ボーナスの預け先に?ソフトバンクグループ債は期間7年
注目の高金利社債をチェック
償還期限は7年と近年発行された個人向け社債よりも償還期限は長めですが、金利の条件は1.75%~2.35%と2015年の発行ではかなりの好金利と言える条件です。社債の額面金額は100万円、発行額は3700億円。募集期間は2015年11月27日から12月9日と冬のボーナス期間にぶつかり、また発行額が多いものの瞬間蒸発する可能性が高いことから、購入するなら募集初日に動くくらいのフットワークの軽さが必要でしょう。
主幹事証券会社はみずほ証券ですが、取り扱いはみずほ証券のほか、SMBC日興証券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、岡三証券、岩井コスモ証券、SMBCフレンド証券、東海東京証券、水戸証券、SBI証券となっています。これらの証券会社に口座がない人は、口座を開設して募集開始に備えたいものです。
2015年度の下期の発行は勢い出ず
ソフトバンクグループ債にはかなり見劣りすることは否めませんが、2015年度下期に入ってもぽつぽつ個人向け社債は発行されています。どんな個人向け社債が発行されているのか、簡単に見て行くことにしましょう。10月に発行されたのが2本のみです。東海東京フィナンシャルグループが償還期限1年、利率0.41%の個人向け社債を17.58億円発行しました。投資金額は100万円以上10万円単位でした。
もう1本がジャパン・ホテル・リート投資法人です。リートが個人向けの投資法人債を発行するのは久し振りのはずです。償還期限は7年、利率は0.82%、発行額は60億円でした。投資金額は100万円単位でした。同じ償還期限にもかかわらず、ソフトバンクグループ債の利率はジャパン・ホテル・リート投資法人債の倍以上。かなりの好金利ということがわかるはずです。
国債は注目する価値はほとんどなし
債券投資と言えば、真っ先に思い浮かぶのが個人向け国債でしょう。しかし、その利率はお世辞にも好金利とは言えない状況が続いています。2015年11月募集の発行条件は、3年固定、5年固定共に利率は最低保証の0.05%です。変動10年は0.21%となっています。変動10こそ、毎月利率が多少は上下していますが、3年固定、5年固定はほぼ最低保証利率の0.05%が続いている状況です。変動10の利率の算出方法が今の×(かける)方式に変更されていなければ、変動10の利率も最低保証の0.05%だったはずです。算出方法が変更になっていることで、多少は利率があると見えるのではないでしょうか。
新窓販国債は、2年物、5年物共に新規発行がストップしている状況が続いています。5年物は一時期発行が再開されましたが、再び発行がストップしてしまいました。2年物に至っては、発行がストップして既に1年以上経過しています。ただし、発行されていたとしても残念ながら投資妙味はほとんどないはずです。発行ストップが私たちの資産運用に影響を及ぼしているわけではありません。
10年物は毎月発行されていますが、その利率は0.30%~0.40%を行ったり来たりと言う状況です。仮に0.50%や0.60%に上昇したとしても、固定金利で償還期限10年ですから、やはり魅力に乏しいと言わざるを得ません。
債券投資を考えている人は、ソフトバンクグループ債に乗り遅れないようにしてください。
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