亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

思い通りの人生が歩めなかった、39歳男性の劣等感

婚約した彼女が職場の上司と不倫していた! そこから人生がうまくいかなくなったと嘆き、自分が無価値だと感じているアラフォー男性。いったい彼はどうしたらいいのだろうか? その価値観の持ちようについて考えてみる。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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「人生はうまくいって当然」だったはずの20代まで

人生がうまくいかなくなったのはあるきっかけからだった。

彼の「人生がうまくいかなくなった」のは、あるきっかけからだった。

人生はうまくいかなくて当然。――諦念というわけではなく、トータルしてみればプラスマイナスゼロでラッキーという程度のものではないだろうか。
もちろん、ラッキーの部類に入れるかどうかは、いまわの際までわからない。

ところが、「人生はうまくいって当然」だと思って過ごしてきた人もいる。実際、若いときはうまくいっていたのだ。それがこれからも続くはずだと思っていたと、カズフミさん(39歳)は、40歳を目前にして言う。

「教育熱心な母親のおかげで中学から大学まで私立の一貫校。行きたい学部に入るために、高校時代はちょっとがんばりましたが、それでも外から受験するよりはラクだった。卒業後は、希望通りの商社へ。社内恋愛して、29歳のとき婚約した。そこまではよかったんですけどね……」

婚約解消から人生がうまくいかなくなって……

上司と妻の不倫による結婚破棄……そこから転落が始まった?

上司と妻の不倫による結婚破棄……そこから転落が始まった?

結婚式半年前、彼女の浮気が発覚した。しかも相手は彼の上司。実は、彼女と上司は3年にわたって不倫関係を続けていたのだという。

「一瞬、何も知らなかったふりをして結婚してしまおうかと思いました。周りからは祝福されていましたしね。自分さえ我慢すれば、うまくいくのではないかと。そのとき、彼女は『あなたとつきあってからは、彼とは会ってなかった。たった一度の過ち』と泣いていたから……。でも、あとで彼女の友人に聞いたところによれば、実際は完全に二股をかけられていたみたいです。『結婚したほうがいい』と上司に諭されて、婚約したみたい。バカにしてますよね」

婚約を破棄したものの、会社で彼女の顔を見ては鬱々とする。いっそ上司を殴ってやろうかと思ったが勇気が出なかった。

結局、彼は黙って辞表を出した。会社も薄々事情は知っていたはずだが、上司にはおとがめナシ、彼女は昇進して海外へと赴任。結局、ソンをしたのは彼だけだ。

「自分が弱かったんだと思います。上司も彼女も、したたかだった」
実家に戻って数ヶ月を過ごしたが、母の嘆きに耐えられなくなり、アルバイトをしながらアパートを借りた。
いくつもの会社で面接を受けたが、どこを受けても不採用。35歳になるころ、ようやく今の通信関係の会社に、契約社員として潜り込んだ。

>>大企業から35歳で転職。その先には……?
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