汁を加え、フランスで好まれるフレッシュチーズ“フロマージュブラン”のようにした軽やかなクリームを添えてあり、甘酸っぱくほろ苦いタタンをまろやかに包み込みます。小さくても出来たてのデザートのような感覚が味わえるのは、さすがレストランでの経験豊富な金井シェフならではです。
他にも、「キャラメル ポワール」にはキャラメルと洋梨という、フランス菓子では王道の組み合わせに、グリーンアニスをほんのり効かせるという独自のアレンジが。
フランス菓子の定番であるレモンのタルト「タルトシトロン」を、季節ごとの様々な種類の柑橘で再現するという「タルト アグリューム」も、四季を大切にする日本ならではの感覚で魅力的です。
要冷蔵ですが生菓子ではなく半生菓子となるカテゴリーで、賞味期限が当日ではなく、少し日保ちするタイプもあります。
たとえば、パウンドケークをミニャルディーズ仕立てとしたシリーズは、賞味期限2~3日間程度。「ケーク フリュイ」「ケークシトロン」「ケーク マロン」「ケーク パヴォ」があり、中でも「ケーク パヴォ」は、ケシの実とアプリコットリキュールに漬け込んだプルーンとの組み合わせで、プチプチとした食感が楽しい個性ある一品です。
フランスの伝統菓子を再構築した「シュクセ アンヴェルセ」も、ぜひ試していただきたい一品です。メレンゲとアーモンドパウダーで香ばしくザクッと焼き上げるシュクセという生地2枚でチョコレートガナッシュをサンドし、プラリネのバタークリームで包み、アーモンドとヘーゼルナッツのキャラメリゼで全体を覆っています。「アンヴェルセ」とは「逆」という意味で、一般的にはシュクセでバタークリームやナッツのキャラメリゼをサンドするところを、逆転の構成にしたもの。伝統的な味わいをベースとしつつ、新しい形で表現した意欲作です。
「UN GRAIN(アン グラン)」の常温保存可能なミニャルディーズ。左から「チュイル ココ」(税込380円)、「サブレ オランジュ」(税込420円)、「アリュメット フロマージュ」(税込380円)、「フロランタンカフェ」(税込440円)、「サブレ カネル」(税込420円)、「サブレ エピセ」(税込380円)
小さな透明の筒型ケース入りで、常温で1ヶ月程度日保ちするサブレやメレンゲ、パート・ド・フリュイ、ギモーヴなどもあるので、用途に合わせて選びたいですね。
花形が可愛らしくて気になった「サブレ オランジュ」は、卵を使わないサクサク食感のサブレでオレンジクリームをサンドしたクッキー。シナモンクッキーで木苺ジャムをサンドした「サブレ カネル」もあります。
他にも、ブラックペッパーをアクセントにした「チュイル ココ」や5種類のスパイスを効かせた「サブレ エピセ」といった大人向けの味わいは、ワインなどにも合いそうですね。グリュイエールチーズをふんだんに使ったパイ菓子「アリュメット フロマージュ」など、塩味系の物も何品かあるので、辛党の方にも喜ばれそうです。
「ミニャルディーズ」の様々な形や、新しい楽しみ方を提案するパティスリー「UN GRAIN」(アン グラン)。ここぞという時の手土産やギフトとしてぴったりの、洗練されたお菓子が手に入る、南青山の新たな注目店となりそうです。
<ショップデータ>
「UN GRAIN」(アン グラン)
東京都港区南青山6-8-17 プルミエビル1階
電話 03-5778-6161
営業時間 11:00 - 19:00
水曜定休(祝日は営業、翌木曜休み)
※2015年11月26日(木)、12月3日(木)は臨時休業予定