マレー文化が体感できる港町、クアラ・トレンガヌ
昔ながらの木製のバスが町を走っている。中の椅子も木製で、天井にはソンケットという伝統的な織物が飾られている
マレー系民族の人口が90%以上を占め、イスラム文化とともにある町です。町を行き交う女性が、頭にスカーフをかぶり、長袖、ロングスカートの民族衣装を身にまとっていることで、それを実感するでしょう。
また、豊かな食文化にも注目です。鮮度抜群のシーフード、カラフルなご飯、魚のすり身のおやつなど、トレンガヌ名物は多数。リゾート島への旅とセットで、ぜひ訪れてほしい町です。
クアラ・トレンガヌへのアクセス
クアラ・トレンガヌへは、クアラルンプールから飛行機を利用するのが便利。マレーシア航空が1日3便、エアアジアが1日2便運航していて、所要時間は約50分。長距離バスを使う場合は、クアラルンプールから約7時間の道のりです。クアラ・トレンガヌのみどころ
2008年建築の「クリスタル・モスク」。ボランティアスタッフが常駐していて、内部を案内してくれる
中心部からタクシーで20分ほどの距離にある「フローティング・モスク」
地元の人の生活に触れたいなら、「セントラル・マーケット」がおすすめ。1階(マレーシア式だとGF)には魚、肉、野菜などの生鮮食品やお菓子。2階(Level1)にはバティック柄の民族衣装、ソンケット生地、籐の籠などの伝統工芸品が多数販売されていて、お土産探しにもぴったりです。活気のある様子を見たいなら午前中に訪れましょう。金曜日は、モスク礼拝のため、午後からはほとんどのお店がクローズするのでご注意ください。
クアラ・トレンガヌは、美しい島々への玄関口
クアラ・トレンガヌの沖合にある美しい島々も紹介しましょう。このあたりは透明な海が広がりカラフルな熱帯魚の大群が泳いでいる、ダイバーに人気のスポットです。ただ、モンスーン期(11~3月)は、大雨の影響でほとんどの宿がクローズ。そのため1年に半年しか姿を見せない楽園とも称されています。どの島も、クアラ・トレンガヌからスピードボートで渡ります。何にもしない贅沢が味わえるランテンガ島。ガイドが泊まったホテルの部屋は、テレビも電話も無かった
「レダン島」は、マレーシア人に大変人気の島。マレーシア政府指定の国立海洋公園で、手つかずの自然が豊かに残っています。桟橋の下には、カラフルなサンゴ礁と熱帯魚。浜辺を歩くだけでも、気持ちよさそうに泳ぐ魚を見ることができます。
「プルフンティアン島」は、バックパッカーに人気。予約無しでも宿を確保しやすいこと、4人ほど集まればスピードボートが出航する、という手軽さが理由です。2つの島から成り立っていて、どちらも透き通った海が臨めます。
クアラ・トレンガヌのグルメ
マレー系民族が多く暮らす街なので、おいしいマレー系の料理に出会えます。イスラム教徒の料理なので、アルコールはご法度。アルコール無しでも存分に楽しめる料理の数々です。「ナシ・ミニャ」。タクシーの運転手さんに連れて行ってもらった路上の屋台。ほっぺたがおちるおいしさ!
海岸沿いの屋台にはシーフード専門店が並びます。なかでも「イカン・バカール」が大人気。「イカン」とは魚、「バカール」とは焼くという意味で、マレーシア版の焼き魚のことです。韓国のコチジャンのような、甘辛の唐辛子ペースト「サンバルソース」をたっぷり塗って、炭火で香ばしく焼きます。甘辛な味で、白いご飯に抜群に合います!
魚のすり身、クロポ・レコー
クアラ・トレンガヌのお土産
トレンガヌの市場では、美しい織物ソンケットが売られている
マレーシアが誇る美しい島々への玄関口、クアラ・トレンガヌ。リゾート好きの欧米人やダイバーが数多く訪れている町です。小さな港町で過ごす、のんびりとした心が温まる時間をぜひ味わってみてください。